南 啓史|建築士|KEI MINAMI / MUNI ARCHITECTS

大阪市内の一級建築士事務所で「無難でもなく奇抜でもない等身大のデザイン」をモットーに「…

南 啓史|建築士|KEI MINAMI / MUNI ARCHITECTS

大阪市内の一級建築士事務所で「無難でもなく奇抜でもない等身大のデザイン」をモットーに「向こう30年も鮮度のある建築」を見据えて、いま、これからを、幸せにする建築を設計しています。 https://www.keiminami.jp

マガジン

  • 建築行脚

    歴史に学ぶ「建築行脚」 自分以外の設計を体感し、つぶさに観察し分析する。 建築には図面が必要です。 考えを図面に置きかえて提案する。アイデアに寸法を与えるのが職能。 経験の使い回しだけではたかが知れています。 建築のアイデアを得るためにしていることは、建築を見に行ったり、スケッチしたり、実測したり。 この空間、気持ちいいなーとか、どうやって納めてるんだろうとか、つぶさに観察して分析してみる。 それらを自分の武器にして図面に向き合っています。 このコーナーでは、建築を巡る旅をご紹介しています。

  • 設計日々雑感

    建築のこと、日々の暮らしのこと、趣味のことなど雑感を。その雑感がいつかの設計のヒントになったりと、暮らしの体験が力になるのが設計という仕事のような気がしています。

  • 建築家が設計した住まいの10年目レポート

    中古マンションを購入してフルリノベーションして10年目。 「十年一昔」ともいいますね。 もう昔なのか?? 設計者として、住まい手として関わっている 10年目の我が家・自邸の「いま」をお伝えしていこうと思います。 できるだけ正直に。 ※ちなみに34歳で設計・リノベして、現在44歳です。

  • デザイン講義の前説note

    講義するにあたり、知識の提供だけではなく、 デザインに前のめりになって、生徒さんのやる気をかき立てるための 落語でいう枕、前説のネタ帳です。

  • 子どもの原風景になる住まい

    宮脇檀という建築家がこう言っていました。 「家というのは、家族が家族だけでデレデレするための建物だ」 という原点。(「暮らしをデザインする」より) これは私が住宅を設計する際に大切にしている言葉です。 「子どもの原風景になる家」になっていれば 建築家冥利に尽きると思っています。 そうなるための工夫や思惑、逆に失敗したこと、 そしてこの地域のことなど、 日々の暮らしをご紹介していきます。

最近の記事

前川國男邸で考えたこと

時代のなかで最大限の居心地を実現する前川國男邸|前川國男|1942言わずと知れた名作。 なぜ名作なのでしょう。 戦時中で資材も乏しい中、 工夫次第でこれだけのことができるのだと勇気づけられる。 和なのか洋なのかは愚問。 これまでの日本のDNAを引き継ぎながら 当時の今にあった居心地をデザインされた好例。 その時代・状況と場所や役割のポテンシャルを発見して、 素材やプロポーションで最適解を紡ぎ出す。 今ある材料とプロポーションで解決していく姿勢は 私も手がかりにしている

    • 向こう30年、幸せにする建築って

      メガソフト株式会社のインタビューを受けてYouTubeで半生や建築観をお話ししました。  「3Dマイホームデザイナー」のメガソフトさんからお誘いで、 社長の井町さんと対談。 「3Dアーキデザイナー」を語るかと思いきや、 僕の半生を語るものになってました。 ほぼノーカット1時間強の動画になっていますw 100年もつ家?  「向こう30年、幸せにする建築」というキーワード。 特に「30年」という期間が絶妙だと。 「100年もつ家」といったものもありますが、 住まい手はイメー

      • 障子のデザインは自由自在。

        障子の寸法だけは決めている。ものには寸法がある。 基本的には標準的な寸法に準ずる方が 経済的かつ合理的な場合が多いので、 そこでなんらかできないかを思案するわけです。 既製品の向上で利用することも多くなりますが、 それありきでは考えません。 空間それぞれにディテールがある。 空間によってディテールは異なるので その都度寸法体系は思案しています。 しかし、私が携わる案件では障子を使うケースが多く、 現時点の好みの寸法があるので、概ねその寸法でこしらえます。 吉村障子

