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ESG投資の方がインデックス投資よりも多くのCO2を排出?(Bloomberg)

Investment Metrics社のレポートによると、欧州で最も売れている気候変動ファンド7本のうち4本は、北米、欧州、アジア太平洋地域の1600以上の大企業を対象としたMSCIワールド・インデックスよりも、炭素排出量への影響が大きい。
今回の調査結果は、気候変動を焦点にする投資家が、二酸化炭素排出量の削減を目的としたファンドを選択する際に直面する困難を強調している。
ESG投資商品の普及に伴い、ラベリングに関する疑問も生じている。 倫理的な投資を誇張して主張したり、誤解を招いたりする「グリーンウォッシュ」への懸念が高まっている。

私のアゴラデビュー戦(?)や、『SDGsの不都合な真実 「脱炭素」が世界を救うの大嘘』にも書いた内容を裏付けるニュースが出始めました。

オリジナルのレポートを読んでいないので想像ですが、1社あたりや売上高・株価などの単位あたりでCO2排出量が多かったか削減目標の達成率が低かったのでしょうか。

ESG投資商品も従来の投資商品も実態は収益性優先ですので、さもありなん。。

私が機関投資家の立場であれば、<例2><例3>のケースでどちらかを銘柄として選ぶことはできません。さらに、ここでは同じ業種としましたがこれが別の業種(製造業と小売業、サービス業など)の場合や、同じエネルギー使用量でも立地地域や国によって電力のCO2排出係数が異なる場合など、現実の企業比較ではますます複雑な条件が重なります。
まず収益性や成長性などを基にしたユニバース(母集団)があって、そこにESGという多少のスクリーニング要素を加えているだけなので、「ESG投資」と言い換えるほどの違いはないのです。「ESG投資市場が急拡大」「ESG投資商品が従来の投資商品をアウトパフォーム」といった報道がかまびすしいのですが、実態は従来の投資商品と大して違いません。


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