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名も知らぬ鳥が歌う 何かを憂いているのか 喜びを語っているのか 風の音や木々の囁きを消して …
目の前の扉 それはこの世界の出口なのか それとも新たな世界の入口なのか 開けるべきか 開けず…
桜の木の下には死体が埋まっているそうで 何も戦争の事を嘆いてそんな事を言った訳でも 流行り…
雀の子等が戯れあって 空は青く、暖かな日差し その真下を枯れた荻が揺れる 時計のないこの場…
浮かんだ言葉 誰かを救うでも 傷付けるつもりもなく ただ、そのままに書き殴る いつかは死ぬ …
光を帯びた球体は尾を引きながら空へ 音が弾けて静寂を切り裂いた 冬の雨は厳しさを増し 人々…
分厚い雲は陽を遮るだけでは飽き足らず 水の中さえも侵食していた 生い茂った枯葉は 何かを隠しているのか 風に揺らされ その色を少しずつ失っていく 音も立てずに広がる波紋に 水の中の空は揺れる 隙間から漏れ出す光も届かず 静寂の世界に立ち尽くした異物も ゆっくりと溶けていく 次に目が覚めれば ここにいた事さえも 追いかけられない昨日に変わる 新たな年と旧びて行く年の隙間で ゆっくりと揺れる枯葉を見ていた
波音に歩みが異音を刻む 砂浜は頼りなく 進めば爪先から沈み込む 美しくはない緑と灰色の混じ…
ここに居る僕は偽物で 彼方にいる私が本物で 何者にもなれないと悩む自分がいて らしさなんて…
強い光の中で影は その色を濃ゆくする ぼやけた光の中ならば ゆらゆらと揺れて 気に留める事…
人々は分厚い着物を召して 急々と歩みを進め いったい、そんなに焦って何処へいくのか 夕日の…
心地よい嘘に紛れて ぼやけた光を頼りに何処へ向かうというのか 其方に進めば薔薇の路だと 此…
覗き込んだ雲海の隙間から光は漏れ出していた 遠くに見える山は輪郭だけがはっきりとして 決し…
誰の言葉だったかは忘れてしまったけれど それとも、あなたが誰だったのかを忘れてしまったのかも知れないけれど あなたの言葉は確かに私の片隅に残って 強く自己主張を繰り返すわけでも 時折、構って欲しそうに見つめるでもなく ただ、何かの拍子にやって来て ふっと思い出しては消えていく 座右の銘でもなければ 人生を変えた言葉でもないけれど あなたの言葉は私の中に溶け込んで 私を作るひとつとなって 共に生きて、共に朽ちる存在になっている それでも、あなたを思い出せはしないけれど そんな言