あいだきみこ

文化と人間の消費活動、科学と非科学、再生と破壊について、考えを巡らせています。バリ島に…

あいだきみこ

文化と人間の消費活動、科学と非科学、再生と破壊について、考えを巡らせています。バリ島に子どもたちと移住して5年が経ちました/こども・健やかさ・サステイナブル・発酵・再生・ヨガ・サーフィンが気になるキーワード/完全文系脳だけど理系女/徳之島の宮出珈琲園で企画・運営をしています

マガジン

  • バリ島が教えてくれた365個の幸せ

    よそものとして5年間住まわせてもらっているバリ島。暑いし、蚊や蟻も多いし、まだまだ発展途上で清潔ではなかったりするけれど、わたしはバリの人やバリのカルチャーが大好きです。この島にいれて、本当に幸せ。 知れば知るほど、科学や資本主義がまだまだたどり着いていない、面白い領域が現れるのも、この島に飽きない理由です。 そして、この島の魅力を探っているうちに、バリ島に根付く「トゥリ・ヒタ・カラナ」という哲学に辿り着きました。「神と人」「人と人」「人と自然」の調和を重視することで、人々は幸せに過ごし喜びを感じることができるという考え方です。 バリ島に日々暮らす中で感じた、幸せのヒントを365個お届けします(長い時間かかってもいつかお届けする予定ですw)

  • ZERO WASTEを目指して

  • バリ島からお届け。グリーンスクール日記

    英語を話せない小学一年生の男の子が、バリ島に移住して、グリーンスクールという学校に通う様子をお届けしています。

最近の記事

9月2日:「見えない」自分と戦う。地元の人たちのおかげで拝める、バトゥール山頂からの景色と子どもたちの自然体験<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

バリ島にはハイキングやトレイルコースがたくさんある。その中でも、もっとも親しみがあるトレイルが、Mt Batur(バトゥール山)だろう。 ウブドから1時間、チャングーエリアからは2時間くらいにあり、初めてバリ島に来た観光客にも、訪問する候補としてあがってくる観光地、キンタマーニ高原にある。美しい湖との山の絶景を見ながらの食事が有名で、観光に行ったことがある人も多いはず。 標高は1,717 mだが、そもそもが高原にあるため、頂上までの登山道は短めのものもある。今回登ったのは

    • 8月17日:インドネシアの建国記念日。町中にあふれる素朴な多幸感は「手づくり」によってつくられている<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

      この日は、1945年にインドネシアがオランダから独立宣をした日。バリ島でも、インドネシアの国旗がそこらじゅうに掲げられ、学校では国旗の掲揚式典が行われる。 インドネシアの国旗は、赤と白が半分半分。赤は勇気、白は純潔。とても潔くシンプルで、パキッと気持ちがいい国旗だ。 この日は、そこらじゅうで、お祭りや運動会のようなイベントが開催される。人々は、赤と白の服やバリヒンドゥーの伝統衣装を着て、子どもたちや男性は伝統的なインドネシアならではのゲームに参加し、その傍で女子達がBBQ

      • 8月13日:どろぼうに入られたくなかったら、○○に中指を立てよう<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

        バリ島の夜。真っ暗な中、夜空を見上げると満点の星空・・・なんていうのは幻想で、わたしが住むチャングーというエリアは夜でも騒がしく、明かりは煌々とついている。 そして夜空には・・・ たくさんの凧(光ってる!)とドローン。 これが現実である。 ドローンの規制がないのか、あっても守らないのか、バリ島では昼間でも夜でもドローンが飛びまくっている。 そして、このドローンは、どろぼうが家の調査に使っていると、もっぱらの噂である。 そう、ここバリ島では、「盗まれた〜!」はよく耳に

        • 8月10日:願いは現実よりも真実なり<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          「願えば叶う」と言いますが。 それ、ほんまかいな?と思っているあなた。 侮ることなかれ。 バリでは、大いにありえる。 なぜなら、バリの人は、思いや願い、気といったものを「神聖なもの」として信じているから。 例えば。 大事な日には、天気を操るマンクー(僧侶)にお願いして、晴れるように願ったり。 例えば。 交通事故に遭ったら、道からもらってしまった怨念のような悪い気を追い祓うため、その場所でお参りをしたり。 例えば。 あの人が憎い!という思いが、黒魔術となってその人に不幸

        9月2日:「見えない」自分と戦う。地元の人たちのおかげで拝める、バトゥール山頂からの景色と子どもたちの自然体験<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

        • 8月17日:インドネシアの建国記念日。町中にあふれる素朴な多幸感は「手づくり」によってつくられている<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

        • 8月13日:どろぼうに入られたくなかったら、○○に中指を立てよう<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

        • 8月10日:願いは現実よりも真実なり<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

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        • バリ島が教えてくれた365個の幸せ
          18本
        • ZERO WASTEを目指して
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        • バリ島からお届け。グリーンスクール日記
          13本

