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水引の結びに込められた思い

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普段見かけるご祝儀袋には登場しない古典の結びの紹介と意味などを紹介します。
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#古典

【宝結び】(たからむすび)

【宝結び】(たからむすび)

大きな袋の口をキュッと閉めて、金銀財宝でパンパンに膨らんだ形を模したとされる宝結び。

面白いことに水引で作る宝結びと着物のなどの文様に見られる宝結び紋は全く別の形です。

(↑宝結び紋)

水引は物を贈るときに結ぶので、物質的な意味が強くなります。
一方、着物の柄の宝結び紋は連続する八の字が終わりなく続き、繁栄、長寿、多幸などを願う吉祥紋として用いられ、概念的な意味が強くなります。
残念ながら水

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【思い結び】(おもいむすび)

【思い結び】(おもいむすび)

長い間、日本人は「好きです」と面と向かって口にせず、文に認めてやりとりをしていました。 いわゆるラブレターですね。
思い結びはラブレターに添えて送られたと言われています。

いくつもの円を重ね合わせて作られたこの結びの形は、心臓や鼓動を表すと言われています。 このふっくらと丸い形は「心を伝える」という意味で愛を表現するだけでなく、感謝の気持ちを表現するためにも使われていました。
現在では店頭に並ん

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【御神酒結び】(おみきむすび)

【御神酒結び】(おみきむすび)

御神酒(おみき)とは、神様にお供えするお酒のことで神社や神棚にお供えする日本酒です。祭礼などでは御神酒を神前にお供えし、祭礼の終了時にお供えした御神酒をいただきます。
神様にお供えして霊の宿った御神酒をいただくことによって、ご利益があるとされ、日本では古くから行われてきた儀式の一つです。
そんな日本酒を入れる容器を御神酒徳利(おみきとくり)といいます。その御神酒徳利に挿す竹細工首でできたアイテムの

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