スコープ3義務化という愚

IEEI(国際環境経済研究所)に寄稿しました。

スコープ3算定ルールの国際基準とされているISSBの中身と日本国内の算定ガイドについて概観し、出てくるCO2排出量の数値がどんなものであるかについて説明しました。

計算の仕方によって何十倍も変わるような推計値の開示を義務化したところで、CO2削減にも企業間比較にも投資判断にも使えるはずがないのです。

私なんぞができるのですから、公開情報を読めばスコープ3の中身や実態について誰でも理解することができます。
コンサル、投資家、大学教授らいわゆるESG専門家であれば当然分かっているはず。冒頭で引用した日経記事のリンク先でも複数の有識者がコメントしていますが、本稿をご覧になれば「投資判断のためにスコープ3の開示が必要」「企業への義務化に賛成」などと宣うESG専門家がいかに企業を食い物にしているだけの人たちなのかということがご理解いただけると思います。

先週出たこちらの記事でも、

パフォーマンスの悪いアクティブ運用のマネージャーがクビにならないためにESG投資にしがみついているように私には見えます。彼らには複雑な環境問題を理解するほどの頭はありません。優秀なマネージャーは普通の投資で好パフォーマンスを上げるのでESG投資などやる必要はありません。

こんなことが言われています。私の体感とも合致します。納得。

8分ほどお時間をいただきますが、ご笑覧ください。

https://ieei.or.jp/2024/03/fujieda_20240308/

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