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なぜスイミングは選ばれるのか

水温がいいんですの巻

陸上と水中の大きな違いが効果を生んでいる

このコラムをお読みになるような水泳に興味のあるみなさんは、とっくにご存じな「あたりまえ」のことを書かせて頂きます。
なぜスイミングが選ばれるのか。
それは選ばれるだけの効果が裏付けとしてあるからなんです。

スイミングの効果のひとつとして、
「風邪をひかなくなった」
という声はよく聞かれます。
どうしてなんでしょうね?

そこに大きな影響を与えているのが「水温」なんです。
私たちの体温はだいたい36℃前後だと思います。
その一方で、プールの水温は28℃~32℃くらい。
体温に比べて圧倒的に低いですよね。

この体温と水温との差がポイントです。

じゃ、気温は?
これも季節や地域によってさまざまです。
しかし、体温を超える気温になる日は真夏の数日あるかないか。
多くの日は体温を大きく下回る温度だと思います。

体温と気温も差があるのに、ポイントにはならんのですか?

ここが重要ですね。
空気中と水中の大きな環境の違いこそが水泳に効果を付加させてくれていて、それこそが水泳の大きな価値になるんです!


ただ陸上にいるのと水の中にいるのとでは違う?

同じ28℃の温度で地上と水中とにじっとしていたとします。
陸上では快適に過ごせそうですが、
水中ではガタガタと震えて寒くなりそうな想像ができませんか?

まさにこれ。

水の中に身を沈めているだけで、人間の身体はどんどん熱を奪われます。
じっとしているとどんどん熱を奪われるから寒くなってきます。
そうです。水中は熱を奪う力が空気中より大きいんです。

しかし、人間の身体は熱を奪われても奪われっぱなしではありません。
体温を正常な値で保とうとする働きが起こり、じっとしているだけでも相当量のカロリーを消費するわけです。

そんな冷水刺激の中で運動をする。
地上ではじっとしていてもカロリーの消費は微々たるもの。
一方、水中ではじってしていてもカロリー燃焼中。
同じように運動をすれば、水中のほうが大きな運動効果が得られることは誰にでも合点がいくことと思います。

この、冷水刺激による体温調節機能の向上こそが
「風邪をひきにくくなった」
原因の正体であり、水中で運動することによる免疫機能の向上がさらに強い身体へと導いてくれていると思われます。

身体がもともと備えている防衛本能を刺激し活性化させることで、健康増進にも体力向上にも自然と繋がっているんですね。
水泳って素晴らしい。


水温の効果

それでは水温の効果についてまとめます。
①体温調節機能の向上により風邪をひきにくくなる
②体温調節機能の働きでカロリー消費が大きくなる

今日は代表的なふたつについて書かせて頂きました。
他にも水温のおかげで身体にいいことはあると思います。
そのへんはまた後日。

かつて日本スイミングクラブ協会では、
「もうひとつのインフルエンザワクチンはスイミングです」
というコピーで販促をしていました。
もうね、ドンピシャど真ん中のストライクです。
この一言に尽きる。

もう一度書きます。
「もうひとつのインフルエンザワクチンはスイミングです」
太字です。テストに出ますよ。w
ここ、忘れずにお願いいたします。

本日も最後までありがとうございました。
また連絡します。


スイミングスクールのない地域、水泳を教えられる先生のいない地域へ出向いて指導を提供し水泳を安全に楽しむ技術や水泳を通した健康づくりを普及させたいと考えています。ぜひ皆様のお力をお貸しください。