金風舎

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「日本の未来をつくる出版社」 株式会社金風舎の公式noteです。豊かで楽しい日本の未来をつくるため、各地の現場で活躍する人々の知見、知識を、すぐに読める本にしてお届けします。

マガジン

  • 次世代の教科書

    ”先行き不透明な時代を生きるすべての人達へ” 金風舎の新しい電子書籍シリーズ「次世代の教科書」のnoteブログです。 毎週、編集部の思いや本づくりの裏側をお届けします。

  • 「ミーニング・ノート」プロジェクト

    ●1日3つ、チャンスをノートに書く ●ノートに書いたチャンスを見返す 「ミーニング・ノート」で必要なのは、このシンプルな行動だけ。 書籍、ワークショップ、ユーザーボイス…などなど魅力的な情報をお届けします。

  • 三円小説

    寄ってらっしゃい見てらっしゃい。世にも珍し三円小説。ジャンルは問わず、奇想天外で異聞奇譚、それはまるで“町の大衆食堂”。一話の時間はわずか10秒。内容・ジャンルは自由、必ず見つかるお気に入り。三円小説その名の通り一話三円、計三百話。【公式サイトで100話無料公開中→https://3yen.jp/】

  • 【2021年10月29日 創刊】情報整理大全シリーズ

    「情報整理大全」は、情報整理環境の大きな変動の中で、いま改めて「自分の情報整理体制」を検討する人たちの「再構築のプロセス」を現在進行系でまとめた、電子書籍シリーズ。ポストEvernote一強時代を、豪華著者群が語る。 10月29日の第1弾創刊を機に、本シリーズの魅力を解説します。

  • 「今」と「これから」を大切にする自己分析

    📖1日3つ、「チャンス」をノートに書き出す 📖ノートに書いた「チャンス」を見返す このシンプルな行動だけで、自分自身と向き合うことができるという『ミーニング・ノート』。 就職活動の最中である学生スタッフが、『ミーニング・ノート』を使った新しい自己分析にチャレンジしました!

最近の記事

なぜ漫画を無料で読むことは危険なのか?

漫画を、無料で読んでいますか? この質問に、あなたを含めた多くの人は「はい」と答えるのではないでしょうか?わたしたちは現在、アプリやSNS、専用サイトといった様々な媒体で無料の漫画を読むことができます。ただし、“どんな漫画でも”というわけではありません。そんなとき、ネット書店や電子書籍サービスを利用して電子で漫画を購入するということもあるでしょう。 その漫画、違法コンテンツではありませんか? 電子書籍市場は年々拡大しており、そこにおいて漫画が占める存在感もまた大きくなっ

    • 当たり前を疑う。当たり前を取り戻す。

      『高校生と考える 21世紀の突破口』という本が面白い。 哲学、文化人類学、情報学、料理研究家といったあらゆる分野の第一人者による高校生への講義録で、「その道の最先端にいる人が、未来をどう考えているか」をやさしく学べる良著だ。 とくに、料理研究家の枝元なほみさんの講義は面白く読んだ。 AIに翻弄され、情報の早すぎる変化の波に疲れ気味になっている私たちにとって、正気を取り戻すきっかけになるような問題提起が詰まっている。 枝元さんは、私たちが日々の生活のなかで当然のように享受

      • ありのままを認めるために。

        不登校の小中学生が過去最多を更新した。 それに比例してか、いじめの件数も増えているらしい。 コロナ禍の影響で生活環境が変化し、学校の人間関係をうまく構築できないケースが増えているのが一因とのこと。 だが、きっと原因はコロナ禍というよりも、もっと根本的な部分にあるのではないかと思う。 学校教育や、その中での子どもたちの集団生活がいかに薄氷のうえに成り立ってきたかという事実が、ここにきて露呈しつつあるのだと感じる。それは、私が小学生だったころから薄々感じていたことだ。 社会

        • 本のなかには人がいる。

          本という字の成り立ちを紐解いてみる。 「語源由来辞典」というサイトによれば、本は「木の根元に太い印をつけた様子」から来ているという。 なるほど、納得のいく理屈だ。昔は、木の根元に覚えるべき言葉を刻みつけたりなんかしたのかもしれない。 これで十分、本という文字への理解は足りるだろう。 でも、わたしは本という字に別の成り立ちを思い描く。 これからのことは、完全にわたしの妄想だ。 本という字をよく見てみよう。 真ん中に「人」という字が隠れている。 残りの部分はというと、「

