
何者かになんてなれない。あなたはあなたになるしかない。そのための言葉を手に入れよう。
「これからたくさんのきっかけを渡していきます。でも、変わっていくのはみなさんです」
コピーライターの阿部広太郎さんの言葉とともに連続講座「言葉の企画」はスタートしました。阿部さんが主宰する連続講座「企画でメシを食っていく」のスピンオフとして、今年から本格始動した「言葉の企画」。
「行動、企画、発信」の力を身につけるために、「言葉とは何か?」「企画とは何か?」を全6回、半年間にわたって考え続けます。
記念すべき第1回目が、5/18(土)に、みなとみらいのBUKATSUDOで開催。阿部さんも含め70名もの参加者が一堂に会する様子は圧巻です。
一人以上に感動を贈ろう。
教室のうしろのうしろまで熱気があふれます…!
「一人以上に感動を贈ろう」という言葉は、事前に共有されていた阿部さんからのメッセージ。その全文はこちら↓
感動を手渡ししようと、なかには全員の企画書に対して感じたことを手紙にして渡す方も。すこし緊張感がありながらも、和やかで、ほくほくな雰囲気でいよいよ第一回がスタートしました。当日の様子をレポートしていきます…!
あなたは、あなたになるんです。
はじめに、連続講座「言葉の企画」に対しての阿部さんの想いが語られます。
最近「何者かになる」という言葉がよく言われるけれど、何者かになんてなれない、というのが僕の考えです。あなたはあなたになるしかない。そのための自分が自分になるための言葉をお土産として持ち帰ってほしい。
はじめから伝わる阿部さんの本気度。企画生のまなざしも変わっていきます。
「伝わる」とは、思い出せること。
事前に出された課題はこちら。
「伝えるのではなく伝わるようにあなたの自己紹介を1枚のスライドにまとめてください」
まず伝わるとは何か?阿部さんの定義が語られます。
「伝わる」とは、思い出せること。70人以上の企画書を同時に見て、みなさんも感じたと思います。多すぎると覚えられない。思い出せない。読み手の心に残ることを想定して書かないといけない。
「周りと異なる色を発することができているか。」
「シンプルになっているか。」
「短く強く」
受け手に思い出してもらうための大切な要素が並びます。こうして並べてみると、どれも当たり前のように感じます。けれど、これを実行するのが難しい…!全6回の講座を通して、アウトプットを重ねながら身につけていきたいと感じました。
言葉は、意識の引き出しを開ける。
「転校生」
「退屈」
「青空」
「お隣さん」
「どきどき」
突如スライドに関連性のない単語が一つずつ並びます。
これらの言葉を見て感じるものは、見た人によってそれぞれ異なると思います。言葉はそれぞれの人の意識を引き出すもの。だから伝えたい気持ちを言葉にする時に、どの言葉を選ぶかが大事なんです。
言葉がある生活が当たり前で、ある意味素通りしても過ごせる言葉の選び方。なにを選ぶかで言葉の力が生まれると気づいた瞬間でした。
言葉をあつかう「言葉の企画」とは一体何でしょうか?
「→(やじるし)の使い手になる」
例えば、2014年のワールドカップで話題になったDJポリス。ワールドカップ出場に湧くサポーターたちに溢れ、大混乱の渋谷駅にて、DJポリスはこう言いました。
12番目の選手としてフェアプレーを目指しましょう。
彼らに対して「サポーターではなく選手」という言葉を使ったのです。こう表現することで、言葉の受け手は「今ここで騒ぎすぎてしまったら、さっきまで応援していた日本代表イレブンに迷惑をかけてしまうかもしれない」と自分事化され、整列して渡るように。つまりここでDJポリスは…
「サポーター→12番目の選手」
と→をうまく活用しているのです。
この事例のように、物事は光の当て方で輝き方が変わる。「AではなくB」を企てるのが言葉の企画。みなさんもその矢印の使い手になってほしい。
この半年で身につける「→(やじるし)」が明確になり、これから自分になにができるだろう、と考え始めました。
次に、事前に課題として出されていた「この講義の時間内にできる一生忘れられない経験の企画を考える」を5,6名のグループに別れて共有し、1つの代表案を選出。ホワイトボードに各企画を並べ、全員で投票しました。
そこで選ばれた企画が2つあります。
「ことばの日をつくろう」
1つ目は5/18をことばの日として正式に記念日として制定するという企画です。私たち、言葉の企画生で「ことばの日」を実際に記念日として登録しようという企画です。
さっそく行われた第1回ミーティングの様子はこちら。
氏名単語づくり
2つ目は、氏名単語づくり。グーグルで検索することを「ググる」という動詞で使うように、言葉の企画生それぞれの名前が、もしも単語になったらどのような意味を持つのか考えるという企画です。
「人からもらった熱量はもって3日」という阿部さんの言葉も背中を押し、これらの企画は講義終了直後に実現に向けて走りはじめました。どのような形で完成するのか今から楽しみです。そしてこの日の出来事をもとに、ぞくぞくと企画生が #言葉の企画 で感じたことをnoteに書いています。
最後に、企画生全員で記念撮影!
みなさん、いい顔してます。
「これからやってやるぞ!」という前向きな笑顔をたくさん見ることのできた1日でした。私たちの成長した姿に思いを馳せながら、熱い気持ちを胸に会場を後にしました。
次のテーマは「企画書に触れる」です。
またレポートします!
ライター・サムネイルデザイン:オオカワラ チェリー
写真:小田周介
▼阿部広太郎さんの書籍「待っていても、はじまらない」はこちら↓
▼糸井重里さんをお招きして開催した「企画メシ」の特別イベントのレポートはこちら↓
▼言葉の企画生が綴っていく「言葉の企画2019」マガジンはこちら↓
以上です、お読みいただきありがとうございました!