【攻めの広報・PR】メディアとのコミュニケーション方法について
毎授業、新たな気づきに大きな学びを得られるのが「フロントステージ広報・PRスクール」です。第1期生の第2回目授業テーマは”攻めの広報・PR”、スタートアップ企業では特に求められている広報力だと思います。
攻めの広報に優れた方は、メディアリレーションを主軸に会社の伝えたいメッセージを届けていくプレスリリースの発信が上手ですよね!
第2回目授業で学んだことを、①メディアとのコミュニケーション方法について、②プレスリリースの書き方やネタ探しについて…と2つの記事に分けて書き綴っていきます。
<第1期生の第1回目授業の様子はこちら▼>
株式会社フロントステージ 代表取締役 千田絵美校長(ブログ記事)
弁護士ドットコム株式会社 広報室 渡邊順子講師(ブログ記事)
攻めの広報・PRとは(メディア編)
メディアごとの特性・報道傾向などを見極めた情報提供かつメディアと良好な信頼関係を築き、メディア露出をいかに獲得するか。
よく耳にする”攻めの広報”という言葉。受け身ではない企業イメージを高める広報活動をやろうとする場合に、メディアキャラバンは必要不可欠である。ただし、この会社はすごい!好きだから世間に知ってもらいたい!という一生懸命な気持ちだけが先走る空回りなコミュニケーションの取り方はNG。まず攻める前にマスメディアの価値観を理解し、自社の強みを訴求しておきたい。
MEMO:攻めの広報活動は、どのポイントを打ち出していくのか、どのメディアに重点を置いていくのか…などの戦略ありきの活動を!自分(会社)がメディアに伝えられる情報は何か、相手(メディア)が求めている情報は何かを知る上で失敗しない上手なメディアキャラバンを行なっていきたい。
メディアとは(テレビ・新聞・雑誌・WEB・ラジオ)
それぞれのメディアと同じ目線で社会を見てみよう!
□ テレビ
〔特性〕一度に多くの人に情報を届けることができる
・ 一番世間のリアクションを知れて、問い合わせにつながる
・テレビ放送業界は廃れても多大な影響力が期待できる
□ 新聞
〔特性〕信頼度の高いメディアである(特に日経ブランドは強い)
・ 掲載されると情報の信頼性、企業の信頼度が高まる傾向
□ 雑誌
〔特性〕年齢層やライフスタイルなど的確なターゲットを絞った上での情報が届けられる
・書き手の意図の表現もあるため、5媒体の中でメディア特性について特に把握しておきたい
□ WEBメディア
〔特性〕手軽に情報が届き、拡散されやすい
・ジャンルは広くあっさりとした印象で、情報を読まれやすくSNSでの拡散性が高いメディアである
□ ラジオ
〔特性〕1対1でコミュニケーションをとっているように情報が伝わり、聞き手の取り方は多様性である
・地方を攻めた広報活動をしたいときに有効である
□ その他(業界紙)
〔特性〕比較的に取り上げられてもらいやすく、掲載数を上げたい場合に考えられる
・業界紙なだけに業界以外の情報は見ていない
・継続的な掲載を狙う場合には、毎回情報に変化をつけないといけない
広告費の推移でもやはりテレビ放送業界のPR効果は強いと言える。攻めの広報活動において、メディア選定の際には上記5媒体のメディア広告費の推移は把握しておいたほうがいい。ちなみに広告を考える際には、各々の媒体説明を見てターゲット層に合っていたら出稿。
MEMO:攻めの姿勢で世間に伝えたい情報を、メディアの特徴を理解することで多種多様な手段を用いて効果的かつ持続的に発信できる。また、それぞれの媒体を活用する意図に及ぼす効果測定を自社PR戦略と関連づけて考えられるようになりたい(=広報活動への理解が深まる)。
記者クラブとは
記者クラブは、公的機関や業界団体などの各組織の継続取材を目的とするために大手メディアが中心となって構成されている任意組織である
〔注意しておこう!〕
・決して記者クラブは、企業広報のためにあるわけではない
・記者クラブへの投げ込み方法は、1週間前くらいに代表に電話させて確認しよう
〔どんなプレスリリースを?〕
・社会貢献性や法律が関わる情報がある場合に記者クラブは適任である
民間の企業が投げ込みをしても取材につながらないことが大半であると言われている記者クラブであるが、”社会性”に関連した世の中にとって必要とされる情報であると判断された場合には力を貸してくれる可能性がある。
▲ 記者クラブを初めて活用する際に読んでおきたい記事(とても参考になります!)
