漫画との出会い

最近、仕事を辞めて実家に帰ってきたため部屋の掃除をしていた。

本棚を整理していたら、なんとなく昔読んでいた漫画を読みたくなったので読んでいる。

さっき「バクマン。」を読み終えたので後で感想記事でも書こうと思う。

僕は小学生になったときから漫画を読んでいる。

姉の影響で漫画を読むことにハマり、毎週ジャンプを買ってきていたため、姉がいないときにこっそり借りて読んでいた。

しかし、読解力がかなり低かった僕は漫画の読み方が全然理解できず、なんとなく「面白い」と思いながらいろんな作品を読んでいた。ジャンプ作品のアニメも見ていたし、なんとなく読んでいたのだと思う。

主に「ワンピース」「ナルト」「ブリーチ」「銀魂」「リボーン」などのバトル漫画を読んでいた。学園ものやギャグ漫画の内容が全く理解できなかった。

そして中学年くらいになり、だんだん漫画の読み方を理解していき、そこから本屋やコンビニなどで立ち読みをした。小学生なんてお金はないし、そのときは友達とゲームをしたり、それこそ「遊戯王」が流行っていたからそれらにお金を使っていた。友達とアニメの話をしていたが、漫画の話題は特に出ていなかったと思う。漫画にハマりだし、このころに「自分もこういうのやってみたいな」となんとなく思っていた。

高学年になり、本格的に漫画にハマりだした。学年が上がったせいか、今まで仲良くなかった友達と遊んだりしたせいか、周りの友達もジャンプを読んでいたことを知る。毎週月曜日に学校が終わった後に立ち読みしに行ったり、火曜日に感想を言い合った。自分は土曜日に置かれる場所を知っていたため、他の友達より早く内容を知っていたりして少しだけ優越感に浸っていた。その頃にバスケにハマり「スラムダンク」や「黒子のバスケ」はもちろん、スポ根が好きになった。

そうしている中で「バクマン。」が新連載でジャンプに載ると知った。表紙になり、掲載順が一番最初だったため、なんとなく読んだが、バトルものではないしなにより文字数が多かったためあまり読む気にはならなかったので流し見程度だった。しかし、第一話で「漫画家」というワードが飛び交っていたためジャンプで連載している人のことを「漫画家」と呼ぶことを初めて知った。

それから時間が経ち中学生になったが、相変わらず漫画は読んでいた。中学3年になり、部活に没頭していた学生生活が終わり、受験勉強に力を入れなければならない生活になった。3年の夏前から、恐らく22年の人生の中で一番の病み時期に陥った。中学生と言えば「勉強」「部活」「遊び」「恋愛」と様々なイベントをこなしながら卒業までの青春をそれぞれ送ることになる。その中で自分は「部活」と「遊び」に没頭していた学生生活を送っていたため、受験を機に、その両方が奪われていった。勉強もろくにできずにクラスでもほとんど底辺。人見知りコミュ障全盛期だったため友達も部活の仲間くらいしかおらず、教室で楽しく話す友人も少なかったため、学校生活は最悪だった。

そんな状態でも家に帰れば楽しみが待っていた。それは「漫画」を読むことだった。人生二度目の自分の中での漫画絶頂期。中学校生活、ほとんど部活に時間を費やし、お金を使わない遊びを普段していたせいかお年玉や少ないお小遣いが自然に貯まっていき、それらを漫画の単行本に費やした。幸いにも家の近くに本屋があり、古本屋もあって中古だが安く買えたため、すごくお世話になった(今でもよく行くが)。

小学生の時とは違い、少しは漫画を読むのに慣れ、内容はある程度は理解するくらいにはなっていたため、あの頃よりもっと楽しく漫画を読むことができていた。家で漫画を読みまくっていたら頭の中が漫画のことだけになり、学校で意味の分からない授業の話を聞いているより漫画の妄想ばかりしていた(普通に第一志望校には落ちたが)。

だんだん妄想だけではなく、ストーリーを考えたり、キャラの設定や漫画の絵を模写したり読むだけではなく自分で物語を作ったりした。絵を描くことは昔から好きだったためなんとなく絵を描いていた。ストーリーを考えるのは難かしいし、バトル漫画しか読んでいなかったためバトルもの漫画をパクッてストーリーを考えた。設定を考え出したら止まらなくなって勉強ノートとは別にノートを作ってそこに設定を書いたりした。受験勉強と現実からの逃避と思われても否定はできないが、多分あのときそうしていなかったら不登校になっていたかもしれないくらいには学校という場所の居心地が悪かった。

あるとき、買った漫画が読み終わり、新しい漫画を探そうと本屋を回っていた時に「バクマン。」に目が留まった。そういえば小学生の時に読んだなと思い返してなんとなく買って帰った。

「漫画家」をテーマにした内容のため、ちょうど漫画にのめりこんでいた自分にドはまりした。漫画の描き方や、漫画家がどういうものなのかなど、完全に理解はできないがそれでもこういう流れで漫画ができているんだと興味を持った。タイミングも合ってか、姉が学校で使っていた漫画用具をもらった。「これで自分も漫画が描ける!」と思い込んで紙にキャラを下書きしてGペンで描いてみた。実際にできているのかわからなかったがなんとなくおもしろかったし、インクをつけたりして普通のペンとは違い描くのが難しいと思って練習をした。学校にも持って行って、自分は一番後ろの席だし、となりの席には誰もいなかったため気にする目もなかった。

年明けくらいまで、もっともっと漫画のことをネットで調べたり、描き方などを見たりしながら漫画に向き合ってみたが「自分にはできない」と諦めた。絵を描くのは好きだったし、ストーリーや設定を考えるのは楽しかったが、「漫画の絵にすること」がどうしてもできなかった。もっと努力すれば漫画の絵を描くことができるようになっていたかもしれないが、自分には絵を描く才能がないと諦めた。小学生の時に何度も賞を取ったが、中学生では周りのレベルも高いし、自分は絵が下手だと確信した。もちろん、絵の具を使ったり、道具は違えど自分の納得のいく絵を表現することができなくて挫折した。

やっぱり漫画を描く人は才能があり、漫画が描けるという人も才能があるんだと現実を見た。今では美術関係の分野の高校に行って絵の勉強をしていれば、そこで諦めずに高校でも漫画を描いていたのかなと思ったりもする。それでも、漫画を読むのは今でも楽しいし、絵は描けないけど、今でもよくストーリーを考えたりするくらいには漫画脳になっている。というよりもストーリーが好きなのだ。中学を卒業してからは漫画だけでなくアニメにハマり、ラノベにハマり、文学小説にハマった。とにかくストーリーを読むだけではなく、自分で作る、考えるということはあれから10年経っても変わらない。

「バクマン。」をたまたま読んだことで自分の少年時代のことも思い出して、なんだかいい気分になれた。やっぱり漫画は最高!!!

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