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        • BtoB企業のためのマーケティング コンテンツ制作ガイド
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        記事

          「どっちつかず」な人間こそが面白い

          あなたは、自分のことを文系だと思いますか。理系だと思いますか。 良くも悪くも、日本ではこの2つの区分で人の考え方や能力を推し量ることが多い。大学入試、就活、仕事をしていく上でも、常にこのカテゴライズで能力を見られているような気がする。 でも、理系と文系の境目とはなんだろう。 理系は実証的なデータにもとづいてお話を構築する。 文系は主観的な印象や言葉の持つ説得力でお話を構築する。 一言で言ってしまえば、文系は情緒的で、理系は論理的。 そんなふうに片付けられるようにも思える

          「どっちつかず」な人間こそが面白い

          人生に必要な本は、たぶんたった1冊だけです。

          年齢を重ねるにつれて、明らかに読書のペースが遅くなった。 読みたい本はいっぱいあるのに、なかなか読み進められない。 ただ忙しくて時間がないというだけでなく、読み始めても集中力が続かない。 10代のころ、夜中に読み始めた長編小説に没頭するあまり、寝ることも忘れて読み終えたと同時に朝日が昇っていた、なんていうこともザラだった。 今は徹夜どころか、2時間ぶっ通しで読み続けることも難しい。 だからどうしても、読める本の数が少なくなっていく。 読書好きにとって、これは悲しい。

          人生に必要な本は、たぶんたった1冊だけです。

          宇宙をつくりかえるための読書

          学校や職場でうまく人間関係が築けない。 かといって家に帰っても、家族とうまくいかない。 そんなとき人は逃げ場を求める。 ある人はゲームに没頭する。 ある人はスポーツをしたり、音楽を聴いてリフレッシュする。 ある人は友達と雑談したりする。 だれでも、ときにそういう「日常から切り離された時間や空間」が必要だ。いわゆるサードプレイスというやつだ。 政治学者の岡田憲治はそのような場所を「はらっぱ」と呼ぶ。 ただ、この世界に存在している以上、誰かの視線と完全に切り離された時空間がな

          宇宙をつくりかえるための読書

          「めんどくさい読書」をしよう。

          ネットでほぼなんでも情報が得られるようなこの時代に、本を作る意味はなんだろう。 AIがたいていのことに答えを与えてくれそうなこれからの時代に、読書という営みはどこまで必要なものだろう。 読書は、多くの人にとってかなり「めんどくさい」ものだ。 何万字という文章をただ読むのでさえ時間と労力がかかるのに、さらに本は私たちに頭の痛くなるような様々な難問や問題提起を投げかけてくる。 いままで正しいと思っていたものは、本当に正しいのか。 これから私たちは何を学んでいくべきなのか。

          「めんどくさい読書」をしよう。

          霧のなか、だれかの足音に勇気づけられる。

          「変化についていけない」とだれかが言う。 「先行きが見えない」とだれもが言う。 みんな、未来への漠然とした不安をかかえている。 わたしたちの毎日は、まるで見通しの悪い霧のなかに立たされているようだ。 だけど、見通しが悪ければ前に進めないってわけじゃない。 そんななかでも、勇気ある一歩を踏み出すひとたちがいる。 わたしたちは究極的には「ひとり」だ。 自分の人生は自分にしか歩めないのだから。 だれも、代わりに歩いてはくれないのだから。 でも、だれかの歩く姿、その足どり、足音の

          霧のなか、だれかの足音に勇気づけられる。

          矛盾と一貫性のなさこそ、未来への希望。

          これから話すことは、「次世代の教科書」なんてお堅い名前を冠したメディアの編集長が言ってはいけないことのような気がするけれど、なんというか私は、こういうことを隠し続けたまま強い姿でありつづける、ということが無理な人間らしい。だからあえて恥を承知で申し上げたい。 どんな崇高な志を持って行動しようとしても、しょせんは人間だ。 目の前の仕事がめんどくさいと思うことはしょっちゅうあるし、昨日まで興味があったものが今日にはなくなる、ということも当然のようにある。 そういうときに「自分

