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私をコントロールしてほしい。

2020年の何月だったかはもう忘れたが、この国は緊急事態宣言下にあった。これを読んでくれている全ての日本人の方々も共通のご経験をお持ちかと思う。

職場も閉鎖で居酒屋には人はおらず、普段は人が多い我が街札幌も、外はまばらに人はいるものの、ゾンビータウンのような有り様だった。


「LINE電話でもしようぜ」

と、誰が言ったかは忘れたが、私の高校時代の友人とLINEで話し、ある日、私を含めた3人で平日の日中からビデオ電話をすることにした。



高校の同級生といえど、それぞれが住む環境は異なる。

1人は東京、1人は大阪、私は札幌。

それぞれが大学生活を北海道で過ごしたものの、現在は仕事の関係上、まったく違う場所でそれぞれの生活を営んでいるわけ。今いる場所は当然異なるんだけど、でも、3人が3人とも、札幌には思い出がある。

というわけで、ビデオ電話をしながら私は考えた。


緊急事態宣言でみんな集まれないから、せめて少しでもこのふざけた日常で一筋の娯楽を味わって欲しい。


外出の自粛はある程度緩和され、人と人が接近しないならば、外出くらいはOK、という風潮だったので、私は2人にこんな提案をした。


「ねぇ、今から俺が外に出て、ビデオ電話を繋ぎながら札幌の街中を1人で歩くから『この道を右! 左!』って言って俺を遠隔操作してくれないか。札幌中心部の2人の思い出を喋りながら目的地を決めて、俺がそこに行くという遊びをしよう」


プレイステーションの人気ソフトに『龍が如く』という人気シリーズがある。新宿の歌舞伎町を模した舞台で主人公を操作しながら、問題を解決していく任侠系RPGである。



3人とも、このゲームの存在は知っていた。

「2人には俺を操作してもらうから『龍が如く』ならぬ『俺が如く』だね」

おもしろかった。



私がスマホで前方を映しながら狸小路商店街を歩く。

「まっすぐ? 右? 左?」と聞くと「そこを右に行け!」と友人が言う。「札幌もずいぶん変わったなぁ」と言いながら「次を左に行ってくれ!」とまた友人が言う。

その指令の通りに私は歩く。


しばらく歩くと、すすきのに辿り着いて、日中の歓楽街を歩く。そしてそれぞれがそれぞれのすすきのの思い出を語っていく。ビデオ電話で風景を映しながら。



なんか、これってメタバースっぽいなぁ、と今なら思う。



そういう擬似札幌観光を、このnoteでもできるのではないか? と考えている。

Youtubeでやってもいいんだけど、どちらかと言うと、noteというプラットフォームの方が好きだ。

だからいつかここで、擬似札幌旅行をやって、私が普段見ている札幌という街を案内してみたい。


いつかやる。


<あとがき>
メタバースで新宿の街中を完全再現して、その中で遊ぶ、みたいなものはすでにありますが、札幌を完全再現した、という話はあまり聞かない気がします。YouTubeで街中を4K映像で歩くという動画を思わず見てしまうのですが、撮影者の思い出とセットになった街ブラものはまだ少ないかもしれませんね。今日も最後までありがとうございました。

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