宗教の再興を再考する
クリスマス・イヴということで、宗教についていま考えていることを。
きのう、「結局すべての行動の源泉は、自己満なんじゃないか」という趣旨のnoteを書きました。
言われてみれば「そりゃそうだろ」な話ですが、これはもうすこし違う言い方をすると、みんな「自分の信じる正解」に則って行動しているということです。
そして、「自分の信じる正解」というのは「相対的な正解」であって、「絶対的な正解」ではありません。
きのうも出した例でいうと、イスラム過激派と国連のどちらか側につくのかという問いは、必ずしも国連側につくことが「絶対的な正義」なわけではなく、イスラム過激派にとっては、自分たちのやっていることこそが正義で、国連側が悪者なわけです。
(たぶんここらへん、すごくわかりにくい説明をしてます。)
(自分でも分かるくらいなので、読んでくれてる人はもっと分かりにくいと思います。)
(原因はひとえにぼくの理解不足です、すいません。)
で、「絶対的な正解」がこの世には存在しなくて、「自分の信じる正解」に従えばいいというのは、一見すごく楽なようにみえます。
でも実は、人間にとって「自由」はけっこうつらいものです。
フランスの哲学者である、ジャン=ポール・サルトルは、「人間は自由という刑に処せられている」という言葉を残しました。
「自由」とは、「自分で決めてもいい」とも言えるし、「自分で決めなければならない」とも言えます。
そして、「自由」には常にその結果に伴う「責任」が要求されます。
自由とは案外、楽なものではないのです。
というか、大半の人にとっては耐えられないものです。
人類の最大の発明は宗教
最近、『サピエンス全史』という2年前に流行った本を、遅ればせながら読んでいます。
そのなかで繰り返し強調されているのは、人類最大の発明は「想像力(=物語を信じる力)」だということです。
お金も法人も国家も、すべては人間の「想像力」によって成り立っている概念です。
そして、宗教もその例外ではありません。
宗教にはいろんな効用があると思いますが、そのひとつに「正解を提示してくれる」というものがあると思います。
自分がどうすればいいのか分からないとき、何を道しるべとすればいいいのか分からないとき、心の拠り所になってくれたのは宗教だったのでしょう。
しかし、科学革命が起こったときに、宗教はうさんくさい感じになってしまって、敬遠される存在になりました。
じゃあもうこの世から宗教はなくなってしまったのかというと、そうではないと思います。
人間はその代わりに「科学」を絶対視するようになりました。
科学さえ発展させれば、人類は最強になれる。
そう信じて突っ走っていたら、戦争が起こりました。
そして戦後、日本に限定して言えば、科学の次にぼくたちが心の拠り所にしたのは「会社」だったと思います。
経済復興にわく日本において、「会社」の言うことに従っておけば、作ったものはバンバン売れるし、定年まで雇ってくれるしで、まさにいいことづくめの状態でした。
しかし、いまはその会社さえも危うくなっています。
「入れば将来安泰」と言われていた大きな企業が、ドンドン潰れたり、買収されたりしている。
終身雇用も事実上は崩壊して、会社がぼくたちの正解ではなくなりました。
じゃあ次にどうなるか。
それについて先日、家入さんがこんなツイートをしてました。
2019年は宗教テック
きょうのnote、ぼくの理解が浅すぎて全体的にフワッとしてるんですが、ここからはより一層フワッとしていきます。
まず、家入さんが2019年にくると言っている「宗教テック」の「テック」は、テクノロジーのことなんですが、ぼくがいまいちよく分かってないので無視します。
まずは「宗教」の理解の方が先決です。
そして、この宗教というのは、たぶん仏教とかキリスト教とかそういう狭義の宗教を指してるんじゃなくて、もっと広義の「人々が信じるもの。道しるべとなるもの」みたいなものです。
そういう定義でいうなら、昨今流行っているオンラインサロンだって、立派な宗教ですよね。
あと、オンラインサロンに限らず、いろんなメディアやプロダクトに「思想」が求められているのも、その流れだと思います。
つまり、自分がなにを正解にすればいいのか、いま再び分からなくなっているから、その「支え」になるものをみんな求めているんだと思います。
実際、ぼくも今月の頭に『「この世に正解はない」なんて言葉、言い古されてると思うけど』というnoteを書いて、その五里霧中ぶりを歓迎するようなことを書き方をしましたが、やっぱり心のどこかには不安な面もあります。
家入さんが言いたかったのはたぶん、2019年にはいまのこの「正解、道しるべを求める流れ」が加速するよということなんだと思います。
以上、「宗教の再興を再考する」でした。
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