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神様に嫁さんを寝取られてシングルファーザーになった話 その5

こんちわ。
東京で映像クリエイターをしているKENと申します。
先にお断りしておきますが、このnoteは自分自身のメンタル上のリハビリを目的としています。
認知行動療法とかいうやつじゃないかと思います。


引っ越しが済み、ご厚意でクルマを譲ってもらい、新しい生活が始まろうとしていた矢先、妻の父親が急死した。
葬儀や財産関係の手続きも終わり少し落ち着いてきたころ、

彼女が離婚を申し出てきた。



出家するので離婚してください

正直言って耳を疑った。
けれどどこか、いつかそんなことになるような予感もあった気がする。

その頃の彼女は言葉が少なくなり、何か考えている様子だった。

冗談だろう?と思いながら彼女の話を聞いた。

この辺りのやりとりもまた記憶がかなり飛んでいる。
とりあえずわかっていることは

  • 離婚したい

  • 出家してヨガを極めたい

  • グルが移住してアシュラムを作るのでそれに参加したい

  • 娘を連れて行ってもいい

ということだけ。娘を連れて行くつもりだったのか、連れて行ってもいい、だったのか記憶が曖昧だ。
即座に彼女に娘は渡せないと言ったのであっさりと親権は僕に譲ると言っていた。
彼女が離婚、というか出家したいというのは未だに理由がよくわからないが、父親が急死したことは間違いなく理由の一つになっているはずだ。

彼女と父親の関係

彼女は父親からひどい虐待を受けて育っている。
ひどすぎてここには書けないが、思春期の彼女が受けた心の傷は確実にパーソナリティ障害を引き起こしていると思う。

実際彼女のこれまでの人間関係、特に男女関係は崩壊している事が多い。
(まあ、男女関係の別れはだいたい崩壊ではあるけど。)

適度な距離感の維持が難しいタイプだと思う。

不倫関係をズルズルと続けてしまったり、不特定多数の男性と関係を持ったり、逆に一切の人間関係をリセットする癖もある。

これまで何度かSNSのアカウントを削除するところを見かけている。
また、人間だけでなく愛着のあったものであっても、ある時突然バッサリと処分する傾向がある。

今回、離婚して娘も手放すというのも根本は同じだと思う。
本人は否定するだろうけど。

ともあれ、彼女の思う所を想像するに、

いつか父親との関係が修復される日が来る

ことを期待していたのではないかと思う。
ヨガの修行による一切の執着(=憎しみや愛情の欠損)から抜け出せた状態での関係の修復。
それが結局父親の急死という形で終わってしまった。
彼女と父親の関係を現実世界で解決することが不可能になってしまった。

これは決定的に彼女を永遠の苦悩に落とし込んでしまったのではないかと思う。

だからこそ、このような悲劇が再び起こらないようにいち早くヨガを極めサマーディを達成する必要に駆られたのではないだろうか。
これは彼女なりに夫や娘、残った家族との関係性を正しくしたい。という必要性も感じた結果なのではないだろうか。

あるいは涅槃における父親の魂との和解を求めている可能性もある。

「魂」の解釈について補足しておくと、肉体・精神(心)・魂とそれぞれ別物という認識になっている。魂は感情も肉体もない単なる一点の光であり、肉体や精神は単なる入れ物に過ぎない。記憶もなく嬉しさや悲しさなどにも左右されない絶対的なものと解釈している。
色々な乗り物(肉体と精神)を乗り継いで時代を紡いでいくという考え方で輪廻やカルマの理屈付けにもなっていると思う。
この「魂」に触れる、認識する=絶対的な自分を知る。という部分も瞑想のエッセンスになっているのではないかと想像する。

運命を感じるタイミング

グルの移住、アシュラムの建設計画、理解し合えない夫との関係、関係を修復したかった父親の急死・・・
色々な人の思惑や出来事が絡み合って彼女にとっては運命を感じる一大転機に感じたのかもしれない。
父親のお通夜の時、彼女は棺に収められた父親の顔を一人でじっと見つめていた。穏やかなようで、哀れみのような、慈悲とでも言えるような表情で見つめていた。

きっと彼女の中で決意表明が行われていたのではないかと今では思う。


ここまで書いてきて少しずつ整理がつくようになってきた。
どうなるかと思ったけど認知行動療法、結構効果あるんじゃね?

許すつもりはないけれど。


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