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🍎詩)詩う

名も知らぬ鳥が歌う
何かを憂いているのか
喜びを語っているのか
風の音や木々の囁きを消して
頭蓋の壁を左右に叩く

何かを伝えたいのか
伝わらずに嘆いているのか
歌い疲れ満たされたように
羽音を残して
深い緑の一部となった

その歌は詩に変わる事なく
私の中に置き去りになる
悲哀も歓喜もなく
美しい声は海馬に刻まれ
記憶の片隅に鎮座する

憂いて…うれいて 詩…うた 鎮座…ちんざ

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