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[無料]スマホを登山で使うノウハウ

みなさんスマホは持ってますね?持ってない人はこんなタイトルの記事を開かないだろうから持っているとして話を進めます。

今や登山にスマホを使うのは当たり前。登山用のGPSアプリはオフラインでも地図を表示できるし、最近のスマホは谷底でも正確に測位します。

以下は、スマホアプリ開発者が書く、登山にスマホを役立てるノウハウ集です。


最初に注意点を書きます

スマホを登山に使うに当たって、いくつか注意点があります。どれも当たり前のことですがウッカリということもあります。くれぐれもご注意を。

壊さないように注意してください

スマホは街や家で使うことを想定した機械です。一部、MIL規格対応のタフスマホもありますが一般的には衝撃を受ければ壊れます。ケースやとトラップ、画面保護カバーで保護してください。

ケースを選ぶときは『マグネットが入った手帳タイプはダメ』ということを覚えておいてください。

マグネットが入っているとスマホの電子コンパスが狂って変な方向を指してしまいます。気づかずにGPSアプリを使うと道迷いの原因になります。必ずマグネットが無いケースを選んでください。

必須とまでは言いませんが、画面保護カバーも付けておくと安心です。

ストラップは幅が狭いと食い込んでクビが疲れるので少し広めのものがオススメです。

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フワフワの新雪にスマホやタッチペンを落とすと見つけるのは困難です。岩場でスマホを落とせば壊れるし下の人に当たるかも知れません。斜面に落としたスマホを拾いに行って滑落する事故も起きています。ストラップを付けましょう。

モバイルバッテリーは必須

今時のスマホは高性能で省エネなので、機内モードにしていれば、1日トラックログを記録しても半分も減らないでしょう(むしろカメラ機能や通信がバッテリーを食います)。Android One S4など省エネが効いてる機種は3日以上給電無しでログを取れます。

しかし、見守り機能などで現在地の座標をサーバーに送るために機内モードにしないで使うとおよそ2倍の消費量になることもあります。(山域の電波状況によって増減します。基地局が遠い場合は多く減ります)

スマホはバッテリーが切れたら使えません。モバイルバッテリーは必ず持ってください。10,000mAh程度が日帰り〜1泊程度で使いやすいと思います。

充電忘れ、ケーブル忘れ、ケーブルの断線にご注意ください。友人がケーブルを忘れた時に貸すことを考えると、下のような3in1タイプも便利です。

スマホは防水でもモバイルバッテリーは防水ではありません。ケーブルなどと一緒にジップロックに入れてください。

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ヘッドランプは必ず別に持つ

日が落ちたあと、ヘッドランプを持っていないからと言ってスマホのライトを使うとバッテリーが無駄に消費されます。ヘッドライトは必ず別に持ちましょう。

↑これは単3電池1本で使えてそこそこ明るいし赤色灯も付いていて安いのでなかなかよいです。私も使っています。オススメ。

スマホでのカメラ撮影も意外とバッテリーを食います。簡単にSNSにアップできたりして便利ですが、スマホ以外に小型のカメラを持ったり、連絡用のスマホの他に古いスマホをカメラがわりにSIM無しで持っても良いでしょう(iPhoneならAirDropですぐに写真を共有出来るし)。

低温に注意

最近はiPhoneも低温に強くなりましたが、仕様上は0℃以上で使うことになっています。冬山ではストラップを付けた上で上着の内側、ミドルウェアの胸ポケットなどに入れて体温で保温してください。

冬の操作にはタッチペンがあると便利です。手袋をしていてもタッチパネルを操作できます。紐やカラビナを付けてストラップに連結しておくと使いやすいです。

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私は厳冬期の山ではこのセットで使っています。電源?-10℃程度じゃ簡単には落ちませんよ?

冬、スマホのバッテリー残量が少なくて(例えば30%以下など)気温が低い時(例えば-10℃くらい)に、スマホのカメラで写真を連続して撮るとバッテリーが落ちやすくなります。低温、低残量、高負荷が強制シャットダウンの原因です。そういう時は充電するか、高負荷を避けてください。

バッテリー残量が多いと寒い時の強制シャットダウンを避けられます。朝イチで満充電、減ってきたら再充電をして、残量が多い状態を保つと有利です。

なお、スマホのバッテリー残量が十分にあれば厳冬期の冬山でも使えます(使ってます)。詳しくは下記を読んでください。

バッテリーの劣化に注意

経年劣化でバッテリーがへたってくると、実際の容量が減ってしまいます。3年以上使ってバッテリーの減りが早いと感じたらバッテリーの状態を確認し、劣化していたらバッテリー交換を検討してください。