        記事

          3月25日:バリの人は世界一の子煩悩?!生後8ヶ月の次男をバリ島に連れていって気づいたこと<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          わたしがバリ島に移り住んだのは、長男が6歳、次男が生後8ヶ月。次男はハイハイ真っ只中。旦那くんはお仕事の関係で日本にひとり。いわゆる、母子移住だ。 これだけ聞いたら、「ワンオペで赤子を連れて移住?!おかんパワフルすぎへんか!?」と思うかもしれないが、実はそんなことない。今日はこのからくりについて書く。 さて。バリ島のレストランに赤ちゃんとお母さんが二人で入ったら、何がおこるだろうか。まず、店中のスタッフ、お客さんが全員笑顔になる。そして、わらわらと4,5人くらいのスタッフ

          3月25日:バリの人は世界一の子煩悩?!生後8ヶ月の次男をバリ島に連れていって気づいたこと<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          3月21日:バリ島での運転が辛くなくなったのは、ある法則に気づいたから<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          今日は、バリ島での運転について語ろうと思う。一言でいうならば、バリ島での運転は「カオス」だ。日本と同じ右車線だけど、全然日本とは違う。「マリオカート」のようだよ、とわたしはよく例えるけど、正直、「マリオカート」よりも全然ひどい。 例をあげてみよう。 などなど。 まだまだあるが、長くなってきたので、もうやめておく。バリ島で運転したことがある人には「あ〜あるある。」と思ってもらえたと思う。運転したことがない人には、「マリオカート」よりもひどい世界を想像してもらえただろうか。

          3月21日:バリ島での運転が辛くなくなったのは、ある法則に気づいたから<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          3月10日:おおみそか。これほどオゴオゴがバリの人に大切にされる理由を考えてみた<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          今日は、バリ島の大晦日だ。バリ島の新年「ニュピ」を明日に控え、バリの人たちはいろんな意味で佳境を迎えている。 「いろんな意味」とは。 「トリ・ヒタ・カラナ」というバリ島の哲学は、このニュピにも色濃く現れる。「神と人」「人と人」「人と自然」の調和を重視することで、人々は幸せに過ごし喜びを感じることができるという考えだ。ニュピを迎えることで、バリは「神と人」「人と人」「人と自然」の3つの軸でリセットされる。 神と人:海や湖で、聖水で体を浄化する(メラスティ。新年の二日前)

          3月10日:おおみそか。これほどオゴオゴがバリの人に大切にされる理由を考えてみた<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          3月4日:女性は強くて、美しい。天然スクラブ&サウナ「ボレ」<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          マッサージやスパが人気のバリ島で、意外と観光客に知られていないのが、ボレ( Boreh)という全身スクラブ&サウナ。お米とスパイスのペーストを全身に塗って、薪サウナに入るのだ。 材料は、ウコン、ショウガ、ガランガル、赤米、コリアンダー、クローブなど。角質が完全に生まれ変わる。ペーストがお肌に馴染んでプルプルになる。体がぽかぽか温まる。控えめに言って、最高だ。 このボレ、バリの女性たちに、何世代にもわたって愛されてきている。一日中、田んぼの中で働いた体は冷えと筋肉痛でガチガ

          3月4日:女性は強くて、美しい。天然スクラブ&サウナ「ボレ」<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          3月8日:新年に向けて、とにかくお清め。水に流すことで「今」にフォーカスできるのだ<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          今日はどこも道がとても混んでいた。というのも、今日は『メラスティ』と呼ばれる、バリヒンドゥー教にとって大事な儀式の日だからだ。 バリ島の新年にあたる『ニュピ』の3日前に『メラスティ』はくる。新年を迎える前に、水の力の恩恵に祈りを捧げよう、という日だ。 この日、村総出で、村の寺院に鎮座しているご神体やバロン、ランダといった神様の獅子舞を海で清める。 エネルギーが満ちた時、人は器を超えた存在になる。つまり、トランス状態だ。トランス状態になったということは、うまく浄化された、

          3月8日:新年に向けて、とにかくお清め。水に流すことで「今」にフォーカスできるのだ<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          3月6日:おばあちゃんから孫へ。100年受け継がれて完成したボカシオイル<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          蚊に噛まれた! やけどした! おしりがおむつでかぶれた! マッサージしたい! こういうとき、バリの人は「ボカシをぬっときなさい」と言う。 ボカシとは、BOKASHI OILのこと。200種以上の香草とココナッツ オイルをEM技術で発酵させた、オイルタイプのジャムウ。自然成分100%だ。 値段もお手頃で、小さいサイズは数百円で買える。 ボカシって日本の言葉に似てない?って思ったら、どうやらルーツは日本にあるようだ。開発者のパク・オレズさんは、琉球大学農学部大学院プログラ

