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注文住宅を設計事務所に頼む理由

以前投稿した「設計事務所って何?」の続きとして、私たち設計事務所に住宅設計を依頼する理由をご説明します。
注文住宅を検討されている方、設計事務所の魅力を知りたい方に向けて、詳しく解説します。


住宅建築に係る業界から見た注文住宅

住宅建築コーディネーターの意見では、「建築家の作る家」は別格です。
建売住宅や注文住宅に接する機会が多い彼らは、その違いを肌で感じています。
建築家が設計する家は、一般的な住宅とは一線を画すデザイン性と機能性を持っています。

注文住宅は、家を建てる人の希望を反映させるために、一から設計が始まります。建売住宅のように既存のプランを選ぶのではなく、全く新しい設計を行うため、その過程で多くの細部にわたる打ち合わせが必要となります。
ここで、設計事務所が果たす役割が非常に重要です。

間取りでなく、空間を設計する

多くの方は「家の設計=家の間取りを考える」と想像しますが、本質はそこにありません。
もちろん、最終的には間取りを決めることになりますが、建築家の思考プロセスは「住む人の価値観を知る」ことから始まります。

  • 旅行先で最も印象に残っている景色はどこか?

  • 何をしている時間が好きか?

このような会話を通じて、住む人が幸せになれる空間を設計します。
光の入り方や空気の流れまでを含め、住む人の価値観を反映させた「家」を創り上げるのが建築家の仕事です。
間取りだけではなく、空間そのものをデザインすることで、住む人のライフスタイルにぴったり合った家を提供します。

建築家は、空間全体の流れを考慮し、自然光の入り方、風の通り道、視線の抜け方など、細部にまでこだわります。
これにより、ただの居住空間ではなく、心地よい生活空間を作り上げることができます。

コミュニケーションの重要性

コミュニケーションを図らない建築家はあてに出来ない理由でもあります。
本当に会話は重要で、会話の中からお客様が望む「理想の家」を探すのも建築家の仕事です。
設計事務所では、お客様との対話を重視し、お客様のライフスタイルや価値観を理解することで、その人に最適な家を提案します。

例えば、お客様が「休日はリビングで家族と過ごす時間が最も好きだ」と話した場合、そのリビングを中心とした設計を行います。
広い窓から自然光が差し込み、風通しの良いリビングは、家族が集まりたくなる場所になるでしょう。
さらに、プライバシーを守りながらも開放感を感じられるように、視線の抜け方を工夫することも重要です。
このように、お客様との対話を通じて具体的なニーズを引き出し、それを設計に反映させることで、理想の住まいを実現します。

ハウスメーカーと工務店の違い

設計事務所や建築家とハウスメーカーや工務店の大きな違いは、家を作る基になる図面をお客様との会話の中で作成するかどうかです。
メーカーはカタログや間取りだけで済ませることが多いですが、設計事務所はお客様の理想の家を具現化します。

ハウスメーカーや工務店は、多くの場合、標準化されたプランを持ち、そこから選んでいく形になります。
これにより、建築プロセスが効率化され、コストも抑えられる一方で、お客様の個々のニーズに完全に応えることは難しくなります。

一方、設計事務所では、お客様の要望を一から聞き取り、それを図面に反映させるため、オーダーメイドの家が完成します。
例えば、「リビングは広く、光がたくさん入るようにしたい」「キッチンは使い勝手が良く、収納も充実させたい」などの具体的な要望にも対応可能です。

設計事務所のプロフェッショナリズム

設計事務所では、建築家が中心となり、お客様の要望を叶えるために全力を尽くします。
設計だけでなく、施工中も現場をチェックし、設計通りに進んでいるか確認するため、品質の高い住宅が完成します。
建築家は、設計だけでなく、工事監理も行うため、全てのプロセスにおいてお客様の要望が反映されるのです。

一方のハウスメーカーや工務店は、設計と施工を分けていることが多く、設計者と施工者の間にギャップが生じることがあります。
これにより、完成した家が当初の設計意図とは異なるものになるリスクもあります。

実際のコストはどうでしょうか?

ハウスメーカーや工務店は設計費を安く抑える傾向があります。
設計事務所のような詳細な設計や監理を行わないため、安くできます。
しかし、工事費が適正価格であるかどうかは疑問です。設計費を安く抑え、工事費を高く設定する業者も存在します。

設計事務所では、工事を依頼する業者を相見積もりします。
これにより、工事価格の適正化が可能です。複数の業者に同じ仕様で見積もりを依頼し、最も適正な価格で工事を行うことができます。
これにより、トータルコストで見た場合、ハウスメーカーや工務店と比較しても大きな差は生じません。

ハウスメーカーなどは広告費や宣伝費が掛かっており、この費用がどこに含まれているかは明確ではありません。
設計事務所では、広告費などの間接コストが少ないため、費用対効果が高いと言えます。

設計事務所の注文住宅

一般的には高級住宅とイメージされがちですが、設計事務所は低コストの住宅や狭小住宅なども手掛けます。
敷地条件やコストでメーカーに断られたお客様が設計事務所に依頼することも多いです。
設計事務所は、お客様の理想の家を提供するために尽力しています。

設計事務所の柔軟性

設計事務所のもう一つの強みは柔軟性です。
一般的なハウスメーカーでは対応が難しい特殊な要求や制約条件にも対応できます。
例えば、狭小地や変形地においても、創造的な設計でお客様のニーズを満たすことができます。

設計事務所の事例

例えば、都心の狭小地に建つ住宅では、限られたスペースを最大限に活用するために、上下階の配置を工夫したり、光を取り入れるために吹き抜けを設けたりといった設計が可能です。
お客様のライフスタイルに合わせたデザインを提案することで、狭さを感じさせない快適な住まいを実現します。

持続可能性と環境への配慮

設計事務所は、持続可能な設計や環境への配慮にも力を入れています。エネルギー効率の高い住宅や、自然素材を使用した住宅など、お客様の健康や環境に配慮した設計を提案します。
これにより、長期的な視点で見た場合のコスト削減や、環境負荷の軽減にも繋がります。

設計事務所のアフターサービス

設計事務所では、家が完成した後もお客様との関係を大切にします。
定期的な点検やメンテナンスのサポートを提供することで、長く快適に住み続けることができるようサポートします。
お客様の生活が変わった場合にも、リフォームや増改築の提案を行い、常に理想の住まいを維持できるよう努めます。

まとめ

設計事務所に注文住宅を依頼する理由は、多岐にわたります。
お客様の価値観を反映した空間設計、コミュニケーションを重視した設計プロセス、適正なコスト管理、柔軟な対応力など、設計事務所には多くの魅力があります。
注文住宅を検討する際には、ぜひ設計事務所の利用を考えてみてください。理想の住まいを実現するための最適なパートナーとなるでしょう。

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