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iPhoneなら、『本体の設定→バッテリー→バッテリーの状態』でバッテリーの劣化具合を確認できます。80%を切っていたら交換した方がいいと思います。90%程度でも「最近バッテリーがもたなくなったな」と実感できるくらいですから。

スマホを高温の場所に放置するとバッテリーが劣化します。真夏の自動車内や直射日光が当たる窓辺などに放置しないようにしてください。

水没に注意

最近のスマホ、特に上位機種は防水になっているので以前ほど気を使わなくてもよくなりました。それでも、設定された以上の水圧になれば浸水します。

iPhone12の耐水性能は『最大水深6mで30分間』となっています。

これは、パッキンなどが正常な状態で静かに6mまで沈めて30分間は耐えたということです。水に投げ入れたとか勢いよく飛び込んだとか、強いシャワーや滝に当てたとか、無茶な使い方をすれば浸水します。

なお、iPhoneの耐水性能は世代ごとに違い、iPhone7、8、Xは『最大水深1mで30分間』、iPhoneXSは『最大水深2mで30分間』、iPhone12や13(Proなども)『最大水深6mで30分』となっています。iPhone6s以前は防水ではないので防水ケースは必須となりますし、7、8、X辺りは水没させない方が無難です(私は水没させて動画を撮ったことありますが)。

Androidも同様なので、自分のスマホの仕様表を確認してください。

防水性能を過信しないようにしてください

上に『パッキンなどが正常な状態』と書きましたが、パッキンはゴムなので経年劣化します。10年も経てば防水性能は落ちるので、例えiPhone12でも2030年に水に漬けたら浸水で壊れるかも知れません。

また、街の修理屋さんなどで修理すると、復元がいい加減で防水性能が無くなることがあります。修理をするならメーカーに出すか、防水性能をきちんと戻して保証してくれるところにしましょう。

端子が濡れていると充電できません

防水のスマホでも、充電端子に水が入っていると乾くまで充電できません。防水でも、むやみに水没させたり濡らしたりするのはお勧めしません。

私は沢登りでスマホを使う時は、防水ケースこそ付けませんがザックの肩に付けたポーチに入れています。滝や泳ぎなどで無駄に濡らすのを防ぐためです。

行動中はコネクタ部分をテープなどで覆ってしまうのもアリですね。そうすれば水は入らないでしょう。

コネクタに水が入ってしまったら、ティッシュペーパーなどでコヨリを作り、内部の水を除去すると充電できるようになります。コネクタには硬いものや金属は入れないでください。ティッシュのコヨリが最適です。

ちなみに、画面が濡れているとタッチ操作が乱れるスマホがあります。普通に使えるかどうかは機種次第です。新しめで高価な機種は問題ない印象です。

ワイヤレス充電なら端子が濡れていても充電出来ます。ワイヤレス充電対応のモバイルバッテリーや充電パッドを使うのもいいんじゃないかと思います。

よくある勘違いを訂正します

スマホ関連でよくある勘違いについて訂正しておきます。

スマホのGPSなんて山で使えない→いいえ使えます
スマホのGPSも十分高精度です。谷底でも正確に測位します。測位も正確だし、GPS専用機より高精細な地図をサクサク表示できます。

オフラインになったらスマホは役に立たない→いいえ使えます
オフラインでも使えます。登山用のGPSアプリはオフライン(圏外、SIMなし、機内モード)でも使えるように設計されています。事前にWi-Fiやモバイル通信で地図を読み込んでおくことで、圏外の山奥でも地図を表示します。通信障害も関係ありません。大事なのは準備です。

スマホは通信が繋がらないと正確に測位できない→いいえ出来ます
GPS(GNSS)は衛星からの信号を端末が受信することで位置を計算します。衛星からの情報だけで半径5~10mの精度が出るのがスマホのGPS性能です。

現在のスマホはGPSとGLONASSは普通に対応しており、みちびき、Galileo、北斗など複数の測位システムに対応しています。だから谷底でも測位できます。通信を利用して測位するA-GPSも大抵のスマホは搭載していますが、A-GPSで出る精度は半径50m程度です。衛星測位のほうが精度が高いですね。A-GPSは『速く測位する』ことには役立ちますが、正確に測位することには寄与しません。