          3月6日:おばあちゃんから孫へ。100年受け継がれて完成したボカシオイル<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          9月21日:プレゼントは〇〇縛り!あげる方ももらう方もハッピーなお誕生日会<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          今日は、次男のお誕生日だ。5歳になった。バリ島で迎える4回目のバースデイ。今年は、幼稚園のお友達ファミリーを呼んで、自宅でお誕生日会を開いてみた。 「風船やプラスチックの飾りって、なんかもったいないよね」と普段から話していたので、デコレーションは、ココナッツの葉っぱやマリーゴールドでおうちをいっぱいにしてもらった。 そして、おまちかねのプレゼント。これも、できるだけゴミを出さないように、「セカンドハンドの本やおもちゃ」限定にしてもらった。 このアイデアが、他のファミリー

          9月21日:プレゼントは〇〇縛り!あげる方ももらう方もハッピーなお誕生日会<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          3月5日:祈るようにジャムウを飲む。そして、つくる。<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          インドネシアには、漢方のようなものがある。ナチュラルな食材でつくられた健康ドリンク「ジャムウ」だ。 バリの人もジャムウを日常的に飲んでいる。ローカルが集うデンパサールには、わたしにはまったく買い方がわからない、ローカル向けジャムウ屋さんがあるし、道すがらでは、自転車でジャムウを売っている女性がいる。 ジャムウは、症状別に処方される。一番有名なジャムウは、クニット・アッサム(Kunyit Asam)だろう。生理痛、便秘改善、血糖値のコントロール、免疫力の向上、骨の強化などな

          3月5日:祈るようにジャムウを飲む。そして、つくる。<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          3月2日:大統領や警察よりも強い!?でも、よそものもちゃんと助けてくれる合理的な村社会<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          バリ島の自治は、バンジャールという村単位でおこなわれる。既婚男性がメンバーとなって、お寺や道を管理したり、村の宗教行事をとりしきったり、揉め事の仲裁などを行うのだ。 バリヒンドゥー教の宗教儀式は、とにかくたくさんある。さらに、都度やることがたんまりある。バンジャールのメンバーの家族は、儀式のたびに、総出で準備や儀式をおこなう。オゴオゴ(大晦日に担ぐ悪魔のおみこし)の制作も、1ヶ月くらいかけて、バンジャールの子どもたちが総出で夜な夜なおこなう。 Banjarのjarは”悲し

          3月2日:大統領や警察よりも強い!?でも、よそものもちゃんと助けてくれる合理的な村社会<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          2月16日:魂ってなに?バリ島とヨガの相性はすこぶる良い<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          バリ島は、ヨガの聖地だ。ヨガ・リトリート教室が建ち並ぶ。そして、世界各国からヨガを愛する人々が集まっている。 つまり、ヨガを極めたい先生がそこらかしこにいたりするのだ。バリ島でヨガを習わない理由はないと思う。 日本人でも、ヨガを深く学んだ方は多い。そして門戸をたたくと、とてもウエルカムで、初心者のわたしにも、懇切丁寧にヨガを教えてくれたりする。 断然おすすめな日本人の先生は、クタのYUMI YOGAのゆみさん。アイアンガーヨガ、呼吸法や瞑想法を教えてくれる。 ヨガをし

          2月16日:魂ってなに?バリ島とヨガの相性はすこぶる良い<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          2月15日:種はないけど、あるべき自然の姿がここにある<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          ある日、スパイスのクローブの木を植えたくて、スタッフに「クローブの木の種ってどこで売っているの?」と聞いたら、「え?種?なんで?たぶん手に入らないと思うよ」と言われてびっくりした。 バリ島には、「種」というものがあまり売っていない。種から食物を育てることをあまりしないのだ。 そもそも、種を採取するのって、手間暇がかかる。バリ島では、そんなことをしなくても、苗や木をぶすっと土に刺すだけで、植物はしっかりと根付く。 庭先や道の花や植物をちょっと切ってもらったりしても、あまり

          2月15日:種はないけど、あるべき自然の姿がここにある<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          3月2日:既存のシステムにこだわらない現場主義。だから生活がわたしだけのものになる<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          新築のおうちに住み始めて2ヶ月くらい経ったある日。シーリングファンが動かなくなった。なので、家を建てた大工さんにきてもらって、4時間くらいかけて直してもらった。 そしたら、その日から、スイッチの「弱」で、ファンが一番早く回るようになった。 「よくわからないけど、使えるからいいよね?」と大工さん。 「そうですね。頑張ってくれてありがとう。」とわたし。 ある日。エレクトリックバイクを買った。安い買い物ではない。新品で30万円くらいした。 2ヶ月くらい待って、やっと納車の

          3月2日:既存のシステムにこだわらない現場主義。だから生活がわたしだけのものになる<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>