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「あえて」仕事にしない趣味をもつ

『単純に好きでやっていたことが、趣味から仕事に変わる』って、ものすごくサクセスストーリーに扱われます。

かくいうぼくも、好きで書いていたブログをひとつのきっかけとして、いまはライターとして、記事を書くことでお金をもらっています。


この状況って、たぶん世の中全体で見たときに、ぼく自身が感じている以上に幸せなことなんだと思います。

でも、きょうは『あえて仕事に転化させない趣味も、ときには大事なのかもしれないなー』という話をします。


たぶんぼくのnoteを読んでくれている人だと、知っている人も多いかもしれないですが、漫画サービス『アル』を運営している、けんすうさんという方がいます。

けんすうさんは、まさに『好きを仕事に』した方の典型的な例で、漫画が大好きで、そのまま漫画に関連するサービスを手がけるようになりました。

ただ、先日公開していたnoteで、『アル』を運営し始めた後から、意図的に漫画以外の趣味の時間を持つようにしたという話があったのです。

マンガ関係のサービスを作ったことにより、マンガを読む時間=仕事、みたいになったため、仕事と家族以外の自分の時間というものがほぼ皆無になってしまったのです。
で、このままだとなんか精神的にやばいな、という予感がしたので、オクトパストラベラーっていうゲームを週に30分〜1時間くらいだけダラダラやって楽しんでいます。めっちゃおもしろい。
(引用:2019年版 - 買ってよかったものまとめ


このけんすうさんのnoteを読んだときは、ああ、そういうもんなのかなあ程度でした。

ぼくは去年、ライターとして文章を書くことでお金をもらうようになったときに

というnoteを書いたように、やはり『好きを仕事にするってめっちゃありがたいことだな!』という感覚しかなかったので。。。


ただ、そしたらきょう読んだ記事のなかで、たまたまダルビッシュさんもけんすうさんと同じような話をしていました。

記事👇
>ダルビッシュ有はなぜゲームにハマったのか?「そこまでやりたくない時でも、今はやるようにしてます」


以下、記事より抜粋です。

──Twitterを見ていても、『フォートナイト』(※ゲームのタイトル)には本当にハマってますよね。やっぱり、すごく楽しいんですか?

ダルビッシュ:楽しいですよ。楽しいっていうか、なんですかね。自分はこういう性格なので、ストレス解消法とかも特にないわけですよ。好きなものも、トレーニングが好きなぐらいで、それ以外に特に好きなものってないし、外出したいわけでもないし、美味しいご飯を食べたいわけでもないし。

 そんな生活をしてる中で、2016年の12月ぐらいに1回身体壊してから、ずっと身体の調子がおかしくて、メンタル的にもちょっと変だったんです。自律神経失調症みたいな感じで。それでちょっと大変だった時期がずっと続いて、それがようやく、去年の11月ぐらいから良くなったんですね。その良くなった時期が、ゲーム始めてちょっと経ったぐらいの時だったんですよ。

 たぶん、自分の中で知らず知らずのうちにストレスをため込んでいて、肘のケガとかでトレーニングもあんまりできてなかったし、いろいろなことが重なって体調が悪くなっていた時に、ゲームが自分のストレス解消になったんじゃないかと思うんですよね。だから、そこまでゲームをやりたくない時でも、今はやるようにしてます。気分転換にはなりますし。もちろん、面白いですよ、やっぱり。


あのめっちゃメンタル強そうなダルビッシュさんでさえ(というか絶対にめっちゃ強靭)、メンタルの調子が悪かった時期があったんだなーという驚き。

両者に共通するのが、この話の最後に『面白い』と楽しんでいるところ。

そして、(たぶん)心の底からやりたくて楽しんでいるというより、『リフレッシュをする』という目的をもって、多少の理性を保ちつつ楽しんでいるというところです。


ただこれって、実は大事なのは『ゲームをすること』そのものよりも、『純粋な消費者として頭を(ほぼ)空っぽにできること』が大事なんだと思います。

経営者、というかビジネスパーソンの間でジムやサウナ、マインドフルネスなんかの単語をよく聞くのも、情報が溢れすぎた現代において、身の回りのすべてが考察対象になってしまうから、半強制的に情報をシャットダウンできる環境が求められているのかなと。


けんすうさんだったら、いままで好きで読んでいた漫画が、仕事になったとたん、漫画を読みながら『どこの場面が面白いかなー』とか『この漫画を売るためにはどうしたらいいのかなー』とかっていうことを、自然に考えてしまいます。

ダルビッシュさんの場合は、ビジネスパーソンがリフレッシュの目的も兼ねてやっているトレーニングが、仕事のパフォーマンスに直結するので、ジム通いではなくてゲームという選択肢になったのだと思います。


そして、ひるがえって自分自身のことを考えたとき、たしかに文章を書くのは好きだし、いまもたぶん1日のなかで『文章』を書く or 読んでいる時間が一番長いですが、YouTubeという『動画』メディアで、YouTuberさんたちの面白い動画を見たり、歌を聴いたりしていました。

まあ、YouTubeも見たら見たで、思ったことをnoteにまとめることはありますが。。。


とはいえ、以前

というnoteのなかで、『YouTubeの情報量は少なくてもいいんじゃないか』ということを書いたのですが、それはもしかしたら、世の中全体の傾向というよりも、ぼくがいま『テキスト』というメディア主体で仕事をしていて、動画に対しては『(頭の使わない)リフレッシュタイム』としての役割を求めていたからかもしれません。


けんすうさんやダルビッシュさんのゲームと違って、ぼくはYouTubeに対してリフレッシュという意図をもって接していたわけではないので、ぼくがYouTubeで良い息抜きが結果的にできていたのかどうかは、自分のことながら正確にはわかりません。


ただ、いままで持っていた『おれYouTubeけっこう見てるのに、アウトプット(≒仕事やnote)への変換効率が悪いな...』という背徳感は、今回お二人の話を読んで、少しなくなりました。

そして今後、こんな感じで自分が本当に好きだと思っているものや、仕事に生かせそうなもの以外に触れている時間があっても、それは決して『サボっている』のではなくて、『みんなに必要な頭空っぽタイム』だと思って、気軽に楽しみたいと思います。


ということできょうは、『あえて仕事に転化させない趣味も、ときには大事なのかもしれないなー』という話でした!

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