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読書日記

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徒然なるままに、日々読み耽っている本の、ざれごとを綴ります。 こっちらにはない本は、Instagramにどうぞ https://www.instagram.com/shigety…
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#沖縄

“第二の人生”を生き抜くヒント

“第二の人生”を生き抜くヒント

沖縄在住の作家・松永多佳倫(まつなが・たかりん)氏は、このたび、書籍「第二の人生で勝ち組になる」(KADOKAWA)を刊行した。

松永氏は、1968年、岐阜県生まれ、沖縄県在住の作家。沖縄県書店大賞を受賞した「沖縄を変えた男 栽弘義-高校野球に捧げた生涯」(集英社文庫)のほか、「マウンドに散った天才投手」(講談社+α文庫)、「最後の黄金世代 遠藤保仁 79年組それぞれの15年」(KADOKAW

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沖縄で生きた“ひめゆりの生徒たち”の一大青春譚

沖縄で生きた“ひめゆりの生徒たち”の一大青春譚

沖縄師範学校女子部、沖縄県立第一高等女学校(沖縄女師・一高女)の生徒たちが生活を共にした寄宿舎「ひめゆり学園 寄宿舎」での青春を綴った書籍「ひめゆりたちの春秋-沖縄女師・一高女の『寄宿舎』-」(ボーダーインク)が発売された。

同書は、1916年に「ひめゆり学園 寄宿舎」が落成してから、1945年3月22日に最後の留送別会が行われるまでの生徒たちの日常や思いを綴った、仲程昌徳(なかほど・まさのり)

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お父さん、にやられる…

お父さん、にやられる…

浜口倫太郎さんの新作「お父さんはユーチューバー」を読了。

この丸紅茜さんの表紙イラストとタイトルでついつい手にとったけど、176ページ目からラストに向かっていく展開、素晴らしい。感動。この軽いタイトルからのこのラスト、本当にやられる。やられた。

現在の宮古島と、お父さんの勇吾が若い頃に東京で芸人を目指して苦しい貧乏生活を営んでいた12年前の東京。2つの時間と場所を超えたストーリー展開のテンポの

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「繋がる」ことと、「伝える」こと

「繋がる」ことと、「伝える」こと



163回目の芥川賞に輝いた「首里の馬」を読んだ。いつもは「文藝春秋」で読むけど、今回は沖縄モチーフなので、単行本で。

で、なぜ馬なのか、考えを巡らせて、「伝える」という言葉に辿り着いた。

主人公の未名子は中学の頃から、学校にも行かずに、郷土資料の整理に明け暮れた。来る日も来る日も、沖縄の伝承を記録し、整理し、保管する。

一方で、生活費を稼ぐために、週に何日か、オンラインでクイズを出題する

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