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「在宅勤務」は難しい

在宅勤務に移行している企業、けっこう増えてきました。

結局、経営陣が在宅勤務を実施するかどうかの葛藤をしている点って「生産性」です。

ミクロな視点で見れば、いち個人が例えば「在宅勤務のほうが通勤時間がなくていい」とか「web会議のほうが必要な話だけで済むから楽」とかって、「在宅勤務のほうが生産性が上がるんじゃね?」的なツイートをしているのは、それはそれでひとつの真実だと思います。

ただ、もう少しマクロな視点、「会社全体の生産性」みたいな観点で見たときには、基本的にはどの企業も落ちるんじゃないかなというのが、ぼくの考えです。


heyの副社長を務めるnaokoさんが、下のnoteにて「本来的にリモートワークというのは1つの専門性であり、体系化されるべき仕組みであり、そこには組織としてのルールが必要です。」という一文があったんですけど、ぼくがなんとなく抱えていたモヤモヤの正体は、ここに集約されているような気がしました。


逆に、在宅勤務に移行して(なんの対応もせずに)業績が向上、もしくは維持されるなら、そもそも高いコストを払っていたオフィスの賃料や、従業員の通勤時間は、なんのためだったんだとなります。

そういった会社の貴重なお金や時間、労力といった資源を払ってでもトータルの生産性的な観点で見たときにプラスだと判断したから、多くの会社がいまでもオフィスを借りて、みんな同じ屋根の下で働いているわけです。


そういった経緯を無視して、いきなりリモートワークに移行して、「弘法は筆を選ばず」的な発想で「本当に仕事のできる人はどこでもできるっしょ」的なスタンス(まあ究極的には、本当に仕事のできる人はどこでも同じようなパフォーマンスを出すと言えるのかもしれないですけど)でいるのは、とても危険だなと思います。


つまり、全員の在宅勤務で、これまでと同等、もしくはそれ以上の生産性を会社として目指すのであれば、それに最適化された組織設計が必要になるのではないかということです。

「その場しのぎ」で同じパフォーマンスを出せるほど、在宅勤務って簡単じゃないなと、1年在宅勤務をしてきた身としては思います。


だってオフィスと働くのと、モニターの数も、通信環境も、作業スペースの広さも、メンバー間でのコミュニケーションのとり方も、なにもかもが違うんです。

最近は「アフターコロナ」ではなく「ウィズコロナ」なんて言葉も、チラホラ聞くようになってきました。

「そんなたかが1~2年の現象に最適化させるのは...」という考えもなくはないですが、ぼくの明日入社する会社も含めたスタートアップ・ベンチャーの場合、1~2年どころか、1ヶ月の生産性が会社の土台に、大きな影響を与えます。

「たかが1~2年の現象」に最適化するだけの必要性は、十二分にあります。


最近のどんどん増え続ける感染者のニュースを見ながら、新型コロナウイルスに対しては、「なんとかしのごう」ではなくて「どうやってうまく付き合っていこうか」への発想の転換が必要だな〜という話でした!

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