        • 空間プロデュース展2024に出展します。

          いざ!というときに建築士の知人を。2月7日(水)に開催いたします空間プロデュース展2024では 店舗やオフィス、クリニックなどの「空間」を演出し 商品・サービスの魅力を引き立てる企業が一堂に会します。 働く空間はマイホームと同じくらい大切 オフィスはもちろん、在宅ワークやサードプレイス、 いつでも、どこでも、働く場は生まれます。 ケイミナミアーキテクツは、「働く場」を中心に 空間デザインが生み出す効果などを展示します。 「働く空間はマイホームと同じくらい大切」 1日

        マガジン

        • 建築行脚
          2本
        • 設計日々雑感
          45本
        • 建築家が設計した住まいの10年目レポート
          15本
        • デザイン講義の前説note
          7本
        • 子どもの原風景になる住まい
          5本
        • 地味に建築を楽しむ方法
          7本

        記事

          土間はいろいろつながる

          土間空間は今もなお日本建築の知恵です。 人やもの、風や熱を繋ぎ生活を豊かに。魅力的な土間空間 最近のちまたの事例でよく見かけるのが 充実した土間空間での生活シーン。 リビングの延長として、ちょっとしたパーティ開いたり。 玄関の延長として、シューズインクローゼットにしたり。 私の設計では比較的後者を利用することが多いです。 そもそも、土間って? むかし、町家などで玄関から裏手に出て聞く通路空間で 砂利と赤土を混ぜた三和土(たたき)で固めた素材で作られていました。 いまはモ

          現場突入。依頼主は何に不安を感じるか。

          「早く住みたくなる」ための確認事項。設計図はオーダーメイドにならざるを得ない 現場引き渡し。 以前雑誌や本に載った本棚をご覧になったのが この仕事のきっかけ。 同じようなものを求められるけれど、 依頼主や場所が違えば、 自ずと一点ものになってくるし、 自ずとチャレンジすることになるからおもしろいです。 図面のコピペはできるけど、 結局は一点ものなのでハナから考えて引き直す。 なので勝手にオリジナルになっていく。 依頼主は何に不安を感じるか。 何でも相談くださいまし

          現場突入。依頼主は何に不安を感じるか。

          監理者とは建て主の代行者であり施工者の代弁者

          こういう風にしてつくられているを伝える仕事でもある監理業務とは 監理業務とは、 建て主の代わりに設計図書通りに施工されているのか確認し、 施工者に対して指導することです。 現場がガチャガチャと殺気立っている中で なかなか施工者に言いにくいですよね。その代行者です。 それってどういうことか。 工事が終盤になると、いろんな業種が入り乱れます。 設計監理も大変な時期ですが、施工者の管理はそれ以上の混乱。 だからこそ、設計家は冷静に判断できるかどうかが職能になります。 既存壁の

          監理者とは建て主の代行者であり施工者の代弁者

          ステイトメントを空間化したオフィス

          オフィスレイアウトとゾーニングの方法オフィスレイアウトあれこれ オフィスはデスクレイアウトがひとつの鍵。 部署毎にまとめたり、フリーアドレスにしたり、 機能をきっかけにレイアウトすることが多いです。 PRとインナーブランディングを事業拡大毎に空間アップデート。 たとえば、会社のメッセージを体現させて考えてみてはどうか。 ど真ん中を貫くイメージをデザインした床の貼り分けで表現。 それに沿ってデスクレイアウト。 本棚の前はミーティングスペースにする。 通路空間が明確だと、

          ステイトメントを空間化したオフィス

          ひとつの建物をつくるのに建築家がしていること

          幾多の検討を重ねてひとつの建物を紡ぎ出すグランフロントで開催中のU-35へ 学生さんと 35歳以下の建築家がいま何を考えているかをあらわす展覧会 35歳以下の建築家がいま何を考えて、 誰と、どのように、仕事をしているのか 興味深く拝見してきました。 模型やスケッチでひとつの美学を建築に宿す 印象として、昨年に比べて、 地に足ついた建築らしい建築が多かったように思いました。 展示は多様なスケールの模型やサンプルが多く、 幾多のスタディの末、導き出していることがよくわか

