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禅寺の徒弟がゆくーチベット僧院留学記ー

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チベット僧院デプン・ゴマン学堂への留学で学んだことや体験したことを書いています。
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2019年10月の記事一覧

ここ数日の電気と水

私がゴマン学堂に到着してから10日ほど経つのだが、雨が降らなかった日はない。そして降る時は強烈に降る。それが原因でここ数日電気と水道が満足に使えていない。

部屋の電気は夜に本が読めるか読めないかくらいに薄っすら点くだけだ。コンセントの差込口には電気は通っていない。ほぼ停電状態である。

昼間は日の明かりでなんとかなるのだが夜はどうしようもない。ただ、各寮には発電機が備えられており、停電している時

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チベット僧院の食事

チベット僧院の食事

今回はデプン・ゴマン学堂の食事について紹介します。

ゴマン学堂では朝、昼、夜と毎日三度の食事が無料で出されます。食事は大きな調理場で作られた後、各寮の食事当番が調理場から寮へと運んで来ます。朝は5時頃、昼は11時頃、夜は17時頃に食事が届けられます。朝は早いので食事当番が寝坊してしまうことがあるそうですが、その時は寮全員分の食事がなくなるそうです笑

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ゴマン学堂長ケン・リンポチェに謁見

10月17日に日本を出て、長旅を経て18日に無事デプン・ゴマン学堂に到着。日本からデリーへは直行便で9時間半かかる。そしてデリーからフブリ(ゴマン学堂の最寄りの飛行場)までは1回乗り継ぎを挟んで約6時間かかった。

飛行機ではじっとしていればいいだけだがなかなか疲れるものだ。デリーでもう一泊してもよかったかもしれない。

本日はゴマン学堂長ケン・リンポチェ・ロサン・ゲルツェン師へご挨拶に伺った。写

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留学に向けて

島根県にある小さな禅寺に生を受けて以来、私は仏の教えに囲まれて育った。

小学校に上がると、毎日朝早くから父と兄と一緒に本堂でお勤めするようになった。10歳の時に得度してからは、小僧として近くのお寺の法要や檀家の法事等に随喜させてもらった。中学生にもなれば仏教を勉強し僧侶として生きていきたいと思うようになっていた。この時はただ僧侶に囲まれて法要に随喜することが楽しく、父の説法をする姿を見て、自分も

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