あいだきみこ

文化と人間の消費活動、科学と非科学、再生と破壊について、考えを巡らせています。バリ島に…

あいだきみこ

文化と人間の消費活動、科学と非科学、再生と破壊について、考えを巡らせています。バリ島に子どもたちと移住して5年が経ちました/こども・健やかさ・サステイナブル・発酵・再生・ヨガ・サーフィンが気になるキーワード/完全文系脳だけど理系女/徳之島の宮出珈琲園で企画・運営をしています

マガジン

  • バリ島が教えてくれた365個の幸せ

    よそものとして5年間住まわせてもらっているバリ島。暑いし、蚊や蟻も多いし、まだまだ発展途上で清潔ではなかったりするけれど、わたしはバリの人やバリのカルチャーが大好きです。この島にいれて、本当に幸せ。 知れば知るほど、科学や資本主義がまだまだたどり着いていない、面白い領域が現れるのも、この島に飽きない理由です。 そして、この島の魅力を探っているうちに、バリ島に根付く「トゥリ・ヒタ・カラナ」という哲学に辿り着きました。「神と人」「人と人」「人と自然」の調和を重視することで、人々は幸せに過ごし喜びを感じることができるという考え方です。 バリ島に日々暮らす中で感じた、幸せのヒントを365個お届けします(長い時間かかってもいつかお届けする予定ですw)

  • ZERO WASTEを目指して

  • バリ島からお届け。グリーンスクール日記

    英語を話せない小学一年生の男の子が、バリ島に移住して、グリーンスクールという学校に通う様子をお届けしています。

最近の記事

3月25日:バリの人は世界一の子煩悩?!生後8ヶ月の次男をバリ島に連れていって気づいたこと<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

わたしがバリ島に移り住んだのは、長男が6歳、次男が生後8ヶ月。次男はハイハイ真っ只中。旦那くんはお仕事の関係で日本にひとり。いわゆる、母子移住だ。 これだけ聞いたら、「ワンオペで赤子を連れて移住?!おかんパワフルすぎへんか!?」と思うかもしれないが、実はそんなことない。今日はこのからくりについて書く。 さて。バリ島のレストランに赤ちゃんとお母さんが二人で入ったら、何がおこるだろうか。まず、店中のスタッフ、お客さんが全員笑顔になる。そして、わらわらと4,5人くらいのスタッフ

    • 3月21日:バリ島での運転が辛くなくなったのは、ある法則に気づいたから<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

      今日は、バリ島での運転について語ろうと思う。一言でいうならば、バリ島での運転は「カオス」だ。日本と同じ右車線だけど、全然日本とは違う。「マリオカート」のようだよ、とわたしはよく例えるけど、正直、「マリオカート」よりも全然ひどい。 例をあげてみよう。 などなど。 まだまだあるが、長くなってきたので、もうやめておく。バリ島で運転したことがある人には「あ〜あるある。」と思ってもらえたと思う。運転したことがない人には、「マリオカート」よりもひどい世界を想像してもらえただろうか。

      • 3月10日:おおみそか。これほどオゴオゴがバリの人に大切にされる理由を考えてみた<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

        今日は、バリ島の大晦日だ。バリ島の新年「ニュピ」を明日に控え、バリの人たちはいろんな意味で佳境を迎えている。 「いろんな意味」とは。 「トリ・ヒタ・カラナ」というバリ島の哲学は、このニュピにも色濃く現れる。「神と人」「人と人」「人と自然」の調和を重視することで、人々は幸せに過ごし喜びを感じることができるという考えだ。ニュピを迎えることで、バリは「神と人」「人と人」「人と自然」の3つの軸でリセットされる。 神と人:海や湖で、聖水で体を浄化する(メラスティ。新年の二日前)

        • 3月4日:女性は強くて、美しい。天然スクラブ&サウナ「ボレ」<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          マッサージやスパが人気のバリ島で、意外と観光客に知られていないのが、ボレ( Boreh)という全身スクラブ&サウナ。お米とスパイスのペーストを全身に塗って、薪サウナに入るのだ。 材料は、ウコン、ショウガ、ガランガル、赤米、コリアンダー、クローブなど。角質が完全に生まれ変わる。ペーストがお肌に馴染んでプルプルになる。体がぽかぽか温まる。控えめに言って、最高だ。 このボレ、バリの女性たちに、何世代にもわたって愛されてきている。一日中、田んぼの中で働いた体は冷えと筋肉痛でガチガ

        3月25日:バリの人は世界一の子煩悩?!生後8ヶ月の次男をバリ島に連れていって気づいたこと<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

        • 3月21日:バリ島での運転が辛くなくなったのは、ある法則に気づいたから<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

        • 3月10日:おおみそか。これほどオゴオゴがバリの人に大切にされる理由を考えてみた<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

