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2023年受賞図書 総まとめ!

2023年も残すところ2週間ほどとなりまして、なんだか寂しい気もします。みなさんにとって、今年はどのような年になりましたでしょうか? 私 筆者にとっては激流、なんとか乗り切れたというヒヤヒヤな1年となりました。それぞれの1年を振り返りつつ、年末年始のこの時期はゆっくりと過ごしたいものですね。

毎年この時期にお届けしている受賞図書の総括記事。今年は昨年受賞書目数を上回る8点の書籍で、名誉ある数々の賞を頂くことができました! お正月休みの、読書のお供にぜひご検討下さい!

それでは一挙にご紹介します!!



第39回
大平正芳記念賞(特別賞)受賞

■ 高橋伸夫【著】『中国共産党の歴史』

日中戦争、大躍進、文化大革命、天安門事件など、幾多の困難にもかかわらず成長し続け、国際的影響力を強める中国とその政権を握る中国共産党。  
壮大な理想とリアリズムの間で揺れ動いた毛沢東、鄧小平、習近平らの思想と行動、そして彼らが引き起こした歴史的事件を通じてその実像を解き明かす。

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第44回
日本出版学会賞(22年度)奨励賞 受賞

■ 田中美佳【著】『朝鮮出版文化の誕生――新文館・崔南善と近代日本』

日本と朝鮮を結びつけた「出版」という知識の源泉――
朝鮮最大の知識人・崔南善の活動を中心に、近代朝鮮の思想・文化・運動を形作った「出版」の歴史を明らかにする。

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第44回
日本出版学会賞(22年度)奨励賞
第9回
内川芳美記念メディア学会賞 受賞

■ 大尾侑子【著】『地下出版のメディア史――エロ・グロ、珍書屋、教養主義』

近代日本の誇る教養主義の「裏通り」を一望!
軟派出版の世界で、道楽知識人たちは国家権力と戯れ、一大文化空間を築いた――「低俗」出版文化の歴史と「書物」「エロ」への欲望を可視化する意欲作。

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第15回
昭和女子大学女性文化研究賞
(坂東眞理子基金)受賞

■ 佐藤文香【著】『女性兵士という難問――ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学』

女性兵士は男女平等の象徴か。戦争や軍隊は、どのような男性や女性によって担われ、いかなる加害/被害関係を生起させているのか。既存のジェンダー秩序を自明のものとすることなく、批判的に検証する。

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第9回
内川芳美記念メディア学会賞 受賞

■ 太田奈名子【著】『占領期ラジオ放送と「マイクの開放」――支配を生む声、人間を生む肉声』

「人間宣言」をしたのは誰だったのか?GHQの指導のもと制作されたラジオ番組『真相はこうだ』『真相箱』『質問箱』『街頭録音』を分析し、アメリカの占領政策と「ウォー・ギルト」、そして戦後日本の民主化の内実を問いなおす。

↓ 著者がTBSラジオ「アシタノカレッジ」に出演、武田砂鉄さんと著書についてお話しされました。(2022年4月8日配信)

2022年度
日本応用経済学会著作賞 受賞

■ 安達貴教【著】『データとモデルの実践ミクロ経済学――ジェンダー・プラットフォーム・自民党』

▶ データによる実証分析とモデルによる理論分析の協演
▶ ビジネス・テック・政治といった他分野を越境するミクロ経済学
▶ 入門書や教科書の「先」を知りたい人のための新しいスタイルの研究書

2021年のノーベル経済学賞授賞対象となった「因果推論」。そうした学問的進展を踏まえながらも、経済学の伝統である理論分析をどういかすか。「ジェンダー」、「プラットフォーム」、「自民党」といった現代日本における喫緊のテーマを対象にして著者自身が携わった研究成果をまとめる。ミクロ経済学の「実践」の新たなる可能性を示す。

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第66回
(2023年度)日経・経済図書文化賞
第45回
サントリー学芸賞(政治・経済部門)受賞

■ 宇南山卓【著】『現代日本の消費分析――ライフサイクル理論の現在地』

本書では、消費税率引上げ、特別定額給付金の消費刺激効果、児童手当給付問題、老後の生活資金の不足問題など、わが国の消費にまつわる多様な現象を「ライフサイクル理論」を用いて一貫した視点から分析している。経済環境の変化がどのように家計行動を変えるのか、そのメカニズムの解明を試みる意欲作。

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第77回
毎日出版文化賞特別賞
第45回
サントリー学芸賞(社会・風俗部門)受賞

■ 阿部卓也【著】『杉浦康平と写植の時代――光学技術と日本語のデザイン』

戦後日本のグラフィックデザインを牽引したデザイナー、杉浦康平。彼は写植という新たな技術といかに向きあい、日本語のデザインといかに格闘したのか。杉浦康平が日本語のレイアウトやブックデザインに与えた決定的な影響を明らかにする。

↓刊行に寄せた著者書き下ろしエッセイをお読みいただけます。

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↓本のデザインなどをご覧いただける特設ページをご用意しました。

以上11の賞と、8書目の受賞作品をご紹介しました。2024年は更なる注目作品をお届けできるよう、頑張って参ります!いつも慶應義塾大学出版会の書籍をお読み頂きまして、ありがとうございます。来年もよろしくお願い致します。

どうぞよいお年をお迎えください!


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