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「編集とは」。vol.19...編集長の書き置き。

編集とは。続きです。これまで同様に、月刊誌のさらに情報誌の編集ってことで、具体的な内容になります。

取材したメモをもとに、原稿やレイアウト用紙に書き起こす際のポイントについてになります。

◆本文100文字程度までの小さな記事の場合
弊誌では第二、第三特集で扱うことの多い、テーマに特化した記事の場合になりますが、限られた文字数に必要な情報を入れ込むため、テーマに関する2〜3つの文でまとめます。
体言止めを使う機会も増えますが、乱発はやめましょう。
エトキも使って、出来る限りのアピールポイントを盛り込みます。

◆本文400文字程度の中程度の記事の場合
弊誌では第一特集や半ページ程度のインタビュー記事が当てはまります。店なら、特集テーマ以外の客層や歴史などについても触れます。本題の特集テーマについて大きく割き、最後にキャンペーンや特典なども入れることができます。
半ページ程度のインタビューなら、文字数が限られるため、今回取り上げた理由(ニュースソース)を中心にまとめます。具体的には、例えば賞を受賞した、ニューアルバムをリリースした、世界大会に進出したなどですね。
こちらもエトキをフルに活用します。

◆本文700文字程度、1ページの記事の場合
弊誌では第一特集や1ページのインタビュー記事が該当します。起承転結を考えて、特集テーマ以外の情報もある程度盛り込みながら、テーマを深掘りします。具体的な話を盛り込んで、なぜこの特集で紹介するのかを読者に説得するような気持ちで書きます。主観も客観も織り交ぜて、コメントなども引用しましょう。
インタビュー記事では、一編の短編ドラマをぎゅっと誌面にまとめるつもりで書きます。

◆本文1,000文字以上の大物記事の場合
弊誌では著名人などのインタビュー記事になります。質問文と回答文といった形で会話式にまとめるのか、地の文の中にコメントを「 」で引用する形でまとめるかによって書き方が異なります。
後者の方が客観性が高まる印象を与え、まとめる力(構成力)が必要とされます。
前者の方がライブ感が伝わりやすいですね。

そして、書く際のポイントですが、私の場合は最初にやる気をわかせるために、データ部分と写真の指示とともにエトキを書いてしまいます。

あまり考えなくて良い部分を先に書いてしまったら、メモの中から書くポイントを拾い上げながら本文を書きます。

文字数を気にせずに取材で聞いた部分を、全て書き起こします。最初のこの時点でどのくらいオーバーしているのかを把握。

重複するような文章やまわりくどい説明文になっているところから書き直しして、全体の文章をスッキリさせます。

文字数の規定数からどのくらいオーバーしているのかを再度確認して、明らかにオーバーしすぎなときはセンテンスごとカットします。

第一弾の原稿から、400文字の規定で200文字程度オーバーしているくらいなら、言い回しで収まることが多いです。不思議なもんですけどね。

文字数が少ない原稿の方が、難しいかもしれないです。よく「文字数少なくて何にも書けない」なんて言いながら、なんとかしてお店ごとの違いを見つけて、文章に仕上げています。

メモはどんな些細なことでも書いておくのが、原稿を書くときに役立ちます。

取材時にも、私は取材相手に「例えば○○○○って感じの文章で合ってますか?」と、確認しながら進めています。そういったやりとりもメモに書いておくと、何件も取材が溜まってしまった状況でも、取材当日をリアルに思い出しやすくなります。

聞き方が足りない部分は、やっぱり書こうと思ってもうまく書けなかったり、抽象的な表現になったりしがちですね。

明日は、レイアウトを取材した後に決める際のポイントについて書きたいと思います。

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