書かないと始まらない
『「速く・上手く」原稿を書くために必要なこと。』というタイトルのnoteを読みました。
文藝春秋にて編集者をしている村井さんという方が、同じく文藝春秋の編集部にいる今戸さんというエース編集者に、原稿を「速く・上手く」書く方法をインタビューしたnoteです。
最初に書いてあったんですが、ぼく自身も、そりゃもちろんじっくり時間をかけて大作にのめり込みたい気持ちは山々なのですが、組織のいちライターとして働く以上、同時に何本もの原稿を抱えて、納期と戦っていく必要があります。
ということで、ただ「上手い」だけでなく「速く・上手く」書くことは、めちゃくちゃ大事。
そういう意味で、今回のnoteはめちゃくちゃ勉強になりました!
きょうは、上の村井さんのnote中にて、ぼくが特に勉強になったところをまとめていきます。
①原稿の「型」をつくる
原稿の流れの「型」から入ることでは。よほどの美文、名文、鮮やかな構成を目指さない限り、僕らが使える文章の「型」は限られているから。
(note中より引用)
これ、ぼくも最近になってようやくいくつかの「型」が見えてきました。
ぼくは基本的にBtoB領域で記事を書くことが多いので、たとえばインタビューなのか、対談なのかといった形式問題、あとは採用目的なのか事業目的なのか、といった目的に応じて、ある程度の「型」があります。
あと、村井さんのnote中にて「型」と似たような意味で「構成」を事前にどれだけ固めるかという話があったんですが、これは人によって適度な固め具合が違うのかもなということに、最近気づきました。
以前のぼくは、なんとなくイメージ的に「ちゃんと構成が固まってから、書き始めたのほうがいいのではないかな」と思い、ガチガチに構成を固めてから書き始めるようにしていたんですね。
しかし、ぼくの場合、ガチガチに固めることを大事にするあまり、なかなか本文に入れなかったり、せっかくガチガチに固めても、いざ書いてみると文章のつながりがおかしいことに気づいたりして、そこで修正が効かなくなり、フリーズしてしまうことがありました。
だから最近は、「大まかな構成だけ決めて、あとは書きながら整えていこう」と思うようになりました。
そうすると、1文目を書き始めることに対する心理的なハードルが下がるし、仮に書いている途中で軌道修正が必要になっても「まあ、想定内だ」と、思えます。
だからぼくの場合は、インタビューの形式や記事を出す目的に応じて、それに合わせた「型」を使い、あとはそのときどきの話に合わせてわりと柔軟に「構成」を作っていくというイメージです。
自分が最近感覚的にやっていたこと、別に間違ってはいなかったなと、今回のnoteを読んで勇気づけられました。
②「タイトル」から入る
タイトルにとられる話は、その原稿の中で「いちばん面白い話」やろ、基本的には。自分の考えていたタイトルと、編集長の決めたタイトルがズレる場合も多々あるけど、そこは、より読者に近い視点とも言える編集長の決めたタイトルを信頼して書いてみる。その「いちばん面白い話」が強調されるように見えるように構成を作れば、面白い原稿になるんとちゃうかな。
(note中より引用)
ぼくはいままで、タイトルを一番最後につけていました。
ただこれも本当に最近、「仮でも先にタイトルを置いておいたほうが、書きやすくなるかもしれないなあ」とちょうど思い始めていたところでした。
新R25の編集長の渡辺さんが、以前noteで「タイトルは最後に考えますっていうのは、記事のネタが弱い証拠」みたいなことを書いてて、それとも近いことなのかなと思います。
結局、その記事のなかで一番面白くて一番読者に伝えたいメッセージをタイトルにするわけだから、本文を書くときもその文章の「4番バッター」から決めたほうが、他の箇所もスムーズに決まっていきます。
野球で打順を考えるときは、1番とか7番とかより、まずは4番(もしくは3番)から埋めていきますからね。
ということでぼくも、最近は一旦仮でもいいから「タイトル」を決めて、そして本文に入るようにしています。
③「臨場感」を大切にする
それから、せっかくインタビューや対談をしているのだから、原稿にするときも、臨場感を大事にしたい。本題とは関係ない雑談であったり、ちょっと躊躇いがちに切り出す様だったり、そういう要素はしっかり入れ込みたい。
(note中より引用)
最近、ぼくが意識しているのは「読みやすさと臨場感」のバランスです。
文字起こししてみたらわかるんですけど、インタビュー中の音源を書き起こしてそのまま原稿にしたら、文章ってめっちゃ読みにくいんです。
「〜て、〜て」って感じでなかなか文章が終わらないし、平気で話が行ったり来たりします。
それを読みやすいようにするのが「編集」なんですが、そのとき気をつけているのが「編集しつつも、臨場感は残したいなー」ということ。
ぼくもずっと「臨場感を残したいけど、読者の読みやすさ的には、あんまりリアリティを出しすぎないほうがいいのかなあ」と少しバランスを考えていたのですが、今回のnoteを読んで「臨場感を大切にしてもいいんだな」って思えるようになりました。
ちなみに、臨場感とつながるところで、その人ならではの独特の表現や、言い回し、例え話なども、大事にしていきたいところ。
④数字を出すときは「比較」の形で
よく、「主張の根拠をするために、数字を使いなさい」って言われますが、単に数字を出すだけじゃダメで、比較対象を出す必要があります。
専門的な分野になればなるほど、その分野の「ふつうは〜」の「ふつう」が分からないので、合わせて比較対象として「ふつう」を出せば、本当に出したい数字のスゴさを強調することができるのです。
そのために調べものを大事にすることって書いてあるんですが、ここで①の最近ぼくは構成をあんまりガチガチに固めすぎない話と、つながってきます。
というのも、もしガチガチに固めてからあとで調べ物をするのが必要な場面に出くわすと、進路を遮られた感があって、メンタル的にも文章の進捗的にも、ダメージが大きいんですよね...。
とはいえ、文章を書く前からどの数字を使うのかは正直読みきれないときもあるので、書く前にすべてのデータを揃えておくことも大変です。
だからぼくは、最初から「数字の根拠が必要な場面で調べる」ということにして、とりあえず書き始めてしまうやり方で、最近は試しています。
ぼくの場合は「ある程度事前の準備ができたら、とにかく書き始めてしまう」ということが、大事なのかもしれません。
ちなみにタイトルの「書かないと始まらない」は、ぼくが必要以上に構成を固めようとしてなかなか本文に入れないときに、自分に言い聞かせている言葉です。
というこで、ぼくが特に勉強になった、「速く・上手く」文章を書くために大事な4つのポイントについての話でした。
他の人がどうやって文章を書いてるのか全然知らないから、とても勉強になりました!
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