#24 肩関節の解剖学
皆さんこんにちは、パーソナルトレーナーの古寺健吾です。
北海道札幌市で
「フィットネスで人生を豊かに」をモットーに、多くの方の健康に寄り添うお仕事をさせて頂いております。
このnoteマガジンでは、主に「健康」や「身体」に関する内容の記事を毎週アップしていきます。
第24回目となる今回のテーマは
「肩関節の解剖学」
について。
前回の「肩甲骨の解剖学」と繋がりがあるところですので、まだ前期の記事をご覧になられていない方はそちらをご覧ください。
▼概要
肩の関節は肩甲骨、上腕骨、鎖骨、胸骨、肋骨によって、後述するいくつかの関節(肩複合体)が構成されます。
一般的に言われる「肩関節」は肩甲骨関節窩と上腕骨頭からなる肩甲上腕関節の事を言い、周囲は多数の靱帯や関節包などにより強固に保護されています。
肩関節(肩甲上腕関節)は他の関節と比べて、可動域が格段に広く様々な方向に動かすことが出来るようになっているので、身体の中でもっとも複雑な構造をしています。
他の関節で見られるような骨格や靱帯による安定性が肩部分には欠けており、肩関節の安定性は周囲の筋肉に頼る形となっていますが、本質的に不安定であることに変わりありません。
肩関節の上には鎖骨と肩峰を繋ぎ合わせる関節(肩鎖関節)があります。
肩鎖関節は肩の位置を保つ役割と上肢を胴体に繋ぎとめる重要な役割を担っています。
肩の傷害は、直接的なストレス(力)が加わる事、もしくは上肢へのストレスが腕を通じて加わる事で起こる二つの種類があります。
▼肩関節の種類
肩関節は肩にある関節で、一般的には肩甲上腕関節(第一肩関節)の事を指し、(肩甲骨と上腕骨を繋ぐ間の部分で、肩甲骨の関節窩と上腕骨頭で形成された関節部分)これを狭義の肩関節と言います。
広義の肩関節は、肩甲骨・上腕骨・鎖骨・胸骨・胸郭に関連する5つの関節で構成されており、肩複合体と呼ばれる事もあります。
広義の肩関節5つは以下の通りです。
・肩甲上腕関節(第一肩関節)
・第二肩関節(肩峰下関節)
・肩鎖関節
・胸鎖関節
・肩甲胸郭関節
これらは解剖学的関節(肩甲上腕関節、肩鎖関節、胸鎖関節)と機能的関節(肩甲胸郭関節、第二肩関節)に分けられる事もあります。
▼肩の動作
肩関節(肩甲上腕関節)には以下の動作があります。
それぞれの動作に関わる筋肉も同様に記載致します。
・屈曲(180度):三角筋前部、大胸筋上部、烏口腕筋、上腕二頭筋短頭
・伸展(50度):広背筋、大円筋、三角筋後部、上腕三頭筋長頭
・外転(180度):三角筋中部、棘上筋、
・内転(0度):広背筋、大胸筋、大円筋
・外旋(60度):棘下筋、小円筋
・内旋(80度):大胸筋、広背筋、肩甲下筋、大円筋
・水平外転(水平伸展:30度):三角筋中部、後部、広背筋、大円筋、棘下筋、小円筋
・水平内転(水平屈曲:135度):三角筋前部、大胸筋、烏口腕筋、肩甲下筋
肩甲上腕関節は、4つのインナーマッスルによって上腕骨頭と肩甲骨関節窩をより強固に安定が保たれています。
この4つは、回旋筋腱板(ローテーターカフ)として存在し、肩関節の安定性に大きな影響を与えます。
・棘上筋:外転の初期動作時(30度)に働き上腕骨頭を関節窩に引き付ける。
付着位置的に最も損傷しやすい(インピンジメント)
・棘下筋:肩関節下垂位(1stポジション)において外旋時に働く。
棘上筋に次いで損傷しやすい。
・小円筋:肩関節90度外転位(2ndポジション)、肩関節90度屈曲位(3rdポジション)において外旋時に働く
・肩甲下筋:最も強い内旋筋。付着のベクトルや半羽状筋という特徴が影響。
この4筋は深層において筋連結がある為、4筋が相互に肩の安定に関わっています。
▼肩こり
日本人の不定愁訴ランキングの圧倒的1位の「肩こり」ですが、肩こりは病名ではなくあくまで“症状の1つ”です。
肩こりの場合、多くのケースで僧帽筋上部が緊張します。
しかしながら僧帽筋上部が勝手に硬くなるわけではない為、その原因となり得ることを探る必要があります。
この時点で分かる事は
肩こり=僧帽筋上部の過緊張=僧帽筋上部のマッサージ(ストレッチ)
は“結果”に対するアプローチの為効率が悪いという事。
様々な側面からその原因を考察する必要があります。
その方の姿勢が猫背、骨盤後傾位、など見るからに察することが出来る姿勢不良の場合。
また、一見姿勢はよく見えるものの、動作がスムーズではない場合。
これらのケースにおいて、肩関節の動作不良を生じ、結果的に僧帽筋上部の緊張に繋がっている事も少なくはないのです。
しかしこれもあくまで一例にすぎません。
その方の生活環境や日々の習慣、お仕事(座りっぱなし、立ちっぱなし)などの影響、対人関係からくるストレス、挙げればキリがありませんが、根本原因として考えられる事はこのようにいくつもあります。
トレーナーがアプローチできる点はやはり、姿勢や動作の改善からその肩こりを解消する事。
脳機能からスキームを高めたり、トレーニングによって正しい動きをレクチャーしたり、宿題としてクライアントへ日々行えるエクササイズを提供したり。
とにもかくにもいえる事は、肩こりという「結果」に対するアプローチよりも、なぜそうなったのかという「原因」にアプローチをする事が根本改善の第1歩であるという事です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
また、ご愛読のほどよろしくお願いいたします!
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