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90年代柔道部レポート

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#ブラック部活

90年代柔道部レポート4 最強の後の不作の世代

西中史上最強チームの後の不作の世代俺の一つ上の学年は西中始まって以来最強のチームと言われていた。部員数も1学年で20人近くおり、皆それなりに体格が良くて才能のある人間が多かった。序列上では団体戦のメンバーに入れなくとも他の学校に行けばレギュラーになれるような人たちばかりだったと思う。なので当然錦山先生はこの代に特別な労力を捧げた。対してその一つしたの俺たちの代は軽量級が3人、あとは幽霊部員が数人。

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90年代柔道部レポート3 時限爆弾を抱える業界

過去の告発が起きたら非常に危うい業界2012年のロンドン五輪の後、日本の柔道の指導者達のパワハラ問題、並びにそれを容認する腐敗した体制が明るみに出た。90年代では暗黙の了解だった事をそのままやっていて、世界の基準からすると<メチャクチャ問題だらけ>である事を自覚できるような自浄能力は柔道業界には無かったのだ。正確には、90年代でも体罰がいけないという事は常識になっていた。にも関わらず、武道の「シゴ

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90年代柔道部レポート2 当時の柔道部の先生という人達

それぞれの指導、それぞれの怒り方柔道という競技は首を締めて相手を失神させる所まで許容されている。路上でこんな事をしたら「殺人未遂」になりかねない行為が許容されている過酷なスポーツだ。また、<シゴキ>の文化も一部にある為、現場においての体罰や虐待の線引きが時として曖昧になりやすい。強い柔道部の指導者は大抵、その学校の生徒指導も兼ねていて学校でも恐れられているパターンが多い。偏った<指導者>という立場

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90年代柔道部レポート

筆者自己紹介と前書きはじめまして、ケニオと言います。自信の様々な体験をもとにエッセイのようなものを書いています。ここでは学生時代の柔道部での体験を書いてみたいと思います。初めに、一応柔道部について語るので自身の柔道の経歴を簡単に。

プロレス(とゲームとオカルト)好き男3兄弟の末っ子で小学校4年の頃に学校の柔道クラブ的なものに入部。道場に通っている子にいきなり勝ったので「中学に入ったら柔道部かなー

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