スマホは冬山で使えない→いいえ使えます
iPhone6くらいまでは寒さに弱かったのですが、7以降は強くなって-20℃くらいなら普通に動作します。最近のiPhoneは筐体が大きくなって更に寒さに強くなりました。Androidは元々強かったですが、MIL規格対応など変態的に強い端末もあります。スマホを寒い山で使う際は、

  • バッテリー残量を多めにしておく。休憩時に充電する

  • ミドルウェアのポケットなどに入れて体温で保温する

  • 冷えている時はカメラの連写などで負荷を掛けない。1枚撮ったら少し待つ

  • MIL規格のAndroid端末は寒さに強いので冬山に行く人はサブ端末として持ってもいいかも

などに注意してください。更に詳しく、具体的に何℃でどれくらい冷凍したのか知りたければ下記を読んで下さい。

こんなもんでしょうか。次はアプリなどのご紹介。

まずはGPSアプリ

登山にスマホを役立てると言ったらまずこれ。GPSアプリです。もう、今どき知らない人はいないと思うので紹介するまでもないかもしれません。

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拙作『ジオグラフィカ』。厳冬期の登山でも使ってるし、世界中の山でGPSアプリとして使えます。

『登山用』と言ってるアプリは地図に現在地やその他情報を重ねて見られます。アプリはなんでもいいのですが、私は『ジオグラフィカ(拙作)』、『ヤマレコ』、『山と高原地図』を使っています。

登山では2万5千分の1地形図を表示できるアプリが必須です。地図上にスマホのGPSが測位した現在地や標高、アプリによっては地点や登山道などの情報が表示されます。

山と高原地図は5万分の1なので読図には使えません。主に計画やコースタイム、水場などを調べるために使っています。

ジオグラフィカの使い方

ジオグラフィカについて、使い方が分からないとよく言われますが、ザックリ書くとこんな使い方になります。

1.行く予定の山の地図を読図しながら確認する。同時に表示した地図は自動で保存される。
2.スタート、分岐、山小屋、山頂などに『マーカー』を打つ。
3.当日、登山口に立ったらトラックログの記録を開始する。
4.作っておいたマーカーを長押ししてロックオン。
5.ロックオンしたマーカーに着いたら長押ししてロック解除、次のマーカーをロックオン。
6.ゴールに着いたらトラックログを止める。

※…3から6までの動作を自動で行う『ルート案内』という機能もありますが、自動過ぎてつまらないので最近自分では使ってません。

操作が分からなくなったらメニューボタンを長押しすると良い感じにメニューが出てきます。

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最低限の説明書はコレ↓

https://geographica.biz/download/geographica_print.pdf

詳細な説明書もあります(小冊子印刷をすればA5の冊子になります)

http://geographica.biz/download/map_and_geographica.pdf

動画で説明を見たい方はこちら。

ジオグラフィカは山岳ナビゲーションをいろいろ自動でやるアプリなので、そもそもの読図やナビゲーションを知らないと使い方も機能の意味や意義も分からないと思います。まずは読図を勉強してください。

GPSアプリの効能

  • 現在地がすぐに分かるので、今どの辺まで歩いたのかわかります。行程管理に役立ちます。

  • 単純に楽しい。いつでも正確な現在地が分かるのって、とても愉快です。GPSアプリを使ってるだけで楽しいです。

  • 道を間違えたかな?と思ったらすぐ確認できるので、不安な気持ちのまま歩き続けたり、正しいはず!という思い込みで突き進んでしまうのを防ぎやすくなります。

  • 地形図と実際の地形を正しく比べることが出来るので、読図の練習や答え合わせに使えます。GPSアプリが読図の先生になります。

GPSアプリを使うと登山が簡単になるすぎるから使わないというのもいいでしょう。ただ、道に迷って現在地が完全に分からなくなってしまえば最悪死にます。

GPSアプリで現在地が分かればリカバリしやすくなります。普段使わないとしても、せめてインストールはしておいて、使い方は学んでください。もしあなたが怠惰な登山者でないのなら。

GPSアプリを使う上での注意点

  • 現在地が分かるだけの機械なので、使ったからと言って登山者としての実力はなにも変わりません。道を間違えたら基本は『分かる場所まで戻る』です。行けそうもない道を無理に突き進まないでください。

  • 地形図を読めないと、歩けそうな地形と無理そうな地形の区別が付きません。まずは読図の勉強をしてください。等高線や地図記号の意味が分からないとGPSアプリを正しく使えません。

