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東京・高円寺を巡る:【劇場、本屋、〆の居酒屋】〜昼下がりにゆるっと4店〜

平日の昼下がり、東京・高円寺へ。

高円寺散策を共にしていただけたのは、CHIKURAさん。
オンラインでは何度かお話ししていたものの、東京出張のタイミングで初対面が実現しました。

仕事の話を交えながら高円寺の商店街のお店を巡っていると、東京にいながらも、高円寺では独特の「ローカル感」を味わえることに気づきました。大都市の一角でありながら、どこか懐かしさと親しみやすさが感じられる街です。

今回は、純情商店街、北仲通商店街、こうしん通り商店街を中心に、個性あふれる4店をご紹介します。


マイクロシアターで映像が楽しめる「高円寺シアターバッカス」

最初に訪れたのは、高円寺駅北口から徒歩約5分、純情商店街にあるレインボービル3階の高円寺シアターバッカス(公式X

ここでは映画上映に加え、落語会なども開催されているそうです。

上映カレンダーはこちらから

2017年2月14日に「高円寺アンノウンシアター」として開館。2019年、「高円寺シアターバッカス」と名称変更しリニューアルオープン。
現役のクリエイター、プロデューサー、技術者等が中心となって結成された制作者集団「クリエイターズ・ラボ・バッカス」が母体となって運営されている。

Wikipediaより引用。
ここでは、CHIKURAさんとシアターバッカスの支配人との熱い会話に耳を傾けていました。お二人が高円寺で実現したいことについて次々とアイデアを出し合う様子は、クリエイティブな交流そのものでした。

シアターバッカスは学生映画も積極的に応援しており、私の地元大分の、映像研究会の大学生からも連絡があり、この劇場でも放映していたのだとか。

支配人が「いつまでも学生でありたい。学生とは、学び続けることだ」とおっしゃっていた言葉が、特に印象に残っています。

直近では、「高円寺国際学生映画祭」もこのシアターバッカスで開催されるとのことです。

お店の奥に進むと、そこには劇場が。ミニシアターで、自主制作映画なども上映されている。

畳が敷かれている書店「読夢の湯よむのゆ

続いて訪れたのは、2024年7月にオープンした「読夢の湯」。お店は、こうしん通り商店街にある金物屋「稲毛屋」の2階にあります。

大衆浴場のように靴を脱ぎ、畳の上でくつろぎながら本が読める、ユニークな書店です。(公式X

店内には畳が敷かれ、リラックスできる空間が広がっていました。クラフトコーラも提供されていて、これがまた美味しかったです。  

さらに、深夜にはコワーキングスペースとしての営業も企画されているそうで、とても気になるところ。

今回、読夢の湯で手に取ったのは、今まであまり触れることがなかったジャンルの文庫本。カフェや出張の移動中に読むのが楽しみです。

シェア型書店「本店・本屋の実験室」

高円寺駅から徒歩約5分、北中通り商店街に位置するシェア型書店です。(公式X

2024年9月撮影。夕方ごろに訪問しました。

シェア型書店とは、利用者が書棚の一画を借りて、書籍などを販売する書店の形態です。

「本店・本屋の実験室」も、個人や出版社、雑誌編集者、書店として独立開業を目指す方々などが集まり、運営されていました。

他のシェア型書店と違い、棚一つではなく、縦に1列並んだ棚群(7個)を1つの契約単位にしていて、新刊・古本問わず仕入れて売る人が入っているという、独立書店へのステップ、みたいな場所です。

CHIKURAさんのnote『本活探訪 No.2: 高円寺「本屋の実験室」』より引用
2024年9月撮影。雑誌『イコール2号』が置かれていました。シェア書店の実態調査の特集が掲載されているそうです。

読みたい本がたくさんありましたが、今回は「深呼吸書店」の棚にあった一冊を購入しました。

「インターネットは儲からない!」橘川 幸夫 (著) 日経BP社 2001年6月 第一刷発行。

普段インターネット関連の仕事をしている私としては、その直球なタイトルに惹かれ、おもわず手に取ってしまいました。発行から20年以上経っていますが、今でも学ぶことが多く、非常に有意義な読書体験でした。


本店・本屋の実験室の隣の建物には「本の長屋」があり、こちらも函ごとに店主がいるシェア型書店です。

「本の長屋」の西館には、本とお酒の店「コクテイル書房」がありました。

残念ながら訪れた日は昼間だったため、18時開店の「コクテイル書房」は閉まっていましたが、夜に再訪して「文学カレー」をぜひ味わってみたいです。

さかな料理とお酒のお店「魚浩うおこう

最後は純情商店街に戻り、居酒屋で夕食をいただきました。高円寺駅から徒歩約5分、魚屋さん直営のお店です。(食べログ

お料理は店主の女将さんにおすすめを伺い、おまかせでいただきましたが、何を食べても本当に美味しく、コストパフォーマンスも素晴らしかったです。

女将さんは商店街で取り組まれていることを熱心に教えてくださったり、帰り際には、私と年代が近いオーナーが運営する高円寺の古着屋も紹介してくれました。

とにかく、お人柄が素敵な方でした。

金目鯛。添えてあったのは「すだち」です。地元大分では「かぼす」を使っているのでしょうか。


高円寺の街並みを歩くと、古着やサブカルチャーの街としての雰囲気が至る所に感じられました。

大小10以上の商店街が連なり、若者から中高年まで、幅広い層が自分のお店を構えたり、居場所を見つけて、思い思いの時間を過ごしている様子も垣間見えました。

特に印象的だったのは、店主との温かな会話や、行く先々のお店に置いてあるチラシから伝わる“ローカル感”。

毎年夏頃に「東京高円寺阿波おどり」が開催されたり、商店街ではさまざまなイベントが企画され、近隣のお店同士が連携して街を盛り上げるそうです。シアターバッカスの支配人や、うおこうの女将さんとの会話を通じて、学生からご年配まで、みんなが一つになって楽しまれている光景も自然と浮かんできました。

次回は高円寺駅の南口側も、ぜひ散策してみたいと思います。

「本店•本屋の実験室」に置いてあったチラシ。


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