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撮った瞬間の前後

夜。カメラを持って出掛けて、一駅歩きながら写真を撮る。最近写真展ばかり見ているせいで単純に触発されている。カメラについてはいろんな面で未熟というか初心者ではあるが、自分で自分の写真を気に入っている。寒さが増していくのを感じながら家に帰って温かいご飯とビールを飲む日々が本当に幸せ。そんな感じの秋の終わり日記です。

月曜日(晴)

今期のおでんを開始した。普段は豚モツを入れるが、今回は牛すじに変更。ちょっと味がくどいので静岡おでんにする。練り物セットについているおでんのもとをベースに味を足していく。酒をたくさんいれ、砂糖、しょうゆを足して黒いお汁にする。ほんの少し生姜を入れたら牛すじの臭みが消えたが、汁は飲むより具材に染み込ませた方が美味い。味の濃いおでんは日持ちする。具材を足せばいつまでも続けられるので、終わりは自分で決めなければならない。

火曜日(雨のち曇り)

休日。虎ノ門ヒルズでソール・ライターの写真展「Beauty in the Overlooked Ordinary」を見た。彼は2013年に亡くなっているが、未公開のネガが数万点あって今後も公開されるらしい。なんて素晴らしいことだろう。本人はもう忘れられたいのかもしれないけれど。
雪の日の写真が良かった。雪が降っても生活は続くが、心は少し浮き足立っていただろうか。かじかむ手でシャッターを押し、温かいコーヒーと新聞を買って家に帰り、暖炉にあたりながらコーヒーを飲み新聞を読む。そんな光景が浮かんだ。

会場は新しくできた駅ビルの中にある。吹き抜けが広くて窓が多くて緑が見える開放感のある建物だった。ランドスケープで少し休憩した。東京で座れる場所って最近どんどん減っているらしいが、ここにはベンチがたくさんあり多くの人が木漏れ日を浴びていた。

ところで虎ノ門にこれといって用もないが、と思っていたらタイミーで2時間だけ皿洗いの仕事があったのでやってみた。皿洗い→写真展鑑賞→周辺散歩と一日中知らない場所で過ごした日だった。新しいことをして脳がリフレッシュしたような気もちになった。


木曜日(晴れのち雨)

渋谷東急プラザでYOGIGO展を見た。最近写真展ばかり見ている。
作品よりも空間そのものを見る、体感型の展示だった。背景の壁がテーマごとに違う色で作品の印象を誘導している。そして計算された光、音楽、質感が加わって空間が成り立っている。テーマパークにいるみたいだった。デザイン的な目線で作品の見せ方が設計されている。平日の夕方、その空間は貸切状態で、存分に世界に入りこむことができ、そしてものすごくあたまが疲れた。
撮っている対象は建築や人物が風景になっている写真で、あ、それを撮りたくなる気持ちわかりますーと思った。

特にこういう感じの連続性とか、
上から見下ろしているアングルとか、すごく好き。
カラフルな壁
エリアによって壁の色、音楽が違う

可愛いくて明るい写真とは裏腹に撮っている写真家の人物像はネガティヴだった。写真展に行くたびにこのような感想を持っている気がする。しかし良い写真を撮る人で陽気な人間を見たことがないし、わたしの知る限り本物の陽キャは、撮るよりも撮られることに執心してた。


日曜日(晴れのち雲)

スーパーのクラフトビール売り場が充実してきてうれしい。最近よかったのが軽井沢香りのクラフト柚子。

もう一つがワイマーケットの稲武フレッシュホップファームハウスエール。さっぱりしていて飲みやすい。レモンサワーくらいスッキリしていた。鮭とネギの鍋と一緒に。

自分の好きな味が分かってきた。昨年まで本麒麟しか飲まなかったわたしだが、いろんなビールを飲むようになってから、新しいお店に行ってみたり、人と話したり情報収集したりで引き出しが増えた。まあアルコール摂取量も比例しているが。冬って家にこもりがちだけどまだまだいける。行ってみたいところがまだまだあり、寒くなりきる限界まで外に出ることになりそうだと思う。



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