  • 尾根や山頂、平原では高精度で測位しますが谷では空が狭くなってしまい補足できる測位衛星が減るので測位精度が落ちます。谷では測位誤差にご注意ください。ただ、最近のスマホは谷底でも正確に測位しますが。

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  • 地形図には省略や誤差、間違いがあります。最近は修正が進んでいるとは言ってもまだまだ徒歩道(地形図だと黒い点線)には間違い(廃道になったりそもそも間違っていたり)があります。

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上の例だと、青く塗った部分は徒歩道になっていますが実際に道はありません。廃道になっています。赤く書いた部分の尾根には道がありますが、そちらには徒歩道の線は描かれていません。

こういう間違いは紙の地形図でも同様にありますし、むしろ紙の地図は改訂が即時反映されるわけではないので間違いが長く残ります。紙の地形図も過信してはいけません(電子地図は即時反映されます。ジオグラフィカはキャッシュが古くなって消えると次の読み込みで新しい地図になります)。

ジオグラフィカは地形図の上にGoogleマップのピンも表示していますが、これも誤差があります。下の例だと、紫色のマーカーは自分で行って打ったもので、右にある灰色のはGoogleマップに登録されていたものです。

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Googleマップのピンは誰でも登録できてしまうので、位置がズレていることがよくあります。かなり適当な情報なので、特に山奥の神社や滝の位置はアテにしないようにしてください。

位置共有

自分の現在地を家族と共有しておくと行方不明時の捜索に役立ちます。Googleマップの位置共有だと、家族が登山をしない場合でも設定や使い方が簡単です。Googleマップのアプリなら、大体のスマホに入ってるはずですし。設定方法や使い方は下記リンク先を読んでください。

登山用のアプリでも位置共有の機能があるので、それらを使ってもよいです。ヤマレコのイマココやYAMAPのすれ違い通信なども設定して使い方を確認しておきましょう。

これら、スマホを使った位置共有をする場合、登山中はスマホの電源を切ったり機内モードにしたりしないでください。通信できる状態になっていないと位置の共有が止まってしまいます。

ただし、スマホのバッテリー残量が少なくてモバイルバッテリーも無いまたは残量がない場合は、機内モードにして節電するのもアリです。その辺は自分で理解して機内モードのオンオフを切り替えてください。

山座同定

山座同定もアプリを使うと便利です。私はPeakFinderを使っています。有料ですが500円程度の買い切りなので買ってしまいましょう。

AR山ナビは無料で、広告が表示されます。1年間広告を外すには730円の課金が必要です。

天気予報

天気予報もスマホで確認できます。アプリというよりWebサイトを使う事が多いです。基本は気象庁。

降雨の予想ではSCWが鉄板です。48時間以内ならだいたい当たります。ブックマークしておいてください。

windyも見やすくておすすめ。こちらもWebサイトなのでブックマークしておいてください。

アプリは、以前は自作の『雨かしら?』を使っていましたが、今は使えなくなってしまったので、仕方なくYahoo!天気アプリを使っています。

これは天気予報というよりは、雨雲レーダーを主に使っています。SCWより短期の、10分後どうなるか?30分後は?という予想のために使っています。

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クライミングの時に『10分後にちょっと降って終わりだからまだ続けられるか、もうずっと雨だから帰るか?』という使い方です。

山の天気は下界の天気と違います。山の天気特有の性質を学ぶために本を読んでください。季節ごとの特徴的な気圧配置など基礎だけでも頭に入れておきましょう。

PFDを保存、Kindleアプリ

バスの時刻表などをPDFでダウンロードしてDropboxなどに保存、スマホ内に保存しておくとオフラインでも見られます。

ハイキング時刻表 奥多摩・御岳山エリア

ハイキング時刻表 あきる野・日の出・檜原エリア

Dropboxの場合は、ファイルのメニューから『オフラインアクセスを許可』を選ぶとアプリ内に保存され、機内モードや圏外でも見られるようになります。

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Kindleアプリをスマホに入れておいて、セルフレスキューのハンドブックなどを買って入れておくのもよいでしょう。

Kindleアプリ

もちろん、セルフレスキューの本は事前に読んで、出来れば講習も受けておいていただきたいですが、時間が開けば忘れもします。Kindleアプリに入れておけば移動中やテントの中で暇な時に読めます。

クライミングのトポもKindleに入れておけば重さゼロです。

決済もスマホで

最近は山小屋でもPayPayが使えたりするそうです。トイレ用の小銭は別として、使えるのならPayPayなどキャッシュレス決済を使っていきたいですね。

『えきねっと』も特急や新幹線の予約、e-チケットなどを使うととても便利です。紙のチケットを発行することなく、えきねっとのアカウントと紐づけたスマホやSuicaで新幹線に乗れます。

友人たちも多くがPayPayを使っているので、割り勘なども個人間送金で済みますし、現金を使う事ってほとんどありません。もう現金だけの時代には戻れません。

最後に、ちょっとアプリ以外の情報を。

スマホを安く使うには?

