何者かになりたい、を読んだ。
自分らしさとは、なんだろうか。
図書館で偶然に手にした1冊。タイトルを見て思わずドキリとしてしまい、恐る恐るページをめくるが、ありきたりな自己啓発本ではないようで、安心して有り難くお借りし拝読した。
承認欲求、自分探し。人々の欲求は飽くなきものである。ここnoteでも何度か言及しているように、隣の芝生どころか地球の裏側の芝生の青さまでも見えてしまい、羨ましくて仕方なくなるのが現代人の悲しい性(SAGA)だ。
自分っていったい、何者なのだろう?
そう思ったことは、誰しも経験があるはず。正直に申し上げると自分も今年、43歳にもなって2桁回数は思っている。ただ、本著ではそれはある意味では建設的であり健康的な側面もあるということで、少し安心している。
自分探しとは、アイデンティティの不足に直結しているらしい。アイデンティティとは何か?毎度のごとくwikiで調べてみる。
同一性とは、英単語の「identity」を翻訳した語であり、一言で説明すれば、英語文法におけるコピュラの概念のこと。日本語に即して説明すれば、ひとくちに同一性といっても二種類の意味があり、「Aは何者なのか」という意味での同一性と、「AとBは同じだ」という意味での同一性がある。 *wikipediaより
うむ、よくわからない(笑)。2番目にヒットした結果によると、
①自己が環境や時間の変化にかかわらず、連続する同一のものであること。主体性。自己同一性。「アイデンティティーの喪失」② 本人にまちがいないこと。また、身分証明。
とある。まだこちらのほうがシックリくる”気がする”が、本著では、本人を成す様々な事実(経験など)を包括してアイデンティティとしているようだ。そこには生まれ育った土地や、通った教育機関なども含まれる。
乱暴に言ってしまうと、個人の存在は上述のような過去という時間の積み重ねを大前提としており、「自分にはアイデンティティがない」ということは物理的には有り得ないことだとも言える。
突然「湧いて出た人」でもない限り、誰しもが唯一無知の足跡を持ち合わせているわけで、まずは個々人でその認識を持ちましょう。ということを、筆者は暗に示している。と読み取った。つまり贅沢言いなさんなってことだ。
自分ごととして怖いなと思うのは、定年退職後の男性が抜け殻になって精神疾患をきたす、いわゆる燃え尽き症候群のこと。これは長期間にわたり依存する対象が極めて限定的狭小化した結果であり、非常に深刻な問題である。
多趣味であれという短絡的なことではないが、セルフセーフティネットを構築するためには意識的に興味関心のアンテナを広く張り続け、それを維持し続けることが重要だ。万事に顔を突っ込む人のほうが長生きしそうである。
以前にこちらの本を拝読した。内容はすっかり忘れてしまったが、さすがMJこと、みうじらじゅん氏だと感心したのは覚えている。
今週もご安全に。
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