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インタビュアーの役割

インタビューについて、面白い記事があったのでメモ。



内容は土門蘭さんと徳谷柿次郎さんという、名インタビュアー同士のトークです。

まずは徳谷さんのインタビュー術。

初対面でインタビュイーから警戒されているときに、有効な技のひとつが、『本気のリアクションをすること』

柿次郎:そうそう。で、そういう人って癖が強いわけです。インタビューが始まる最初は警戒されるんですけど、そこから今日お話しするインタビュー術が効くんですよ。
土門:教えてほしいです。
柿次郎:ほんとに心の底から面白いと思いながら、めちゃくちゃリアクションするんです。「ええ~~〜〜〜!!!」「マ~~~〜〜〜〜ジっすか!?!?」って。


言葉にするととても簡単そうに見えますが、実はこれはとても大事だなと、ぼくもこれまでのインタビュー経験を通じて感じます。

ここで大事なのは2点で、1つ目は『大きなリアクションをすること』、そして2つ目が『本気で面白いと思っていること』です。

というより、本気で面白いと感じているものを、我慢せずにそのまま素直にリアクションするというほうが、正確かもしれません。


以前、初対面でインタビューさせてもらっていた、少し自己肯定感が低めな人から『どうして初対面の自分の話を、そんなに楽しそうに聴けるの?』と質問されたことを、上記の引用した箇所を読んで思い出しました。

ちなみに、当時ぼくが質問されたときは『仮に初対面でも、ネット上なり人づてなりで、事前にインタビュイーに関しての情報は、集められるだけ集める。そうすると、リサーチの過程でインタビュイーに対して愛着がわいてくるし、実際調べるなかで自分が本気で気になることも出てくる。だからインタビューの場面になっても、自分が本当に聴きたいことを聴いてるからそりゃ興味を持って聴くし、楽しくもなる』みたいなことを答えたような記憶があります。


とにかく、制限をかけずに、素直にリアクションするというのは、とても大事です。

それだけで、相手の警戒や緊張がほぐれて、たくさんの話を引き出すことができます。

もちろん、相手の性格や気分によっては、オーバーリアクションのように捉えられて、逆効果になることもあるので、それは現場の空気を読みつつですが。


次は、土門蘭さんのインタビュー術。

『良いインタビュー』とは。

土門:香水はつけないようにしてるんですよ。相手が気持ち良く喋れるように服装も目立たないようにして。今まで喋ったことのない部分を言語化してもらえるのがいいインタビューだと思っているので、わたしは黒子に徹します。


ぼくも、『インタビューを通してインタビュイーに新たな気づきを与える』ということを、ひとつの目標としてインタビューしています。

ただ相手が既に考え終えたことを話してもらって、書き起こして、編集してパッケージするだけでなく、『ぼくが』インタビューしたから、こんな言葉が出てきたという状態です。

だからやっぱり、聞き手と話しては対等な関係で、インタビューも『対話』くらいな位置付けにを目指すべきです。


例えば大企業の社長へのインタビューだと、どうしても社長が話していることを、一方的に記者が聞いて記事にするという形になってしまうんですが、、

それよりかは、こちらが投げかけた問いに対して、話し手が少し黙り込んでしまうくらいでも構いません。


インタビューが終わったあと、『頭の中が整理できた!』という感謝の言葉ももちろんうれしいんですが、『あなたに投げかけてもらった問いで、また新たな問いを見つけることができた』とか『新しい気づきを得られることができた』とかって言われると、もっとうれしいですね。


素直なリアクションをとって相手の気分を良くさせる、インタビューを通じて新たな気づきを見つける、などなどインタビューにはやっぱり『コミュニケーションの本質』が、ギチギチに詰まっているなと感じます。


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