        • 3月4日:女性は強くて、美しい。天然スクラブ&サウナ「ボレ」<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

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        • バリ島が教えてくれた365個の幸せ
          14本
        • ZERO WASTEを目指して
          1本
        • バリ島からお届け。グリーンスクール日記
          13本

        記事

          3月8日:新年に向けて、とにかくみんなでお清め。水に流すことは「今」を見ること<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          今日はどこも道がとても混んでいた。というのも、今日は『メラスティ』と呼ばれる、バリヒンドゥー教にとって大事な儀式の日だからだ。 バリ島の新年にあたる『ニュピ』の3日前に『メラスティ』はくる。新年を迎える前に、水の力の恩恵に祈りを捧げよう、という日だ。 この日、村総出で、村の寺院に鎮座しているご神体やバロン、ランダといった神様の獅子舞を海で清める。 エネルギーが満ちた時、人は器を超えた存在になる。つまり、トランス状態だ。トランス状態になったということは、うまく浄化された、

          3月8日:新年に向けて、とにかくみんなでお清め。水に流すことは「今」を見ること<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          3月6日:おばあちゃんから孫へ。100年受け継がれて完成したボカシオイル<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          蚊に噛まれた! やけどした! おしりがおむつでかぶれた! マッサージしたい! こういうとき、バリの人は「ボカシをぬっときなさい」と言う。 ボカシとは、BOKASHI OILのこと。200種以上の香草とココナッツ オイルをEM技術で発酵させた、オイルタイプのジャムウ。自然成分100%だ。 値段もお手頃で、小さいサイズは数百円で買える。 ボカシって日本の言葉に似てない?って思ったら、どうやらルーツは日本にあるようだ。開発者のパク・オレズさんは、琉球大学農学部大学院プログラ

          3月6日:おばあちゃんから孫へ。100年受け継がれて完成したボカシオイル<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          9月21日:プレゼントは〇〇縛り!あげる方ももらう方もハッピーなお誕生日会<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          今日は、次男のお誕生日だ。5歳になった。バリ島で迎える4回目のバースデイ。今年は、幼稚園のお友達ファミリーを呼んで、自宅でお誕生日会を開いてみた。 「風船やプラスチックの飾りって、なんかもったいないよね」と普段から話していたので、デコレーションは、ココナッツの葉っぱやマリーゴールドでおうちをいっぱいにしてもらった。 そして、おまちかねのプレゼント。これも、できるだけゴミを出さないように、「セカンドハンドの本やおもちゃ」限定にしてもらった。 このアイデアが、他のファミリー

          9月21日:プレゼントは〇〇縛り!あげる方ももらう方もハッピーなお誕生日会<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          3月5日:祈るようにジャムウを飲む。そして、つくる。<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          インドネシアには、漢方のようなものがある。ナチュラルな食材でつくられた健康ドリンク「ジャムウ」だ。 バリの人もジャムウを日常的に飲んでいる。ローカルが集うデンパサールには、わたしにはまったく買い方がわからない、ローカル向けジャムウ屋さんがあるし、道すがらでは、自転車でジャムウを売っている女性がいる。 ジャムウは、症状別に処方される。一番有名なジャムウは、クニット・アッサム(Kunyit Asam)だろう。生理痛、便秘改善、血糖値のコントロール、免疫力の向上、骨の強化などな

          3月5日:祈るようにジャムウを飲む。そして、つくる。<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          3月2日:大統領や警察よりも強い!?でも、よそものもちゃんと助けてくれる合理的な村社会<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          バリ島の自治は、バンジャールという村単位でおこなわれる。既婚男性がメンバーとなって、お寺や道を管理したり、村の宗教行事をとりしきったり、揉め事の仲裁などを行うのだ。 バリヒンドゥー教の宗教儀式は、とにかくたくさんある。さらに、都度やることがたんまりある。バンジャールのメンバーの家族は、儀式のたびに、総出で準備や儀式をおこなう。オゴオゴ(大晦日に担ぐ悪魔のおみこし)の制作も、1ヶ月くらいかけて、バンジャールの子どもたちが総出で夜な夜なおこなう。 Banjarのjarは”悲し

          3月2日:大統領や警察よりも強い!?でも、よそものもちゃんと助けてくれる合理的な村社会<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          2月16日:魂ってなに?バリ島とヨガの相性はすこぶる良い<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          バリ島は、ヨガの聖地だ。ヨガ・リトリート教室が建ち並ぶ。そして、世界各国からヨガを愛する人々が集まっている。 つまり、ヨガを極めたい先生がそこらかしこにいたりするのだ。バリ島でヨガを習わない理由はないと思う。 日本人でも、ヨガを深く学んだ方は多い。そして門戸をたたくと、とてもウエルカムで、初心者のわたしにも、懇切丁寧にヨガを教えてくれたりする。 断然おすすめな日本人の先生は、クタのYUMI YOGAのゆみさん。アイアンガーヨガ、呼吸法や瞑想法を教えてくれる。 ヨガをし

