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「不安な気持ち」を残したまま

先日「ルージュの伝言」を弾き語りしていたら、
この歌詞が引っかかった。

不安な気持ちを残したまま
街はDing-Dong 遠ざかっていくわ

松任谷由実「ルージュの伝言」

ふと1年前の会話を思い出した。

「先生、不安な気持ちがなくならないんです」
僕は担当医に相談した。

「急に不安が襲ってくるというか」
「先が見えなくなって体が震えるんです」
症状を早口で説明した。

先生はうろたえず、笑顔で答えた。
「まず不安はどんな薬を飲んでもなくなりません」
「人間に必要な感情だからです」
「でも抑えることはできます」
「木村さんが不安とうまく付き合えるようにサポートしますね」

そこから「不安」とうまく付き合う日々が始まった。

最初は「不安」を敵とみなして、「どうやったら排除できるか」そう考えていた。

だから余計「不安」にとらわれて、がんじがらめになっていた。

でも捉え方が間違っていた。

「不安は人にとって必要な感情」

そう思うと、どう共存してやろうか工夫するようになった。

今でも「不安」が土足でやってくることがある。
ドタバタと焦った顔で。

「やあ、こんばんは。今回は何が不安なんだい?」
「ああ。周りにこう思われるかもしれないから、知らせに来てくれたんだね」
「確かにそれは不安になるね」

少し話を聞いて、紙に気持ちを書き出すと「不安」は少しホッとした表情に変わる。

今では「不安」は僕にとって、アラートを知らせてくれる大事な友達だ。

何か無理をしている時。
何か大事なことを見落としてる時。

そんな時を教えてくれる。

不安との付き合い方は人間にとって、一生の課題なんだと思う。

生きていく限り、絶対に「不安」は付いてくる。

それならば。

「不安な気持ち」を残したまま、生きていこう。

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