#23 肩甲骨の解剖学

皆さんこんにちは、パーソナルトレーナーの古寺健吾です。

北海道札幌市で
フィットネスで人生を豊かに」をモットーに、多くの方の健康に寄り添うお仕事をさせて頂いております。

このnoteマガジンでは、主に「健康」や「身体」に関する内容の記事を毎週アップしていきます。

第23回目となる今回のテーマは

肩甲骨の解剖学

について。


▼肩甲骨の概要

肩甲骨は四肢動物の肩帯を構成する骨の1つです。
ヒトの肩甲骨は肩に一対あり、後方から肋骨を覆っている三角形状をした大型の骨です。

肩甲骨は上腕骨と、肩甲上腕関節(肩関節)を形成します。
また、鎖骨とともに肩鎖関節を形成し、肩甲骨と肋骨後面において肩甲胸郭関節を形成します。
肩甲骨の一部の肩甲棘と呼ばれる箇所の延長線上にある肩峰と、上腕骨頭との空間において肩峰下関節(第2肩関節)を形成します。
この事から分かるのは、肩甲骨は肩(肩甲帯)を構成する重要な因子であるという事です。

【肩甲骨の動き】

肩甲骨には以下の動作があります。
・挙上
・下制
・内転
・外転
・上方回旋
・下方回旋

さらに肩甲骨は前傾、後傾の動作も持ち合わせています。

また、肩甲骨は前額面からおおよそ35度前方に閉じているような位置に存在しています。
これを「肩甲平面」といい、関節包や腱板にねじれや歪みを発生せずに肩関節(上腕骨)を挙上できる位置と言われます。

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さらに、上腕骨軸が肩甲棘と一致する挙上位を「ゼロポジション」といいます。

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▼肩甲骨の解剖

【肋骨面(前面)】

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肋骨面或いは前面は凹面になっていて、肩甲下窩と呼ばれます。

肩甲下窩の内側2/3には外側に向かって斜めに上行する数本の稜線が走ります。
この稜線は肩甲下筋腱が起始して、稜線の間は貝殻面状になっています。
肩甲下窩の外側1/3は滑らかで肩甲下筋の線維に覆われています。

肩甲下窩の上部には陥凹面が横走し、ここから骨が直角に立ち上がっているように見え、関節窩まで続いています。
この構造がしっかりとした角を形成しており(肩甲下角と呼ばれる)、アーチ形のこの構造によって肩甲骨は脊柱と肩峰を支えられるだけの力を生み出しています。

【背側面(後面)】

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背側面は上下方向にアーチを形成しており、健康局によって不等に二分されます。
肩甲棘より上方を棘上窩、下方を棘下窩といいます。
・棘上窩の上方のより狭い部分で滑らかな凹面をなし、脊椎側が上腕骨側よりも広い。
 内側2/3は棘上筋の起始部です。
・棘下窩は棘上窩よりもかなり広く、上部では脊椎側の縁にかけてかすかな凹面をなしているが、中央部では明らかに凸面となり、腋窩に近い縁では深い溝が上部から下部に向かって走行しています。
 棘下窩の内側2/3は棘下筋の起始部であり、外側1/3は棘下筋に覆われています。

背側面で目立つ構造は腋窩側の縁にある隆起で関節窩下部から下方に、また脊椎側縁にむけて内側方向に走行し、下角の約2.5センチ上方の部分まで達している。
この隆起には線維性の隔壁が付着し、棘下筋と大円筋及び小円筋を分離しています。

この隆起と腋窩側の縁(内側縁)に挟まれた部分のうち上方2/3は細長く、その中央には肩甲骨回旋動静脈がはしり、またここは小円筋の起始部になっています。
その下1/3の部分はやや広い三角形をしており、大円筋起始部です。
またその上を広背筋が走行しており、しばしば広背筋の内のある線維はこの部分に起始部があります。
この腋窩側の狭い上下二つの部分は腋窩縁から下方、内側方へ傾斜する隆起によって隔てられ、この隆起にも線維隔壁が付着していて大円筋と小円筋を分離しています。

【周縁】

肩甲骨には3つの周縁があります。

・上縁
 最も短く薄い。凹面で上角から烏口突起まで続いています。
 ヒト以外の動物では頭側面に相当します。

・腋窩側縁、外側縁
 最も厚い。関節窩の下縁に始まり、斜め下方、後方に走り下角に終わります。
 動物では尾側縁に相当します。

・脊椎側縁、内側縁
 最も長い。上角から下角に続きます。動物の背側縁に相当します。

【肩峰】

肩峰は肩の最も上の部分となる大きくやや三角型あるいは楕円形の突起です。
前方に行くにつれ平たくなり、関節窩を覆うかのように始めは外側に、やがて前方及び上方に曲面を描いています。

▼肩甲上腕リズム

上肢を挙上する動作は、肩甲胸郭関節と肩甲上腕関節の共同的な運動によって行われます。
具体的には、肩甲上腕関節の外転と肩甲胸郭関節の上方回旋の間には自然な運動学的リズムが存在し、その比率は2対1と言われています。

つまり、3度の外転運動は、肩甲上腕関節の2度外転、肩甲胸郭関節の1度上方回旋によってなされます。
これを「肩甲上腕リズム」といい、180度の外転運動(最大挙上)は、肩甲上腕関節の外転120度と、肩甲胸郭関節の上方回旋60度の合計となります。

このリズムがスムーズでなかったり、関与する筋肉の過剰な緊張を生む姿勢や動作が日常的になってしまうと、肩が上がらない、いわゆる四十肩または五十肩になる事があります。

肩関節の動作において重要な肩甲骨は、可動性もさることながら、安定性も重要となります。
肩甲上腕リズムから読み取れる事として、上腕骨よりも可動が少ない為、積極的にどんどん動くというよりも、上腕骨の可動をサポートする意味合いの方が強いと考えます。

それなりに動かないと困る部分でありながら、安定性も必要となる上肢の動作にとって大きな影響を与えるのが肩甲骨なのです。



最後までお読みいただきありがとうございました。

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