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【4限目】「待つ」ということ

2020年4月16日

毎年の大晦日に、長男の中学時代のサッカー部の仲間が、我が家にきて来て忘年会をするという行事が続いています。4年ほど前に東京からS君が奥さんと小学生の二人の子供を連れて来ました。

奥さんとの話の中で、「子育てで大切なことは何ですか。」と、聞かれました。私は、少し考えてから、「待つことですね。」と、答えますと、「それがなかなかできないんですよね。」と、言っていました。

大人から子供のしている事を見ていると、こうすればうまくいくのにと、ご自分の経験から、つい先々のことを指示してしまうことがあります。たまに三つぐらい先のことまで指示しているお母さんもいます。

子供はその指示を聞き、頑張る。お母さんは安心する。という場面が多く見られますが、自分に置き換えると、言われたことをするのは、しんどい時もあるし、達成感を感じられない、やらされている感があります。

そんなふうに育ててしまうと、指示待ち人間になってしまうことがあります。大きくなって、指示された仕事はきっちりと出来るのに、自ら考え行動する事が苦手な人も多く見かけます。

「生きる力」を育てるために、教育目標の中に「自ら考え、正しく行動する」を、掲げている学校もあります。

自ら考えるためには、まず、自分でやってみる。失敗もしますが、失敗をしたということは、自分でやってみた。と、いうことです。その失敗を叱るのではなく、やったことを褒めてあげたり、励ましてあげれば、また、次にすすむことができると思います。

ノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥さんは、受賞のインタビューの中で、「一回 成功するためには、沢山の失敗があり、それがこの受賞につながりました。」と、話されていました。

口を出すのは簡単ですが、まず、ゆっくり子供のやることを見守り、励まし、自信を持たせてあげることが「自ら考え 行動する」に繋がっていくと思います。

コロナウイルスの流行で、子供たちと一緒に過ごす時間が多くなった今、子供のすることを見守り、「待つ」ということを、ちょっと心にとめておくのもいいと思います。

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【編集担当より】
仕事においても部下の成長を信じて「待つ」ことは、なかなかに難しいことですね。完全放置にすると逆にやめてしまうこともあります。相手に方向性を示して軌道修正の支援や助言をしていくことが大事かもしれません。

ところで、油絵は母親の作品ですが、今回の記事と関係がないように思いつつ、何かしらの想いがあるかと思いますので掲載します。成長を信じて「待つ」こととしましょう。

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