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ONE CAREER SUPER LIVEが解消した【3つの就活格差】と実証した【就活・新卒採用の<未来>】

 2020/5/22(金)は、#ワンキャリアライブ というハッシュタグが何度もtwitterの #トレンド  にあがりました。これは一つの歴史的快挙です。政界や芸能界の事件・不祥事が軒並みランキングを埋め尽くす「(ネガティブ)トレンドの世界」で、#ワンキャリアライブ は、学生と社会人との「まっとうなコミュニケーション」の「(ポジティブ)集積」が社会的なトレンドを生み出したのです。

#ワンキャリアライブ  がいったい何だったのか、いかなる意味を持つのか、について、新卒採用やキャリア論の専門家の立場からまとめておきます。

まず、「コロナだからできないではなく、コロナでもできる」を示した壮大な社会プロジェクトであったということ

「目に見えない敵」であるコロナ・パンデミックは、私たちの行動を奪い、思考を停止させるほどのインパクトをもたらしました。4月7日に緊急事態宣言が発令され、それは決定的なものとなりました。

私たちに蔓延したのは「コロナだからできない」という諦めでした。新卒採用もまともにコロナを影響を受けることになりました。「選考を対面ですすめることはできない」という判断を人事担当者は下すしかなかったのです。

それにより、自宅に「隔離」されていた「就活生」は、「不安な日々」を過ごすことになりました。というのも、「選考が進まない、企業の情報も他の就活生の動きも見えない」時期が続いたからです。

その時、動き出したのが、#ワンキャリアライブ でした。コロナ禍でもできる具体的施策として、オンライン企業説明会をスタートしたのです。3月1日から毎日18時になると生配信が始りました。

このオンライン企業説明会が一堂に集まる「合同説明会」が昨日開催された ONE CAREER SUPER LIVE だったのです。

私は、このSUPER LIVEは、三つの「就活格差」を解消したと捉えています。

一点目は、就活生の「都市間格差」の解消です。

これまでの就活で長年問題視されてきたのは、「地方学生」と「都市部学生」との就活負担格差でした。夜行バスに乗り、合同説明会に参加し、また、夜行バスで地元に帰宅する学生。選考期間中は、マンスリーマンションを借りて、就活を続ける学生。その期間は、履修している大学講義は欠席になります。

今回は、「オンラインで実施されること」で空間的移動によるコストや機会ロスを解消することになりました。都内にいる学生も、地方にいる学生も同じ情報にアクセスできたわけです。

二点目は、就活と採用の「情報格差」の解消です。

 これまでの新卒採用は不透明な部分が多くありました。まず、企業説明会は、不可視でした。合同説明会や企業説明会に参加した就活生のみが聞くことのできる限られた情報だったのです。3月から連日続けられたワンキャリアライブや昨日のSUPER LIVEは、全て「生配信・収録・配信」されます。つまり、「企業説明会」が「公開」されることになったのです。

 登壇された採用担当者の方は、緊張されたことと思います。企業を代表して就活生に伝える説明が、記録され、公開されるからです。企業説明会動画は、誰でも見ることができます。私は1〜2年生に視聴するように薦めています。

 また、高校生や中学生だってみてもいいです。youtubeの中でもきわめて「良質な動画コンテンツ」であると言えます。

三点目に、大学と企業との「関係格差」の解消です。 

ONE CAREER SUPER LIVEで大事にされていたメッセージは、「採用」イベントではないということです。私なりに解釈すると、「就活・採用」の関係性の二軸で捉えるのではなく、「キャリア」という個々人の時間軸で捉えることに重きが置かれているという点です。

これまでの「合同説明会」は、「選考」を前提としたものでした。そこには、「選ぶ・選ばれる」という選考の関係性が必ず維持されることになります。

SUPER LIVEで行なっていたのは、「そもそも、働くことって何だ?」「何が楽しいのか?」「どうやって生きていく?」「これから社会はどうなる?」という「生き方」と「働き方」に関する本質的な問いに向き合うセッションが多くありました。

これまでそのような本質的な問いは、「無駄」だとされてきたのではないでしょうか?就活と採用という関係で捉えると、選考過程の「コスト」につながりかねないからです。

だからこそ、ES(エントリーシート)にこれまでに形成されてきた価値観やこれからの働き方にのぞむことを事前に書かせていたわけです。

で、さらに本質的な問いを深めると、SUPER LIVEのような場を増やしていくことで、「大学と企業」との関係性も変わっていくものと思います。

学びの機会を与える大学と働く機会を与える企業 この捉え方がそもそも古いのです。

コロナ・パンデミックは、日本型雇用を大転換させます。テレワークなどは目に見える表面的な変化ですが、「終身雇用」「年功序列」「企業別組合」もそれぞれに変革されていくことになります。

それらの大きな転換の中で、私たちが目指すべきところは、「一人一人がより自分らしく」「一人一人がよりハッピーに」そして、企業や大学もより魅力的な組織になるようなうねりを作り出していくことです。

その証に、昨日のSUPER LIVEは、「学びの場」でもあったのです

就活生によるグラレコ。これ自体が、学びのプロセスになっているのです。そして、企業側もyoutube のチャットやtwitterを通じて、就活生の質問や関心を知ることができます。インタラクティブ・ラーニングの場にもなっていたのです。

私が登壇したセッション #roomx もそのような思いを持って たけもこさんとくつざわ さんという未来輝かしい次世代ロールモデルと楽しいクロストークを展開しました。司会の寺口さんの的確でリズミカルな質問は、いつもながら、あっぱれでした。

まあ、長々と書いてきましたが、

コロナだからできない ではなく コロナだからできる を実証してくれたワンキャリア関係者のみなさま、登壇者のみなさま。視聴していた社会人の方々。そして、就活生や学生のみんな、ありがとうございました。

これは壮大な社会的実験だったといえます。あの日に変わったと、振り返ることのできる1日でした。

しかも、それが打ち上げ花火ではなく、3月1日からの連日イベントのつながりからなる集大成であること、そして、LIVEを終えた疲労感半端ないであろう夜に、早速、代表の宮下さんから下記の noteがアップされたこと

https://note.com/takathy/n/nfa29b27d15e9 

それは、これからの持続的なうねりへの宣誓でもあったわけです。 

歴史は与えらるものじゃない。歴史は自ら創り出すものだ。

いかなる歴史的危機においても、思考と行動をとめない。

動き続ける。やり続ける。より良きをどこまでも追求していく。

新卒一括採用から通年採用へ、before コロナ with コロナ、そして afterコロナへと。そこには「就活と採用」の未来がみえています。

1) 一時期の「選考」のみにフォーカスする「選別」システムではなく、次世代のキャリア開発支援の連続するプロセスとして再考していくこと

2) 居住地が機会格差に直結しないように、オンライン・イノベーションを育てていくこと (海外から視聴していた学生もいたようです)

3) 企業と企業、企業と大学も、敵対関係ではなく、同志関係として、実践的な学びの場と、働く中での学びの機会、それぞれを提供していくこと

そんな1日を今日も過ごしていきましょう。

みなさまサンキュ

本日のお昼には、下記に登壇します。就活生のみんな、そして、企業担当者の皆様、お会いできるのを楽しみにしています。

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https://beyond-cafe.com/lp/festival2020/    





















 





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