見出し画像

自己流でボルシチ⁉︎を作りました

 ブラジルは今日からイースターの休暇に入りました。早朝にお手洗いに立ったオットが「何だか寒い」と言っていたのですが、それもそのはず。今朝のサンパウロの気温は14℃でした。南半球の国、ブラジルの今の季節は秋。シャワールームのタイルの冷たさが身に染みるようになりました。

イースターといえばエッグハントが子供達のお楽しみ。


 こんな風に気温が下がってくると、温かい食事が恋しくなりますね。特に野菜がたっぷりなスープは心も体も温まって、とても美味しく感じられます。色々な方のレシピを拝見して、大好きなビーツが使われる東欧料理「ボルシチ」に興味を持つようになりました。ちょうど野菜と一緒に煮込むための肉(豚のスペアリブ)が手に入ったので、あとは家にある材料で、念願のボルシチ作りに挑戦してみることにしました。

【材料】

豚のスペアリブ 1キロ。(とはいえ、骨の重さが大部分です。)

肉を茹でる時用に
生姜ひとかけ、ネギの青いところ、クローブ、塩胡椒、料理酒

家にある野菜色々。

ビーツ
キャベツ
ジャガイモ
玉ねぎ
フェンネル
ニンジン
ズッキーニ
ハヤトウリ
トマト
ニンニク

量はそれぞれ適当!

調味料
ケチャップ、砂糖、お酢、塩胡椒などお好みで。


【作り方】

 冷凍されていたお買い得品の豚スペアリブ(1キロで5ドルほどでした)を電子レンジで解凍、骨に沿って肉を切り分けます。そして下味、臭み取りとして塩胡椒をまぶし、料理酒を振りかけます。

画像1
これで1キロ分。

 大鍋に3リットルの水と生姜、ネギ、クローブ、黒胡椒、肉を入れて火にかけます。(本当は月桂樹の葉っぱを入れるそうですが、無いためこれらの物で代用。)

根気よく灰汁を掬いながらコトコトと1時間ほど茹でます。

 肉を茹でている間に野菜を切ります。

この日、家にあった野菜たち。
これはハヤトウリ。ポルトガル語名はchuchu(シュシュー)。
切り方はやはり適当。ビーツとハヤトウリ、ジャガイモは食感を残すために一口大に切りました。

 肉が茹で上がったら、身を骨から外し、余分な脂を取り除きます。なるべくヘルシーにするために。

後で使用するスープにも脂が浮くので、丁寧に掬い取ります。
肉の準備が出来ました。

 エクストラバージンオリーブ油を引いた鍋に野菜を入れて軽く炒め、調味料を入れ、蓋をしてしばし蒸し煮に。

調味料の量は適当。後で調整。
これだけ水分が出てきました。野菜のエキスたっぷり。

 先程の肉とスープを鍋に入れて煮込みます。

野菜たちが柔らかくなるまでグツグツ煮込みます。

 ここで、ふと思い立ってこんなものも入れてみました。

アルファベット型のショートパスタ。この時点で果たしてボルシチと呼べるのか一抹の不安が。(どちらかといえばミネストローネ⁉︎)
ついでにオクラも。
ただひたすら煮込みます。

 具材が柔らかくなって、味の調整をしたら出来上がりです。

盛り付けにはサワークリームやヨーグルトを使うそうですが、無いのでマヨネーズ、上に乾燥オレガノをパラパラとあしらって。

 ビーツのスープは我が家では割と頻繁に食卓に上がるのですが、丁寧に下拵えをした肉を加えると、ボリュームが増してちょっと豪華な?一品になります。(*)  我が家の食欲旺盛な若者たちも大満足。とはいえ、本場のボルシチのお味を知らないまま調理したので、オリジナルのように出来たかは少々気になります。(最初からレシピに忠実に作れば良いのに〜。)それとも、ボルシチは国や各家庭によって味付けも異なるそうですから、これはこれで良いのかな。私流のボルシチ!

*イースターのこの時期、カトリック信者が多いブラジルでは肉食を慎む習慣があります。今朝の朝市にも、いつもの肉屋さんは来ていませんでした。その代わり魚屋さんは大繁盛。

 ブラジルは1800年代終わりから、積極的に東欧からの移民も受け入れてきたそうです。南部のパラナ州には、人口の半分以上をウクライナ系の移民が占める街があるとも聞きます。遠く離れた国で、外国の暮らしに適応しながら祖国の文化や習慣を守り、子孫に伝える人たちが息づく街。そんな街でいつの日か本場のボルシチを味わうことが出来たら良いなぁと思いました。

 母国の惨状に心を痛めている方たちが、安全で暖かな場所で、心穏やかに故郷の食事を味わえる日が早く訪れますように。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?