          矛盾と一貫性のなさこそ、未来への希望。

          「じつは知らなかったこと」への旅

          TOK(Theory Of Knowledge)という言葉がある。 国際バカロレアのカリキュラムで大事にされている教育テーマのひとつらしい。 驚いた。 「知ること」について知る。問いを投げかける。 これこそ、「次世代の教科書」が読者へ提供したい一つの究極的な価値だ。 答えだと思っていたものを疑ってみる、ということは、自分が知っていると思っていたことに「じつは知らないのかも?」という疑問をぶつけることだ。 それは、物事の本質にたどり着くために、今まで進んできた道のりを振り

          「じつは知らなかったこと」への旅

          わからないことが面白い、という未来。

          こんな記事を読んだ。 「はい、論破!」と相手を言い負かすことで一定の快感が得られてしまう人間の性質のようなものはあると思う。その誇張された姿がメディアで常に映し出されていればなおのこと、それがある種の遊びとして子どもたちのあいだに定着していくのもわかる。 自分の子ども時代を振り返っても、相手が言う事の逆を取って、正論を(といっても子どもの頭で理解できる程度の「正論」だったが)まくしたてて、勝ち誇ったように振る舞うということがあったと思う。今となっては苦々しい思い出だ。

          わからないことが面白い、という未来。

          「忙しさに翻弄されて小パニック状態」のときにどうするか?

          最近、忙しい忙しいとばかり言っている気がする。 それはたいてい、仕事に恵まれていることからくる嬉しい悲鳴なのだけれど、忙しすぎて小さいパニックみたいな状態になっていると危険だ。 「忙」という字が「心」を「亡」と書くのは本当によく出来ている。 忙しさに翻弄されて周りが見えなくなると、やろうとしていたこと、やりたかったはずのことが全部「面倒くさいこと」に変わってしまう。なにかに対する興味関心が失われてしまう。 読むたかった本。 作りたかった料理。 書きたかった文章。 そうい

          「忙しさに翻弄されて小パニック状態」のときにどうするか?

          「優等生」から抜け出したい人のための本を作ります。

          みなさんは、自分のことを優等生だと思うだろうか? 「いや、劣等生です」と面と向かって言える人は少ない気がするが、「はい、優等生です」と自信を持って言える人も少ないと思う。 でも、内心「優等生」だと感じていて、しかもそれをあまり良いことだと思っていないという人は多いのではないだろうか。 優等生というと、頭が固いとか動き出しが遅いとか、マイナスイメージのほうが前面に出てきてしまう。 とくに最近のめまぐるしく情勢が変わる世の中では、言われたことをそつなくこなす優等生よりも、む

          「優等生」から抜け出したい人のための本を作ります。

          「知らない」と言う勇気。

          無知の知という言葉が好きだ。 古代ギリシアの哲学者、アリストテレスは「自分は真実について何も知らない」ということを認識できている人間こそが唯一本当の賢者だと言った。 何かを知ったフリ、わかったフリで偉そうに振る舞う人間に嫌気が差していたのだろう。 そんな調子で、当時の偉い学者先生たちに喧嘩をふっかけていった挙げ句に彼は死刑にされてしまった。 この話の教訓は、喧嘩もほどほどにしとけよということではなく、「知らないことを知らないという勇気」について、人間が何千年も課題にして

          「知らない」と言う勇気。

          矛盾を恐れないで。

          「どれくらい編集者をやってるんですか?」 著者との打ち合わせのとき、高確率でこの質問を投げかけられる。そういうとき、ちょっと返答に困る。 「ええと、本格的に編集者をやっているのは1年にも満たないくらいです……」 そう答えると、これまたけっこうな確率で、たいそう驚かれる。 まあ当然といえば当然。「編集長」という仰々しい肩書をもらっている人間が、編集経験がほぼゼロの状態のペーペーだというのだから。 自分が逆の立場でも驚く。 (やっぱり未熟者だという不安はあるだろうな……)

          矛盾を恐れないで。