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「草創」と「守文」と孰れが難き

以前、山本七平の空気の研究の感想を書いたんですが。。。

そのことをツイートしたら、最所さんがまた面白そうな本を読んでいたので、ぼくもその場で購入しました。

3ヶ月も積読してしまっていたんですが、やっと読み終えたので、帝王学の感想、書いていきます!


きょうのテーマは『草創と守文と孰れ(いずれ)が難き』です。

要は『創業と守成のどっちが難しいか?』という問いなんですが、ぼくは最初のこの言葉が本中に出てきたとき『えっ、どっちも難しいじゃん!』と思いました。


けど、本中では後者の『守文』のほうが大変だということで、話は進みます。

確かに創業は大変だが、その大変さはいわば「陽性」であり、「モーレツ社員」の大変さ――これも外観的には確かに「大変」であろうが――に似ていて、頑張れば成果が目に見える形で現れてくるという大変さである。ところが「守文」(維持)はこれと違って、その大変さはむしろ「陰性」で、毎日が「シンドイ」といった感じである。そしてその「シンドイ」ことを根気よくつづけても、すぐ、目に見える成果が現れてくるわけではない。それでいて決して油断はできない。

『草創』と『守文』を『陽性』と『陰性』に見立てる考え方は、両者の特徴をとても端的に表していて、分かりやすいなと思いました。


創業期って、足りないことだらけだし、何もないから、やるべきことが多すぎてとりあえず何をやってもプラスに作用するんですよね。

持っているエネルギーが、そのまま吉と出ます。


ただ一方でしばらくして落ち着いて『守文』の段階に入ると、少し具合が違ってきます。

そこには戦略や取捨選択といったものが必要になってきます。

これには正解不正解があったり、個々人のポリシーによって分岐点が生まれたりと、一筋縄ではいきません。

しかもその答え合わせは合っていても間違っていたとしても、すぐに判明するわけではありません。

そこらへんに、『守文』の難しさがあります。


とりあえず、ぼくが上の文章を読んで思ったことは、『草創』と『守文』、それぞれのフェーズに応じて、考え方はものごとの進め方を変えるべきだなということです。

変えるべきだなというか、創業期の『とりあえず気合いだー!』的価値観は、創業期には絶大な効果を発揮しますが、『守文』のときには、まあそれは大前提として、創業とその維持は根本的に違うことに取り組んでいるだなという認識を持って、意識的に違う筋肉を使っていかないとなと思いました!

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