スマホは便利ですが、お金が掛かるというイメージが強いようです。確かに三大キャリを使うと毎月1万円近く払うことになります

安くしたい方は格安SIMを使いましょう。私はマイネオを使っています

もうちょい払ってもいいというならdocomoのahamoもいいでしょう。

ショップでサポートを受けないと使い方が分からない?キャリアメールアドレスを使いたい?だったら月に1万円払うといいと思います。

スマホの機種選び

スマホの機種選びですが、よく分からないならiPhoneにしてください。今ならiPhone8以降。出来ればX以降。iPhoneは嫌いとか、高いからヤダ、Androidがいいと言うのならGooglePixelがオススメです。OSの更新が5年間は保証されている、そんなに高くないけど高性能、GPSの精度も悪くなく電子コンパスも入っている、余計なアプリがあまり入っていないなどのメリットがあります。ただ、近年は筐体が大きくなってますので手に馴染むか販売店で確認してください。

ただし、AndroidはモトローラやSamsungなど一部のメーカーで電子コンパスが搭載されていない機種があります。そういう機種は地図アプリを使う時に方向が分からなくて不便なので、電子コンパスが搭載されていない機種は候補から外してください。ちなみに、電子コンパスが搭載されていない機種にはジオグラフィカはインストール出来ません。

電子コンパスが搭載されていない機種のリストを作りましたので参考にしてください。

やっぱよく分からない?だったらiPhoneにしてください。

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最後に物を言うのは本人の登山スキルです

スマホは便利な道具で、正しく使えれば登山をとても快適で安全なものにします。一方で、読図や天気の知識が無いと正しく使いこなせません。悪天候の予報が出ていて、多くの人が中止するなかで突き進んでしまうのは判断力の問題です。

同じ情報を与えられて、正しく危機を回避できる人もいれば危険に突っ込んでしまう人もいます。逆に、撤退する他のグループに流されてチャンスを失うパターンもあります。撤退した人たちは彼らの技術や経験から判断したのでしょう。自分達は自分たちの技術や経験で判断すべきです。ただし、慎重に謙虚に欲を出さず。

スマホは所詮スマホ、情報は情報にすぎません。最後は使う人の登山知識や技術がものをいいます。

本、ネット、動画、講習など登山を学べる場所はたくさんあります。それらを上手く利用し、登山の知識や技術を身につけてください。

ただし、ネットの情報は玉石混交。何が正しいかは自分でよく確認してください。それが難しければ本を読みましょう。ある程度正しさが保証されます。

山を楽しみましょう

何をしに山に登るのかと言うと、山を感じて楽しむためですよね。仲間と会話して一緒に汗を流して山頂を極め、安全に下山するのが登山です。スマホが便利と言っても、スマホに囚われるような使い方では本末転倒。あくまで便利な道具の一つとして使ってください。

高見石の朝
早朝の南八ヶ岳
冬の朝の石尾根。雲取避難小屋辺りから撮影
モンブランの山頂付近から稜線を振り返る
穂高連峰の稜線
八ヶ岳の天狗岳(西天狗)からの景色

写真では、山の素晴らしさが全然伝わらないんですよね…。実際に登らないと、この空気感やスケールは分かりません。登る人と登らない人の溝は、登らない限り埋まりません。

まとめ

  • 山でスマホを使うなら、故障や電池切れ、紛失に注意してください。

  • 地図アプリを使いこなすには読図の知識が必要です。

  • 天気も同様、判断には気象の知識が必要です。

  • 応急処置の仕方とかセルフレスキューなど、PDFやKindleで情報を入れておくとよいでしょう。

  • キャッシュレス、えきねっと、格安SIMなども使っていきましょう。

  • スマホはしょせんスマホです。最後にものを言うのは本人の登山力です。

  • 山に登ったら、山を楽しみましょう。

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ジオグラフィカのテスト風景。

わぁい、サポート、あかりサポートだい好きー。