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ネットなら「長文を書ける」けど、「長文を読まれる」とは言っていない

藤本 健太郎 / 編集者

インタビューについて面白いnoteがあったのでメモ。後編。


>「インタビュイーに恋をする」作家・土門蘭と編集者・徳谷柿次郎、それぞれの取材術


前編:インタビュアーの役割
中編:「面白い話」を引き出すためなら、ときには礼儀だって無視する


今日は主に、インタビューそのものというよりも、その後の『書き手と編集者との関係性』について。

『書き手(記事中の表現では作家)はアクセル、編集者はブレーキ』という話が印象に残りました。

土門:作家がアクセルだとすると、編集者はブレーキの人だと思うんです。でも、ブレーキっていうのはアクセルの勢いを殺すんじゃなくて、いい方向に持っていくため。作家がアクセルを踏まなかったら誰も踏めないですし。

『経営者の孤独。』で、ある取材者の方に原稿のチェックをお願いしたら、「インタビューではあんな風に喋ったけど、この言葉は使わないでほしい」と言われたんです。わたしは原稿を書いている段階から、「ご本人としてはあんまり出したくない言葉かもしれない」と思ってはいた。でも、初稿でアクセルを踏まなかったらそれ以上のことが書けないから、アクセルはベタ踏みで書かないといけないんです。


ぶっちゃけ、『書き手と編集者』との関係性において『アクセルとブレーキ』という表現は、珍しいものではありません。

ただ気をつけないといけないのは、ブレーキというとどうしてもストッパーのようなイメージが出てしまうんですが、本来の編集者のあり方を言えば、ストッパーというより『正しい方向への先導役』みたいな役割なんだろうなということです。

でも逆に編集者がアクセルを踏むことはないから、やっぱりアクセルを踏むべきなのは書き手なんです。

別に尖ることだけが正義ではないですが、初稿でライターが尖る以上に尖ったコンテンツが世に出ることはないので、やっぱりそこは役割として書き手が尖るべきなんだろうなと、このnoteを読んで改めて感じました。


というのも、ときどきぼくはライターとして原稿確認のときに修正をもらうのを避けようとして、必要以上に忖度をしてしまうことがありました。

でも、読み手のことを考えたときにそのエピソードだったり表現だったりを絶対に入れたほうがいいと判断したのなら、やっぱり初稿で書き手はそれを入れるべきです。

それでインタビュイーなり編集者から指摘をもらったら、そこで話し合いをすればいいわけで。

結果的にどうなるかはケースバイケースですが、初稿で書き手が書かなければ書かれる可能性もないものなら、やっぱり仮に指摘されようと、まずは書くべきだなと思いました。


あと、他に印象に残ったのは、『文字数問題』です。

柿次郎:面白いですね。『経営者の孤独。』が最初に掲載されたのはWeb媒体のBAMPでしたけど、紙とWebの違いを感じることはありました?
土門:わたしが一番面白いなと思ったのが「文字数問題」だったんですよね。
柿次郎:あ〜。
土門:紙とWebの大きな違いは、文字数に限りがあるかないかだと思ってるんです。「Webならいくらでも書けるじゃん」と思っていたのに、いざ書き始めると、Webには読了率という指標があって。最後まで読んでシェアをしてもらうために、読みやすさを重視する流れもあるんですね。

だから『経営者の孤独。』が始まった当初も、BAMPの編集担当だった友光だんごさんから「文字数が多すぎないですか?」と言われていて。でも、連載が進むにつれて、だんごさんが文字数のことを言わなくなっていったんですよ。
柿次郎:「文字数しか知らん若手編集者が、あんだけ言ってたのに」って(笑)?
土門:ちがうちがう(笑)。だんごさんが読者を代表して、「土門さん、これだったら最後まで読んでもらえます」と思ってくれたんやなと。だから、途中からは2万字近くとかになってしまったんですけど……。
柿次郎:『経営者の孤独。』は読めちゃうんです。長くても、面白ければ読まれる。Webメディアで1万〜2万字のインタビュー記事を出して、反応が良くて本になったっていうのは、めちゃめちゃすごいことです。だから本当にみなさん、4、5冊くらい買って帰ってほしいですね。
会場:(笑)


インターネットと紙媒体の最大の違いは、『面積の制限の有無』だと言われます。

紙には紙面という物理的な制限があるけど、web上にはそれがないと言って差し支えありません。

でも、『長文を書けること』と『長文を読まれること』は、全くもって別事象の話です。

むしろインターネット、というかスマホでは基本的に長文は避けられる傾向にあります。


そのあたりの話は、以前のnotでも書いたことがあるんですが、


これもまた厳密に言うと、『スマホでは長文が読まれない』のではなく『つまらない長文は読まれない』という至極当然な現象でした。

ぼくも普段はやっぱり読了率を意識して、基本的には3000字とかどれだけ多くても5000字とかに収めようとすることが多いです。

もちろん字数も記事における大事な要素だし、メディアとして目指す方向性次第という大前提もあるのですが。。。

記事においては、文字数よりもやっぱり面白さを大事にしたいよなと、今回のnoteを読んで改めて思いました。


書き手と編集者の関係しかり、文字数しかり、書き手はやっぱり『どうすれば読者に楽しんでもらえるか』を絶対的な優先事項として、コンテンツ作りをしていくべきですね!

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藤本 健太郎 / 編集者

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