詩）殴り書く

浮かんだ言葉
誰かを救うでも
傷付けるつもりもなく
ただ、そのままに書き殴る

いつかは死ぬ
そんな事は子供でも知っている
死に向かい進む事への不安
希望や期待をどれだけ膨らませても
いつかは弾けて消える

自由にありたいと願い
決まり事に従順に生きる姿は
悲劇を通り越して滑稽で
それでも願わずにはおれず
望まざるを得ず

生きる
死ぬほどの理由は見つからない
生きる理由も見つからない
なんとなくなんとなく生きて
挑戦と失敗を積み重ね
諦める事を知り
楽な道へ楽な道へと逃げて行く

いくら嘘を重ねても
理想には追いつかず
いつの間にやら理想の姿すらを見失い
沢山のいい訳が
肩を叩いて皮肉な笑顔を作る
絶望も歓喜すらなく過ぎ去る日々

それでも生きる
夢や希望を諦めたとしても
この生にしがみつき
ただある言葉を殴り書く

詩のまとめ｜kesun4｜note