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読書日記~ほっと力をぬいて~

「フランス式 毎日がおもしろくなる
自分らしくはたらく手帳」
パスカル・フロリ 著
セドリック・フロリ 著
前田康二郎 著


何事も調和を重んじる日本。仲間と団結して物事を進めることも大切であるが、それが行き過ぎて、「上司が帰らないから自分も帰れない」という変な同調意識が働くのは、どの職場でもあるあるなのではないだろうか。
時にはフランス式に力を抜いて、自分自身で今を変えていこう。そう前を向ける1冊である。

・家族といえど、違う人間
日本では「家族だから同じ価値観であるべき」という考えが根強い。兄弟で、兄は勉強ができるのになぜ弟はできないのか、と親や親戚が言うケースもよくあるのではないだろうか。フランスでは家族といえど、個々の性格があり、違って当たり前という考え方。優劣をつけるのではなく、並列で見るのである。家族なのにどうして自分の考えをわかってくれないのか、そう思った時は、一人の人間なのだから価値観が違って当たり前と素直に受け入れよう。

・チャレンジを応援しよう
大きなことにチャレンジする時、家族や友人にまず反対されることの多い日本。チャレンジしたいと話す時点で、本人は背中を押してほしいだけなのに、「失敗したらどうするのか?」とネガティブな言葉ばかり浴びると、ついイラっとしてしまう。
フランスでは家族でも客観的立場でうまくいく可能性を聞く。市場価値や計画性、失敗した際の対応策など、ビジネスと同じだ。一方日本では、その人のことを心配するあまり感情的立場から話をしてしまうため、自然とネガティブな観点になってしまう。
何かをやってみたいと話す人には、ぜひ客観的立場で話を聞いた上で応援しよう。

・一つひとつ丁寧な仕事をする
たくさんの仕事をまんべんなく器用にこなすよりも、一つの仕事に丁寧に向き合って仕上げるほうが、「良い仕事」として印象に残る。同僚に会議資料の作成をお願いしたとき、資料がきれいにクリップ止めされていると「いいなぁ」と思うのと同じかもしれない。
とはいえ、一人に課される仕事量は自分では決められない。そういう時は、同時に異なる仕事をこなそうとせず、午前はこの分野など、まとまって同じ仕事をすることを心がけたい。

・私はどう思うか、を考える
ネットニュースやテレビニュース、日常はたくさんの情報であふれ、私たちはほとんど流し読みしている。ニュースのうち気になったものに対し、私自身はどう思うかを考える習慣をつけることで、ニュースの「他人事」が「自分事」に変わる。そして会話の話題にすることもでき、教養のある人として評価されることにもつながる。
また、日頃自分はどう思うかを考えることで、自分自身と自然に向き合うことができる。よい意見を出そうとしなくてよい、ただ純粋に自分はどう感じたかを表すことが、自分で自分自身の考えを知るきっかけにもなるのだ。

<感じたこと>
フランスの方は、仕事は仕事、プライベートは別と割り切って、仕事中はプライベートのことを一切話したりしないのではないかと勝手に思っていた。しかし、ランチタイムの合間にパートナーと会って話をするなど、仕事の日でもうまく合間を縫ってプライベートの時間を盛り込んでいることに驚いた。時間の使い方がとても上手であり、オンとオフがあいまいな今の世の中こそ、このように自分で楽しい時間を生み出すようにしていきたいと感じた。また、忙しい時はどうしても視野が狭くなって、ネガティブな感情を抱き、自分だけの世界に入り込んでしまう。「どうして自分だけこんな目にあわないといけないんだろう」そう思いかけた時、今の自分が楽になるために、自分が助けられることはなんだろうと客観的に自分を見つめるようにしたい。




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