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わたしの好きなパリ: 20年来の行きつけの“場所”

DU CAFE, MES BONHEURS

低血圧なので、本当は朝は苦手。大事な用事の日は、3時間前に起きてダブルエスプレッソを2杯飲む。朝、表の顔は爽やかに始めたい。

そうでない日でも、1日に何杯も…Je suis très café. 昼も夜も、どこにいても。サプリメントみたいなもの、かも。

でも、コーヒー以外のものしか頼まない、リラックスのために過ごしに行くカフェというのもいくつかあって、1番好きなのは、ここ。サンジェルマン・デ・プレのラルフローレンの中庭のオープンスペース…

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2日前から、ここフランスでは、6ヶ月半ぶりに飲食店のテラス席(については)の営業が再開になったから、今すぐにでも行きたいくらい。

とはいえ、Couvre-feu夜間外出禁止は(19時からだったのが21時からになったものの)まだまだ続いているし、それも解除になるのは6月30日。夏がひときわ待ち遠しい。

この間(といってももうロックダウン直前の2月末)パリで過ごした週は、18時から翌朝6時が外出禁止。飲食店はテイクアウトしかできなくなっていて、建物の前に小さなカフェワゴンが出ていた。淹れたてを愉しめるのも、一瞬を分かち合うのも心温まったけれど、同時に言い知れぬ寂しさでもいっぱいだった…

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車体のこの深いグリーンに懐かしいような親しみを覚えるのは、建物の門扉と同じだからかも。ここは、ずっと以前はブティックではなくてビジネスビルだった。夫のオフィスだった場所にある試着ブース前のソファは、私が、(「夕方過ぎて飲んでよく眠れるね」と言われながら)コーヒー片手に本を読んで彼の仕事が終わるのを待っていた椅子の“跡地”。今は、息子がシャツやネクタイを試しているのを眺める(なんて想像もしなかった)。

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ビジネスマンも多く行き交うこのあたり、少し先の路地には知る人ぞ知る美味しいサンドウィッチの店が行列している。変わらぬ光景だけれど、待ちながら見知らぬ同志で取り留めのない話に興じることは、今は、ない。

鬱陶しいぐらいのビズの挨拶が繰り返される日常が、早く戻ってきますように。

…パリはビズ4回。(私の周りでは)

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Kimiko Botti / ボッティ喜美子
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