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電子書籍の個人出版を10年やって分かったこと

僕は2012年頃から小説を書きはじめました。
運良く同時期にAmazonがkindle個人出版サービスを開始したので、乗っかることに。
そこから10年ぐらい小説を書いては個人出版してきました。
で、どうだったか?
結論を言うと、

クッソ売れねぇwwwww

これにつきます。
一応売るためにやったことと言えば、

SNSで宣伝
SNSでアマチュア作家界隈と絡む
ブログで小説を宣伝
ギター講師としての知名度を上げる
表紙をイラストにして目を引きやすくする
いろんな電子書籍販売サイトに登録
無料キャンペーン
tiktokでCM作成

などなど。
ちなみに僕はギター講師としてはまあまあ知られており、ギター教則本はそれなりに売れたものもありますが、そんなことは何の関係もありません。
とにかく、小説は売れません。

まあ僕自身が本業ギター講師というのと、小説で絶対売れないといけない、デビューしないといけないというわけではないし、少ないけどそれなりに小説のファンもいるのでそれでもいっかと思っていたのですが、いい加減ちょっとうんざりしてきたので、この状況を打破するためにいろいろ考えてみることにしました。

小説を読んでもらうために必要なこと

個人出版を10年やって分かったことは、小説って担保がないと買ってくれないんですよね。
つまり、読む前から読む価値を保証できないと読んでもらえないんです。
例えば、
・芥川賞受賞作
・作者が有名人、インフルエンサー
・既に売れている本
・映像化された
・有名人が薦めている
・歴史的名著
などなど。
その本を読む価値を先に提示しないと読んでくれないのです。
ちなみに、残念ながら「おもしろい」はここには入りません。
「有名人の○○さんが面白いと言っている」なら担保として成立します。

で、僕にはこの担保がずっとなく、今もありません。

小説はクチコミでは売れない

一応僕の代表作である「未来撃剣浪漫譚 ADAUCHI」は、刊行当初そこそこ話題になりました。

が、その後は時々売れたり売れなかったり、出版社からのお声も一度もかかっていません。
クチコミはあくまで担保があってはじめて効果を発揮します。
無名の作家の小説がちょっと面白かったからといってそこからクチコミで売れていくということはまずありません。
余談ですが、Amazonのレビューに高評価が10件とかついても何の効果もありません。
レビューが効果を発揮するのは50件ぐらいからではないでしょうか?

売れたいなら次の二択

小説家として売れたいのなら次の二択しかありません。
1、自分が有名になる
2、新人賞を取る
このどちらかです。
自分が有名になってファンを増やし、いいタイミングで小説を発表すればファンは買ってくれるでしょう。
新人賞を取れば、とりあえず「新人賞受賞作」「新人賞受賞作家」として担保が発生します。
無名の人間が無名・無冠のまま小説を売ることは至難の技です。

発表したいのか、売れたいのか

売れなくてもいいから小説を世に発表したいのなら、今は誰でもできる時代です。
各種電子書籍プラットフォームを比較して、自分にあったところから個人出版しましょう。
名詞代わりにはなるし、最初は友達、知り合い、フォロワーなどが興味本位で読んでくれるでしょう。
ただし書く→個人出版だけを何年やっても状況はたぶん変わりません。
それでもいいなら個人出版をおすすめします。
元手はほとんどかかりませんしね。

ただ、小説をたくさん売りたい、自分が小説家として売れたい、人気を得たい、お金を稼ぎたいならインフルエンサーになるか公募で賞を取るかどちらかにしましょう。

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