          ひとつの建物をつくるのに建築家がしていること

          オフィスの発展には造作家具あり

          オフィスデザインの必要性10年来、空間デザインさせていただいている会社さんから 3回目の拡張を機に待合スペースのデザインを依頼されました。 エントランスカウンターと併用する本棚をデザイン。 既存の造作本棚に背面処理を施しながら目隠しスクリーンを新設 数年後、5回目の拡張の際、 造作家具を空間に合わせてアレンジして活用。 3回目のカウンターパーテション部分を撤去して スクリーンに変えた本棚兼パーテションに。 長らく関わってるからこそコーポレートトーンを変えることなく リノベ

          オフィスの発展には造作家具あり

          一体型ダイニングキッチンのつくり方

          団らんは食卓中心に最近、家族のコミュニケーションはリビングよりも 食事中の団らんが多いのではないでしょうか? つまり、ダイニングが中心になりつつある。 一体型ダイニングキッチン テーブル一体型のキッチンは空間の顔になります。 イメージ写真なんかでご覧になることもあるでしょう。 では、どうやってつくっているのでしょう? キッチンとテーブルを全て造作家具にする ひとつは、キッチンとテーブルをフルオーダーする。 スッキリとしてかっこいいですが、 費用大とレイアウト変更できな

          一体型ダイニングキッチンのつくり方

          普通の材料で、ちょっとフツーじゃない空間をデザインする

          すり傷で病院に行くような設計はしない 先日、登壇したセミナーで話したこと。 普通の材料で、ちょっとフツーじゃない空間をデザインする。 たとえば、木材も、障子紙も、壁紙も、鏡も …特別なものでなく、だれでも手に入る素材。 その素材をどう構成し編集するかを思案する。 仮にキズついたり壊れたとしても、だれにでも手に入るし、 設計さえしっかりとしておけば近くの工務店さんにも意図はわかるし なんなら自分でなおして住み続けられそうです。 スリ傷で病院行ったりしないのと同じように。

          普通の材料で、ちょっとフツーじゃない空間をデザインする

          設計がまとまり、工事に入る前の書簡

          工事を目前に控えた依頼者の胸の内と 設計者が思っていること 設計図書をまとめ、施工会社に工事見積を依頼します。 一発でOKになることはあまりありません。 多少の予算オーバーはよくあることです。 そこでそれぞれを吟味します。 過剰な項目はないか、ホントにこれが必要か… 不思議なもので、設計だけでなく、見積も 数度やりとりしていくと洗練されてきて その物件にふさわしい金額になってきます。 デザインも金額もふさわしさは大事。 数度の見積打合せを終え、いよいよ工事の準備に取りかか

          設計がまとまり、工事に入る前の書簡

          サンワカンパニー「Best Selection 2023-2024」に掲載

          デザイン性とコストパフォーマンスが高いサンワカンパニーのデジタルカタログ「Best Selection 2023-2024」に掲載されました。デザイン性とコストパフォーマンスが高いサンワカンパニーの システムキッチンを採用した空間が デジタルカタログ「Best Selection 2023-2024」に掲載されました。 既製品のシステムキッチンをアレンジした事例 フルオーダーの魅力はもちろんありますが、 既製品を使ってもこんなことができる!、 を割と上手いこと拵えた事例で

          サンワカンパニー「Best Selection 2023-2024」に掲載

          構造用合板の床

          黄金週間のおうち時間休日の昼下がり。 セガレが部屋で作業中。 横にいといて とせがまれて床に座って読書する。 床は構造用合板。 当初は無垢のフローリングにしようとしたが、 予算を抑えるためにそうした。 選択肢をいろいろ模索した。 決め手は曲がりなりにも本物の木 というよりも、メインとなる空間には 肌触りは素材感を感じるものという 私のルールによる。 そうでもしない限り考えなかった選択肢も 割といい風合いになってきた。 なかなかスベスベとほどよくひ

          実家を二世帯住宅にリノベする

          いっしょにすること、分けること 二世帯住宅で得られること僕ら世代、30~40代の住まいの相談、設計で 多くなってきているのが二世帯住宅。 建物の老朽化と共に家族の暮らし方も変わる。 これを機に建て直すか。 これまでの家に手を加えるか。 家族の数だけ様々です。 二世帯住宅をつくるにはどう向き合うか。 なにを考えないといけないか。 今回は新築にはない実家のリノベーション特有の問題(?)を お伝えします。 実家ゆえに築古(チクフル…築30年以上かな)が多いので、 旧耐震ゆえに

          実家を二世帯住宅にリノベする