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傾聴力で人間関係を豊かにする

先日、縁があって2日間のライフコーチ講座というものを受けてみました。本格的なものではなく、概要だけを押さえた講座でしたが、受講できてとても良かったと思っています。

今回、ライフコーチ側のスキルなどを学んでみて、このライフコーチという仕事をざっくり理解できたと共に、たとえライフコーチにならなくてもこのスキルを身につけていくことで、豊かな人間関係を築いていけると思いました。

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まだまだ日本では知名度が高いとは言えないライフコーチですが、僕はコーチングのセッションを受けたことで人生を大きく変えた経験があります。

今から3年前、仕事に悩んで将来を見出せなかった頃、ライフコーチをしている友人のセッションを受けて、海外就職という道へ舵を取ることが出来ました。

当時の僕の心の中にあった「今の仕事が続けたくない」という思いと「海外に飛び出したい」という思いを拾い上げ、その後の方向性を指南してくれたおかげで、会社を辞めてフィリピンへ語学留学に行き、そのまま現地採用として就職を果たすことが出来ました。

今はその会社を辞めて、フィリピンからも離れていますが、あのたった一回のセッションで僕は自分に正直になれたし、こうして今ジョージアという地でフリーランスとして働こうとしているのもそういった経験があったからだと思っています。

だから僕はコーチングというものの価値を十分に感じているし、受けて良かったという気持ちがあります。

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スポーツを始め、英語やビジネス、キャリアなどさまざまな分野で「コーチ」と呼ばれる人が存在します。ライフコーチは、それらのコーチと並び「人の人生に対してコーチングする人」のことを言います。

コーチングとは、先生やリーダーのように何かを教えたり、行き先へ誘導したりするのではなく、自分の中にある答えを導き出すことです。

これからの人生に迷っている人に対して、答えを教えたり、新たな選択肢を提示するのではなく、その人の中に眠っている潜在的な意志を認識させ、行動に促してあげる。これがライフコーチが行うコーチングです。

カウンセリングやコンサルティングと似ていますが、「ゼロの状態をプラスにしてあげて答えを引き出してあげる」ことがコーチングならではの役割となります。

「VUCA時代」と言われるように、現代は答えのない不安定な時代です。そんな時代背景からコーチングというものの需要も高まってきているそうです。

ライフコーチに求められるスキルは多岐に渡り、コーチングスキルを始め、ストーリーテリングを組む構成力やマーケティング力、セルフマネジメントなどがあります。

お客さんであるクライアントに寄り添い、高い集中力を発揮して成果を出す必要があるため、大きなやりがいがある代わりにプレッシャーも大きい仕事となっています。

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講座の中では、実際にセッションをしていく中で必要となってくるコーチングスキルの一部を教わりました。その中でもライフコーチとして大切なスキルである「傾聴」、つまり「人の話を聴く」ことについてまとめてみようと思います。

ライフコーチはクライアントの話に耳を傾けるだけでなく、クライアントが自ら話したくなるように促しつつ聴き切る必要があります。

その方法として、クライアントの表情や声の大きさ、トーンなどにアンテナを張りながら、ありのままを聴き切る「受容的傾聴」とクライアントの話を受けてコーチがその内容を繰り返すことで理解や共感を示す「反映的傾聴」があります。

クライアントの話を聴きながらも、その話に対して自分が思った感想であったり、話が進むにつれて変化していくクライアントの表情や仕草を伝える。これらの手法を意識しながら傾聴していくことで、クライアントに心地よく話してもらうことが出来ます。

そしてこの時、クライアントが心理的な安全性を持って「なんでも話せる」と思ってもらうことが大切です。

クライアントが忖度したり嘘をついてしまうような内容になっては本末転倒で、ライフコーチは本音を話せるような環境を作り出すことが求められます。

セッションの内容は絶対に秘密とし、ライフコーチとクライアント双方が対等な関係を持ち、お互いが自己開示をしていくことでそういった環境を作ることが出来るそうです。

ただ、受容的傾聴や反映的傾聴を意識しながら進めていても、その内容がずれてクライアントに違和感をもたれてもいけません。

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傾聴はライフコーチにおけるスキルの一部です。しかし、このスキルを身につけ、日常生活でも活かしていくことで、人間関係を豊かにしていけるのではないかと思いました。

僕は実生活の中で、人の話を聞いていたつもりでも実は全然聞いていなかった、という経験が多くあります。そのような場合、反応が曖昧になったり、見当違いな返しをしてしまっています。もしかしたら、相手を不快にさせてしまっていたかもしれません。

傾聴のスキルを活かすことで、関わる人が少しでも気持ちよく話せ、人生のちょっとした方向性に気づいてもらえるかもしれません。そうなったら、その人も嬉しいと思うし、僕自信も嬉しい気分になるでしょう。

ギブアンドテイクではなく、ギブアンドギブ。
人のために尽くすことは尊いこと。でも人に尽くしたことは、いずれ自分に帰ってくる。

人と人とが支えあって社会が成り立っているから、僕もフリーランスとして社会を支える要員になれるよう、傾聴力を使って利他的に行動していきたいなと思いました。

そして、そうやって人間関係を良好にしていくことで、豊かな人生を歩んでいけるのではないでしょうか。


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サムネイルの撮影場所はMother of Georgia展望台

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