新個出 間世(竹田 健二)

一日一作くらい(予定)詩を書くおっさん

(詩)夏至

幸せだったかと訊かれれば 幸せだったと答えるだろう 思い出すのは 琥珀色の水飴のような君の声 ふいの言いまちがいの笑いあい 意味もなく一緒にぎらぎら汗臭くなった日々…

(詩)ゆらゆら

引きずって 立ちどまって もやもや また歩きだして 立ちどまっては くよくよ 振りかえって 遠くなって くらくら 前むいて 歩きだしては てくてく ありそうな 憂鬱つれて …

(詩)春と半魚人

二月はにげて 三月さらさら ぼくはからから からまわり 春はぼくをおいていき 時はすべてを押し流し ぽくはぽつねん四季の底 ひとりおぼれた半魚人 背びれ胸びれ萎えはて…

(詩)歌

転ばぬ先の歌より 歌いたいのは 転んでしまった 見知らぬきみを支え 少しだけ立つのを助ける歌 そんなことをいいながら いまだ立つことすら ままならないぼくは 転ぶこと…

(詩)そら

すかす すべて そら すべて すかす すべて そら すべて しとり しとり しとね しめる ぬめり ぬらり やどり やどす とばり するり あけて あける あかり …

(詩)奇跡のなかのきみ

わたしを呼んだ奇跡のなかに 思いがけずきみがいて Y字路でわかれてそれぞれ 泣き顔困り顔で 道を急いだはずなのに ひとつところで落合うなんて 互いにそれが幸いだと なか…