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【目も運動で発達する】#01

# 01
ビジョントレーニング①


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小児の作業療法士になっても、まだまだ毎日勉強中のミキティです。得意なことは、子どもと遊ぶ事。子ども達がちょっと苦手だなと思う事を繰り返し練習し習得させる事はしません。その子にとって興味のある遊びや意味のある活動を通して、7つの様々な感覚(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚・前庭感覚・固有感覚)情報を提供し反応を引き出す事を通して関わっています。2020年4月より”note”にて、いつも遊んでいる事がどんな意味があるのか簡単にまとめています。子育て中の方や子どもの支援をされている方のお役に立てますように…

1. 視力と視覚認知は違います。

・視力 → 目に写った画像を鮮明に捉える能力。視力が低下する、ぼやけるなどは眼鏡で矯正できます。

・視覚認知 → 見たものを理解する事。これは他の能力と互いに関係しており、その中の一つに視空間認知があります。これは視覚に問題が生じると、モノや自分自身の空間の中での位置関係や向きがわからず、左右・上下の判別や身体の動かし方が難しくなります(例:「つ」と「し」が判別が難しい等)。実は視覚は赤ちゃんの頃から眼球運動を行うことで育っていきます。最近はスマートメディアの発達で外で遠くを見る経験が少なく、近くを見る事が多くなり、目に負担をかけ、知覚の発達の遅れを招いていると言われています。これらの見えにくさは、ビジョントレーニングで視覚機能を高める事ができます。


2. 「見えずらさ」はどうして子ども達を困らせるの?

|学習面|
・学校の黒板の文字を自分のノートに書き写すときに、どこまで書いたか見比べるのに時間がかかる
・鏡文字になってしまう
・文字がノートのマスから、はみ出てしまう…     

|運動・生活面|
・キャッチボールが出来ない
・ドッチボールのボールを避けられずにぶつかってしまう
・遠くに見える車が、どれ位の時間で自分の近くに来るか予測できず危険…

3. どんな遊び(ビジョントレーニング)をするの?

・キョロキョロ運動 → 子どもの好きなキャラクターなどを目の高さに合わせてそこから40センチほど離して空中で保持します。ゆっくりした曲を歌いながら左右・上下・斜め・円や八の字を描くように動かします。その時、子どもに”顔は動かさず目だけ”でキャラクターを追うように促します。もし顔が動いてしまう時は大人が子どものアゴを軽く押さえて介助します。

・風船バレー → 風船の動きは最初は勢いがあっても途中からゆっくりに切り替わります。その動きを目で追い、風船に届く距離を推測して手を伸ばし打ち返す事は大きく眼球を動かすことと同時に目と手の協応になります。

・クッキング → ”ホットケーキ作り”では計量カップを使います。「メモリや数字を見て、読む」、ことは見る力の訓練にもなりますし、「卵を割って器に入れる」「バナナなどの果物を包丁で切る」作業も目と手の協応にも繋がります。

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4. まとめ

見えにくさは子どもにとって気づきにくいこともあります(最初から見えにくいのが普通だと思って生活している為)。ビジョントレーニングはご自宅でも簡単に楽しく取り組む事ができる方法です。米国オプトメトリストの北出勝也先生は子どもだけではなく成人に対してもビジョントレーニング を行い、プロボクサーの村田選手などトップアスリートを次々と勝利に導いています。気になる方はぜひお子様と一緒に遊びながら「見る力・視覚」をトレーニングしてみてはいかがでしょうか?





参考文献:
発達障害の子どもの市知覚認知問題への対処法
感覚統合Q&A
発達の気になる子のビジョントレーニング 


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作業療法士(OT)は 実は子ども達のサポートも しているリハビリ職。 これらの記事が読んで頂いた方の 子育て・療育のヒントになればと思っています。 子ども達は今この瞬間が 生きてきた人生で一番成長している時。 記事を通してみなさんと 関わる事が出来たら嬉しいです✨