MEMO:広報と記者が直接的なコミュニケーションで世の中に投げ込みたい情報を特定の報道機関にとらわれず伝えられる神聖な場である。初めて活用する際には、必ずルールとマナーを守ることが重要。
最近のSNSは強い味方
最近では、複数のSNSを通して効果的なPRを行う手法が多く見られる
〔SNS活用の際に心掛けておきたいこと!〕
・代表の投稿をマネする、参考にする
・勝手な感覚で始めるのではなく、社内でフォロワーが多い人にヒアリングして手法を参考にする
・投稿ルールを決める(特に企業SNS運用など)
【SNS活用が上手な企業とは?】
〔Facebook編〕株式会社船橋屋
・ほぼ毎日更新されていて毎投稿”100〜300いいね”がついている
・魅せる&映える撮影テクニック、心のキャッチが参考になる
〔Twitter編〕シャープ株式会社
・大手だからできる遊び心満載な手法でフォロワーを増やし続けている
・見ている層に刺さる有益な情報を常に考えて投稿している
〔Instagram編〕Wovn Technologies株式会社
・明るく楽しそうな社内の雰囲気が伝わる投稿の数々
・社員が協力的で、採用広報で発信するべきコンテンツにもなっている
新人広報のNGメディアキャラバン
× 取材があったときに自分だけで判断して対応すること
× レスポンスが遅いのはNG、返信は置いておかないですぐ伝えよう
× ”いつまでに○○します”とメディアに宣言しない
× メディアに一度聞いたことを二度聞きしない(特にやっちゃダメ!)
× ひるまないで、自社の情報に自信を持つこと
MEMO:取材は後先を考えない判断で受けることだけはやめておきたい。今後のメディアとの良好な関係構築の為にも、自社の伝えたいこととメディアが求めている情報に相違ないかを確認すること。また、強引で自己主張の激しいアピールは嫌われる可能性大。記者目線・読者目線の企画で攻めていきたい。
超攻めの広報はやる
□ メディアイベント(記者発表会)
→ 資金調達やサービスリリースなど高い価値のある情報と判断した時に実施し、ストレースニュースを取り上げるメディアを招待
□ メディア向け勉強会
→ 特にBtoBなどサービスや背景をじっくりと伝えたい際に実施、選定したターゲットとなるメディアを招待
□ 直接、企画(プレスリリース)をメディアに持っていく
→ 記者との会食もひとつの手である、会社説明・自社のサービスが世の中にどう使われているかなど話せることが前提
超攻めの広報(笑)の活動として、他にカオスマップを出すこと、競合他社の広報と媒体にコンタクト・企画するなど…と席に座っている時間が惜しいくらいやれることは盛りだくさん!
すぐに実践しようと思うこと(メディア編)
1. マスメディアを味方に、メディアの価値観を正しく理解する
2. 世の中のトレンドと関連させる自社の強みを把握する
3. ニュースのヒントを日々貪欲に追求していく【新聞を読む】
4. 会社・個人(社員)のストーリーを語れるように、共感を呼べるように
5. 上記を踏まえ、土台づくりを徹底し上手な攻めの広報活動へ乗り出す
攻めの広報・PRとは(メディア編)の内容はここまで。
きちんとした土台を固めていないのに、広報の立ち上げで序盤から攻めて攻めてどんどん空回りしたメディアキャラバンに陥ってしまうのは、一生懸命に広報活動しているに実らずに悲しいですよね。(私も新人一人広報だった時に経験しました…)
特にメディアキャラバンは人(広報)と人(記者)とのコミュニケーションでもあるので、下準備は完璧にしておきたい。
次の記事は第2回目の授業テーマ、”攻めの広報・PRとは(プレスリリース編)” に続きます〜!
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