LUXIA PROJECT 1st EP TimelimitCDジャケット製作過程(後編)
音楽関係のアートワークを製作している橋本佳史朗と申します。
この度アンダースコアレコーズ様と提携させていただく形で音楽アーティスト様に向けたデザインサービス、バンドスターターのリリースが決定致しました。詳しくはこちらの記事をご覧ください。https://note.com/urerumaekara/n/n6727bae43fe6
コンピレーションアルバム企画もやりますので是非ご参加ください!
コピーCDではなくプレスで製作し、1人でも多くの方に触れてもらえるようパッケージデザインにも力を入れて製作致します。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
https://note.com/urerumaekara/n/nd92873ad2bb4
LUXIA PROJECT 1st EP Timelimit製作過程(後編)
前編では打ち合わせ、構想とリサーチ、ラフ画製作まで公開しました。後編ではいよいよ仕上げに入ります。
デザインに使用する素材
全体の構図も決まり仕上げていきます。ここでのグラフィックデザインは写真を組み合わせて表現するコラージュアートと言えますが、写真の質が作品のクオリティを大きく左右しますし、質の高い写真でもただ切り貼りするだけでは単純でチープなものになってしまいます。
例えるなら技術を持った寿司職人でもネタの鮮度(素材)が悪ければ美味しいお寿司は提供できないし、良いネタが入っても技術がなければ美味しいお寿司を作ることはできない。みたいな感じです。
言葉にしてみるとまあ当たり前なのですが、技術と良い素材、両方必要ということです。使用している素材についても触れながら製作過程をお伝えしていきます。
第1、第2弾でも登場したテクスチャ系の素材。購入したものから自分で作成したものまで高品質かつ様々なテイストを沢山ストックしています。テクスチャを利用することで情報量や密度を一気に増やせたり、モチーフに任意の質感を加えることができます。
うまく扱えれば独特なタッチを生み出せたり、制作時間短縮にも繋がります。ご依頼ごとに組み合わせて使用します。
今回は自作したテクスチャを組み合わせて新しいテクスチャを製作しました。
新しく製作したテクスチャ
使用した写真素材です。今回は過去最高の数になりました。有料のストックサービスも併用して質の高い素材を揃えられるようにしています。こちらのランニングコストは上がってしまいますが、例えばあまりデザインにお金がかけれないdemo音源を製作される場合でもクオリティの高いアートワークを提供しやすくなります。
バンドスターターでは少ない素材でもかっこいいアートワークを提供できる環境作りをしていますので、活動を始められたばかりのアーティストさんも是非ご利用をご検討ください。CDパッケージでリリースされる場合は入稿データまで製作し納品致します。
「LUXIA PROJECTはソロ名義の作品なので自分のポートレイトも組み込んでほしい」とのご依頼でしたのでこちらの写真の使用許可をいただきました。上記の素材と合わせてデザインしていきます。
ラフ画を下描きにしてその上から作っていきます。。 今回のデザインは黄金比率を利用できそうな構図だったのでガイドラインとして使用してレイアウトを調整していきました。
黄金比率とは?ご存知の方も多いと思いますが人類が最も美しいと感じる比率であり、ピラミッドやパルテノン神殿、レオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザなど歴史的建造物や美術作品に用いられているものです。デザインでも積極的に取り入れていきたいテクニックの一つです。
黄金比率を参考にしながら中央のメインモチーフに視線が誘導されるように配置していきます。もちろんただ切り貼りするだけでは色も質感もバラバラなのでイメージに合わせて編集していきます。
今作のコンセプトを表現するために肝となっている死神のモチーフ。鎌が弱々しいです。もっと攻めてこいよ!!(修造)修造さんもご立腹なのでペンツールで刃の部分を拡張します。
刃のシルエットを加筆。良い感じです。布の光のあたり方も少し違和感があるのでこちらも編集します。修造さん!どうですか!
虎のモチーフの牙も編集して緊張感のあるイメージを強くします。虎は複雑な構造をしているので背景の切り取りがかなりめんどくさいですね‥毛の部分も丁寧にトリミングします。
比較画像を用意しました。収録曲の歪んだギターや混沌としたアレンジがより伝わるようになったかと思います。このような地味な編集をひたすら繰り返していきます。この積み重ねでクオリティの高いアートワークが出来上がります。
鳥籠のレイアウトは複雑に配置されたモチーフに程よく秩序を与え全体が締まりますが配置したモチーフが隠れてしまうので部分的に削ります。あくまで演出として使用するので現実ではありえない構造でもOKです。ここでも黄金比率をガイドに使用します。
全体の質感をもっとカッコよくしたいのでエッジの効いた編集をかけます。
どうですか修‥あれ、消えた‥?
完成!と思いましたがモチーフの数がいつもより多いのもあって全体のイメージがもう一つまとまらないので薄めに茶色系の色を被せます。どの色にも馴染みやすいのでこれだけで全体像が伝わりやすくなります。かなり地味な編集ですがこの一手間で仕上がりが跳ねることもあります。
イラストレーションの線画作りによく使用されるものですがコラージュアートにも使えるテクニックです。
今度こそ完成です!
いろんなタッチで製作できますのでお力に慣れそうなことがあれば是非お声がけください。お見積もりご相談はこちらにお願い致します。kxaxw0619@gmail.com
バンドスターターはコンピレーション企画も行います。ジャケットは私橋本が担当。ご参加お待ちしております詳しくはこちらをご覧ください。
これを機会にLUXIA PROJECTを知っていただけると僕も嬉しいです!最後まで読んでくださりありがとうございました!
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