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きものと私

私にとってきものと言えば、成人式で両親から頂き、「もったいないから」と友人や親戚の結婚式で数回着た振袖。

その後は結婚式や葬儀の時にレンタルで着付けていただいた留袖や喪服でした。

着物を見ても、着物姿の人を見ても、特に興味もなく、義母の着物を見せられても惹かれることもない私でした。

そんな私が50代後半に入った頃、フッと

「着物を着られるようになりたい」
「60代で着物を着こなしたい」
「せっかく日本人に生まれたのだから、着物の文化を味わってみたい」

という気持ちが、いきなり湧いてきたのでした。

そして何かと会話の中で、

「年を重ねても着物を綺麗に着れたらカッコ良いよね」
「60代で普段、普通に着物が着られる人になっていたい」

と話すようになっていました。

そんな矢先、義母が認知症になりかけた頃、サイズも測らず付け下げをプレゼントしてくださったのです。

当時は、自分自身、着物の知識もなく、着ることもできなかったのでタンスに眠ったまま、数年が経ちました。

そして昨年の春、タイミング良く、着物教室と出合うことができ、自分でなんとか着ることができるようになり、今では着物の奥深さに感動し、楽しんでいます。

義母からのプレゼントの着物も子どものイベントがすべて終わってしまった私にはあまり着る機会がないと思い、今年のお正月思い切って着て、義母に会いに行きました。

人生100年時代、これからも年を重ねて、ますます着物を楽しんでいきたいと思います。