(詩)しずむ

日々のあくは
うかびあがって
すくいとられる
こともなく
いずれいずこへ
内のうちまで
しずみ しずむ
音もないまま

膜のうちの
しょげたゆめは
うかばれぬまま
うかぶまま
熱にうかされ
すかされて
すずみ すずむ
秋のゆうぐれ

いかりを下ろし
あめかぜよける
みずのそこには
あの日のおもい
きまずいうずまき
きりきりまいで
よどみ よどむ
見えないこころ

試しあいした
みじゅくなみそぎ
すくわれずとも
あしすくい
ころびほろんで
見しらぬうちへ
しずむ しずむ
しずみ切るまで


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