見出し画像

不登校は問題なのか(8)

前回、不登校はご家族が働かないということと同じで、命がけの行為だと考えると、お母様がどれだけ辛くても、悲しくても、不安でも、自分のお子さんの命がかかっていたら、お母様が自分の感情を感じてる余裕などなくなるというお話をさせていただきました。

お子さんが学校に行けなくて辛い時に、お母様が、しんどい、辛い、不安、悲しい、と思っていても、お母様ご自身が、お子さんを守るために必死になっていると、そんな感情は忘れてしまっているように私は思うのです。

お子さんの命がかかっていれば、お母様は命がけで我が子を助けようとします。

これまで出会ってきた多くのお母様方から、そのくらい母の思いは強い、ということを学ばせていただきました。

長年、不登校になる子どもとお母様と関わってきて、お母様が悩むこととして、自分の人生を否定されているように思う、ということがあります。

毎日、毎日、学校に行かない子どもの顔を見ていると、不安や心配で、落ち着かないというお母様もいらっしゃいます。

中には、毎日家にいる子どもの顔を見ていたら、イライラしてくる、という方もいらっしゃるのです。

ご家族が自分の人生を否定されるように思ったり、子どもの顔を見てイライラするということは問題だと私は思います。

今では、お母様もお仕事をされている方が多いですから、仕事に行っていると仕事上で嫌なことがあっても、自分が頑張って乗り越えたり、一緒に仕事をしている人と同じ目標に向かって頑張れるので、リフレッシュできる、とおっしゃるお母様がものすごく増えました。

私も良いことだと思うところもあります。

私は一貫して、お母様はご自分の人生を、イキイキと生きていて欲しいとお伝えしています。

そうすると、もっと一生懸命仕事してもいいんですね?と聞かれることが多いので、「もちろんです!」とお答えしています。

ただし、「お仕事のモードのまま、家に帰るのはやめてください。」ともお伝えしています。

そうすると、「先生は言ってることに矛盾がある!」とお叱りを受けることがあるのです。

そうではないのです。

私はお母様の人生を真剣に生きて欲しいとお伝えしています。それはお母様も一人の人間として、自己実現もして欲しいし、イキイキと自分の人生を謳歌して欲しいと思うのです。

その中には、「本気で我が子と向き合う」というのも含まれると思っているだけなのです。

自分の人生を生きることに、我が子の不登校は含まれない、なんてことは、どんなことがあってもあり得ません。

お仕事も、趣味も、楽しんでいいのです。一人の人として当たり前なのです。ですから、お仕事も本気で頑張っていただきたいのです。

でも、お仕事から帰られたら、今度は、お子さんの母親として、全力で生きて欲しいと思うのです。自分の人生を生きるために、我が子の不登校から目を背けていい、ということでは絶対にないのです。

当然のことですが、これはお父様も同じです。お父様だから仕事だけしていて良い、などということは絶対にありません。お父様もお母様も同じです。

「子どもの社会である学校」に行けず、ある意味で命がけで家にいる我が子のことに、真剣に向き合うことも、それも、ご家族の人生を生きることなのです。

何をこの子は苦しんでいるんだろう?
どうしてこの子は学校に行けないのだろう?

なぜ?

と真剣に考え、お子さんと一緒に、いや、お子さん以上に考えて欲しいのです。

仕事上で言えば、本当に良い上司やメンターの方というのは、自分の成功以上に、部下やクライアントの方の成功を信じているというのは、よくお聞きになると思います。

それであれば、お子さんが再び元気を取り戻し、社会に出て活躍することを、お子さん以上に信じて、お子さんと向き合っていくことは、ご家族としては当たり前のことだと私は思うのです。

ご家族が最もお子さんのことを真剣に考えていると、私は思っているからなのです。

不登校は問題なのか、という問いに、不登校は問題ではない、だけれども、お子さんの不登校で、ご家族のお子さんに対する態度、姿勢は、お子さんからはっきり問われることになる、と私は思っています。

なぜならば、お子さんが学校に行っていても、行っていなくても、元気でイキイキと社会で活躍して、幸せになって欲しい!と真剣に願っているのは、他でもないご家族だと、私は信じているからなのです。



ご相談をお受けしております。


#不登校 #登校拒否 #高校中退 #フリースクール #パーソナルアカデミー #通信制高校 #高卒認定 #池田市 #豊中市 #川西市 #子どもに教えられたこと #note #教育


この記事が参加している募集

よろしければ、ぜひサポートをお願いしたいと思います。