見出し画像

上海生まれの娘と僕は三角関係⑭

僕の娘は上海生まれ。

娘が幼稚園で どんなことしてるか見てみたい。

娘の幼稚園の入学がきまり
僕と娘は一緒の生活に戻る

幼稚園は この辺じゃ綺麗な方だった

汚い幼稚園も多く
地方の子が多いと躾(しつけ)面でも
何かと違いがある

平気で木の下でおしっこをしたり
ゴミをすてたり田舎の発音の影響や
都会と地方とのマナー問題

上海には外来の人も多く住んでいる

地方の人が集まるエリアの幼稚園には
上海人は自分の子を通わせたがらない
意外と そんな住み分けが ある事もしる

上海の幼稚園はどれも厳重に守られている

警備員がいて門の中に入る事はできない
親も例外ではなく入れない

というのも最近は聞くことが少ないが
不審者が入り子供を誘拐する事件があり
幼稚園、小学校は思いの外厳しい

授業参観もめったになく
参加できても関係者は限定される


運動会やイベントも
一部の関係者の参加に限られる

僕は 普段 娘がどんな幼稚園生活を
送っているのか気になってしかたない

見る機会がないかチャンスを うかがう

すると

イベントで外部授業講師を呼んで
遊ぶイベントがあり僕は応募した

そして選ばれた

僕が提案したのは
中国でも人気のドラえもんの
絵かき歌を教える授業だった

そして娘に 
パパが幼稚園に先生として行くよ!と
だけ伝えて何をするかは知らない娘

当日が来て
先生にクレヨンや色鉛筆を用意してもらい
教室に案内される

劉さんも通訳としてついてきて
親二人で参加する事が許された
そして先生に紹介され

日本からやって来た
だれだれのパパです!と紹介

とても珍しそうに外人の僕をみている

初めて見た外人!初めて聞いた外国語
というような顔だ

日本人だ!日本人だ!と男の子は興味深々で
大声で歓迎してくれる

娘は少し恥ずかしそうだ

僕はドラえもんの書き方を教え
一緒にと絵を描いて遊んだ

個性豊かで色んなドラえもんが誕生し
子供の自由な発想は面白い

最後に一番上手な子を決め
僕からプレゼントを渡すという
運びだった

日本では1番を決める事は今の時代
ないかもしれないが上海では 
一番よく頑張った子にご褒美として
プレゼントを渡す事になっていた

クレヨンとドラえもんの下敷きを
用意していたので一人を選び渡した

渡された男の子は みんなに自慢!
他の子もプレゼントに群がる
いいな~ いいな~と声が聞こえる

選ばれた子はもう鼻高々に喜んでる
あっという間に授業は終わる

僕は
絵を描いて遊ぶというカタチで
娘を観察できた

どんな行動して どんな子と仲良くて
どんな感じでクラスで遊んでるのかな?

イジメられてないかな〜
とか

言葉は大丈夫かな〜
とか

何気ない事も気になる


娘も積極的に絵を描いていて
普通の幼稚園の風景に安心する

日本じゃこんな事を気にしないと思うけど

中国だし政治的な関係もあり
やはり気にならないと言えば嘘になる

自分の事ならいいが
まだ小さな何も関係ない娘の事だから
僕は勝手に心配している


幼い子供達は

僕の心配も関係なく
無邪気に遊んでる

真剣に僕の顔を見て描く子
適当に描く子
全く違う絵を描く子

みんな個性豊かで自由に発言し
自由に文句もいい
自由に自慢もする

日本のテレビで見た社会主義的なイメージで
教室にビシッと整列して座らされて真面目に
はきはきと 統率とるような印象あったけど

まだ幼稚園だし さすがに そんな事もなく
考えすぎていた



日本人で外人の僕が珍しく
照れながら握手を求めてきたりもされる

娘も 少し恥ずかしそうだけど
少しパパを自慢できてうれしい顔してる

ドラえもん描けるパパだよ!って誇らしげだ

今回
手を挙げたはいいものの 

日本人に対して好意を持つ親ばかりとは
限らないし子供は親の意見のまま判断し
家庭内で日本人に対して良くない印象を
持ってる子もいるかもしれない

今回 逆に僕が行く事で娘が目立ち
今後変な目に合わないだろうか?と
敢えて日本人のパパを持つ子だと
この国で
強調する必要はない

この幼稚園は僕の子を除いては
上海人の親しかいない
だからハーフの子は珍しい
しかも日本人とのハーフだ

しかし、そんな心配は
ドラえもん の前では関係なく

中国でも日本でも愛されるキャラに
改めてドラえもんの偉大さを感じ

まだ見ぬ秘密の道具に僕は救われた

この頃の僕は
日中関係に色々気を使っていた
政治的な事だから僕らには関係ないとは言え
回りまわって影響は受ける

しかし、
国際結婚をして この国で生活する上で
ハーフの娘を持つ僕らは受け入れる必要がある

どちらの国で暮らしても避けては通れない

娘が幼稚園で どんなことしてるか見てみたい。

僕にとっては
ドラえもんは日中の架け橋になっていた

過去記事はこちら↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

娘が生まれる前の物語はこちら↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?