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自己紹介 東京と瀬戸内の島で2拠点生活

島との2拠点を始めた理由

はじめまして。東京と瀬戸内の島で2拠点生活しています。

島で暮らすようになったきっかけは、
流れがそうなった、という感じでしか表現が難しい。
最初から2拠点(もしくは移住)するぞ! と思っていたわけではなかった。

瀬戸内の周防(すおう)大島は、私の両親の出身の島。
子どもの頃の夏休み、祖父母の家や従兄弟の家に泊まって毎日泳いでいた。

広島で育ち、高校を卒業してからはずっと東京。
学校に行き就職をして独立して。
友達も生活も仕事も全て東京。それしかないと思っていました。

お盆には毎年帰省。

結婚してからは旦那さんと2人で夏休みは島に。
お気に入りの海が見える民宿に泊まり、誰もいない午前中のビーチで泳いで温泉に入り、絶品のいりこラーメンを食べてお昼寝。
夕方からは盆踊りと花火大会、灯籠流し。

「ああ、空が広いなあ、海は今日もきれいだなぁ、夜になると真っ暗になるのって落ち着くなあ、魚も野菜も美味しいなぁ、空気がいいと幸せだなぁ」

・・・なんでこんな気持ちのいい場所を知っているのに、私、東京であくせく働いて高い家賃払ってるんだろう・・・

東京に戻るとしばらく島シック。

でも友達に会ったり、仕事の現場に行ったりすると通常モードに戻り、
今の仕事も大好きだし、島だとご飯行ったりする友達もいないし。
東京にいるのも幸せかな。

そんな感じで10数年。

2020年の年の初め、あの世界的なパンデミックの直前、島のお試し暮らしの家があることを知り、
・・・いつも民宿だけど、少し長く滞在してみようかな・・・
と軽い気持ちで申し込みをしました。

申し込みが成立しているからという理由でコロナ禍なのにギリギリ滑り込んだお試し暮らしの家では、とにかくのんびり過ごしました。

役場から紹介されたお試し暮らしの家は、古民家というか古い家。
エアコンがリビングに1台しかないのはなんとか我慢するとして、困ったのは窓に網戸がないこと。。窓を開けると大量の虫が侵入してくる。
虫はまあいいとして、蚊は困る。

ちょうど風の強い日で、蚊取り線香を焚いても風で流されて全然効き目なし。一晩で何十箇所も噛まれて泣きそうになりました。

慌ててホームセンターに走り、網戸の素材っぽい網を購入、養生テープで貼り付けてなんとか網戸の代わりに。私たちが出た後もその網戸もどきはしばらく使われていたそうです。

本当は、色々な場所を案内してもらったり、たくさん家を紹介してもらったりするはずだったけど、何もかも自粛期間。

最終日の2日前、島のご住職を紹介していただきました。
子どもの頃も島に帰省する時も、いつも泳いでいたのが白鳥海岸。
だからその近くがいいとリクエストしていました。

「こんにちは」
現れたのは、水色のシャツにジーンズ、柔らかい笑顔、すたすたと若者のよ
うな足取りで歩く、私服だと全くお坊さんには見えないその名も白鳥さん。

この方との出会いがこれからどんなことを引き起こすか、その時はまだ知らず、ただついて行くと、

「私の檀家さんから頼まれてる家です。だいたい築100年、面白い間取りの家よ」
と案内していただいた古民家に一目惚れ。

とりあえず大家さんにお願いしてみよう、と東京に戻ってから埼玉にお住まいの大家さんと池袋のメトロポリタンホテルで待ち合わせ。

現れたのは、小学校の先生をされているという温和な感じのご夫婦。
お互いに手土産交換をしてご挨拶。

「私たち、ここで結婚式を挙げたんですよ」
「島の家は、私たちも好きな家なんですけど、祖父母の家で住んだことはないんです」
「母が1人で住んでいたのですが、埼玉に引き取ったので2年間空き家なんです」

なんだか中学の同窓生にお会いしているみたいな気持ちのいい会話をして。

契約書は交わしたが、不動産屋などは通していません。

・建物の大きな部分を変えるときにはご相談ください。
・そのままでのお渡しなので、壊れたり修理が必要なときは借主で直してく   ださい。
・後は楽しんでお暮らしください。

役場の方のご紹介、ご住職のご紹介、ということで、なんの面識もない私たちを信用してくださり、とんとん拍子に島の古民家をお借りすることになった。

この家を大切にしよう、楽しく暮らそう、と決心した。



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