          2月16日:魂ってなに?バリ島とヨガの相性はすこぶる良い<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          2月15日:種はないけど、あるべき自然の姿がここにある<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          ある日、スパイスのクローブの木を植えたくて、スタッフに「クローブの木の種ってどこで売っているの?」と聞いたら、「え?種?なんで?たぶん手に入らないと思うよ」と言われてびっくりした。 バリ島には、「種」というものがあまり売っていない。種から食物を育てることをあまりしないのだ。 そもそも、種を採取するのって、手間暇がかかる。バリ島では、そんなことをしなくても、苗や木をぶすっと土に刺すだけで、植物はしっかりと根付く。 庭先や道の花や植物をちょっと切ってもらったりしても、あまり

          2月15日:種はないけど、あるべき自然の姿がここにある<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          3月2日:既存のシステムにこだわらない現場主義。だから生活がわたしだけのものになる<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          新築のおうちに住み始めて2ヶ月くらい経ったある日。シーリングファンが動かなくなった。なので、家を建てた大工さんにきてもらって、4時間くらいかけて直してもらった。 そしたら、その日から、スイッチの「弱」で、ファンが一番早く回るようになった。 「よくわからないけど、使えるからいいよね?」と大工さん。 「そうですね。頑張ってくれてありがとう。」とわたし。 ある日。エレクトリックバイクを買った。安い買い物ではない。新品で30万円くらいした。 2ヶ月くらい待って、やっと納車の

          3月2日:既存のシステムにこだわらない現場主義。だから生活がわたしだけのものになる<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          2月22日:ニワトリとの共存<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          バリ島の朝は、騒がしい。どこからともなく聞こえてくるのは、ニワトリの鳴き声だ。 そう、ニワトリたちは、人間と同じように自由にそこらじゅうを徘徊している。ひよこの大群を連れているお母さん鶏。やたら大きな声で泣くお父さん鶏。新婚ホヤホヤのカップル。種類も家族の形も、人間と同じくさまざまだ。 長男が無類のニワトリ好きな我が家。なんとかひよこを捕まえようと、おいかけたり罠を作ったり。でも、野生のニワトリを侮ることなかれ。結局お母さん鶏に怒られて、彼はいつも手ぶらで帰ってくる。

          2月22日:ニワトリとの共存<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          2月14日:小さな愛・小さな親切は、大きな変化を生む可能性がある。バレンタインデー<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          バリ島のバレンタインデー。男女関係なく「好きな人に好きと伝える日」として、しっかり根付いてきた。 とはいえ、何もしない人、ここぞとばかりにチョコレートを買う人、大量のぬいぐるみや花束を贈る人。お手紙を贈る人。いろんな国の人がいるということもあり、その表現方法はさまざまだ。 バリの人にとって、バレンタインと言えば「赤とピンクを愛でる日」と「愛を伝える日」だろう。赤とピンクは、この島の得意な色だし、愛を伝えるのもこの島の人は得意だ。この日SNSは、バリ人の旦那さんと、ピンクの

          2月14日:小さな愛・小さな親切は、大きな変化を生む可能性がある。バレンタインデー<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

          コロナでグリーンスクールが本格的にオンライン授業に移行したよ|グリーンスクール日記9か月目

          バリ島のグリーンスクールという学校に子どもを通わせたくて、バリに移住をした。 英語の話せない小学1年生の息子にどんな変化が起きるのか? どんな学校なのか? この冒険をいつか老後にゆっくり振り返れるよう、日記をつづることにする。でも、欲をいえば、いつか海外の学校にこどもを、と考えてるママさんパパさんの背中を少しでも押すものになれば、とも思っている。 これは、わたしのサスティナブルな仲間探しの冒険のはじまりでもあるのだ。 ----- グリーンスクールは3月16日から閉

          コロナでグリーンスクールが本格的にオンライン授業に移行したよ|グリーンスクール日記9か月目

          バリ島から日本に帰国した。なぜならば。グリーンスクール日記7ヶ月目

          バリ島のグリーンスクールという学校に子どもを通わせたくて、バリに移住をした。 グリーンスクールとはどんな学校なのか? 英語の話せない小学1年生の息子にどんな変化が起きるのか? この冒険をいつか老後にゆっくり振り返れるよう、日記を綴ることにする。でも、欲を言えば、いつか海外でこどもを、と考えてるママさんパパさんの背中を少しでも押すものになれば、とも思っている。 これは、わたしのサスティナブルな仲間探しの冒険の始まりでもあるのだ。 ----- 4日前にバリ島から日本に帰

          バリ島から日本に帰国した。なぜならば。グリーンスクール日記7ヶ月目